レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年01月13日
- 登録日時
- 2008/03/04 19:51
- 更新日時
- 2008/03/04 20:03
- 管理番号
- OSPR07110036
- 質問
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解決
「麦飯石」を、最近、健康にいいなどという名目であちこちで見かけるが、どういった性質なのか、どのように健康に作用するのか知りたい。
- 回答
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『麦飯石美容・健康法 薬石のすすめ』(麦飯石研究会編著 主婦の友社 1976.7)にいくつか作用について説明があります。
1.麦飯石の成分分析チャートによれば、25000種類以上のの物質が含まれており、さらにところどころ非常に高いピークがある。このことがこの鉱物の力の秘密ではないかと分析の専門家は言っている。(p.25-26)
2.強い吸着力があり、漢方薬としては、皮膚病、特に化膿時の吸い出し薬として効果の高いものであるとされてきた。飲料水に投入すると、カルキを吸着分解する。
3.ミネラルの溶出。麦飯石を水に投入すると水中の遊離塩素や汚濁物質、有機物、雑菌など吸着、分解し、水にミネラルを供給する。
4.水質の調整。水の中に入れると、その水の質(p.h)をあるていど調整する働きをする。(2,3,4はp.37-59)この資料には上記以外にどのような効果があったかの実例もあげられています。
『中国本草図録 第1巻』(蕭培根主編 真柳誠訳編集 中央公論社 1992.11)の麦飯石の項目(489)には性味・効能として”できもの・はれものなどを消し、解毒と消炎の作用がある。できもの・はれものや、なかなか傷口が閉じない潰瘍に用いる。用量5~10g。”とあります。
他に『水処理技術』(日本水処理技術研究会)35(6)に「麦飯石の理化学特性」の記事があり、内容は専門的な化学分析データが主ですが、”・・・麦飯石はミネラル分供給の健康石として有用であるものと推察される。”という記述があります。
また『労働の科学』(労働科学研究所)40(8)に「おいしい水と浄水器」の記事があり、おいしい水のつくり方として、”麦飯石を利用する”という項目の中に”麦飯石を利用する”があり、”中国で良質の水をつくる霊石として古くから高く評価されていたわけである。”と記述されています。
新聞記事では読売新聞の1990年8月8日 東京夕刊 8頁に”[暮らしセンサー]水をおいしくする石”の記事があり(630字)効能として、”強い吸着作用、多種多様なミネラルの溶出、イオン交換による硬水の軟水化(水質調整)、水中の残存酸素量の増加などが確かめられている、また悪臭を消すのにも効果的。”と書いてあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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「原色岩石図鑑」(保育社)には「花崗斑岩」と同一であるとの記述があり、性質については上記資料を提供した。
健康への作用については同じ資料中に「本草綱目」(李時珍著)に収載されているとの記載があった。当館所蔵の「本草綱目啓蒙」(小野蘭山著)に記載はあったが、形状等について述べるのみで、薬効等についての記述はなかった。
- NDC
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- 薬学 (499 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 代替療法
- 健康
- 民間療法
- 浄水
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000042257