レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年05月13日
- 登録日時
- 2021/07/04 15:25
- 更新日時
- 2022/04/23 17:52
- 管理番号
- 吹-60-2021-004
- 質問
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解決
三千年に一度咲く優曇華(うどんげ)とはどんな花か知りたい。
- 回答
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優曇華について記載のあった下記の4冊を紹介した。
(1)『仏教植物散策』(中村元/編著 東京書籍 1986.10)
p67~p71優曇華はサンスクリット語でウドゥンバラ・プシュパという。クワ科に属するインド産の常緑樹で、高さは12m前後、ぶどうの房のように実がなる。口絵にはウドンゲノキのカラー写真がある。
p69ウドゥンバラの花が三千年に一度咲くということについて、次のような解説がある。
「ウドゥンバラはイチジクと同じように、壺の形をした果実は花托であり、その中に多くの花を包み込んでいるので外からは花が見えない。一般には花が咲いていないように考えられているが、実際は毎年花を咲かせている。(中略)ウドゥンバラの花はあまり見られることもないので、三千年に一度しか開花しないというふうに言われ、この花は霊瑞の花とも考えられるようになった。つまり稀有にして遭い難い吉祥の花というわけである。」
(2)『仏典の植物事典』(満久崇麿/著 八坂書房 2013.5)
p48「イチジクと同じように花托そのものが果実を形成して、その中にたくさんの花を包みこみ外からは見えないので、仏教では3000年に一度咲くとされ、非常に珍しいことの比喩に用いられている。」
p12ウドンゲの果実とウドンゲノキのカラー写真がある。
(3)『仏教植物辞典』(和久博隆/編著 国書刊行会 1979.10)
p18~p20優曇華について書かれている経典や仏教書などが記載されている。花について以下の記載があった。「樹の名、その花或いは三千年に一度開くといひ、或いは如来下生し、輪王出世せば開くといひ、又花なくして実を結ぶといへり。」
(4)『ネパール・インドの聖なる植物事典』(T.C.マジュプリア/ 著 八坂書房 2013.12)
口絵[図版6]にはウドンゲノキと果実のカラー写真がある。
- 回答プロセス
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まずインターネットで「優曇華」を検索したところ、仏教に関する花のようだとわかった。そこで、当館の検索機で「仏教」「植物」というキーワードで検索し、表示された資料を取り寄せて確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏教 (180 10版)
- 経典 (183 10版)
- 植物地理.植物誌 (472 10版)
- 参考資料
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中村元 編著 , 中村, 元, 1912-1999. 仏教植物散策. 東京書籍, 1986. (東書選書 ; 101)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001922075-00 , ISBN 4487722012 -
満久崇麿 著 , 満久, 崇麿, 1914-2009. 仏典の植物事典. 八坂書房, 2013.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024435536-00 , ISBN 9784896941555 -
和久博隆編著 , 和久, 博隆. 仏教植物辞典. 国書刊行会, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I004397810-00 , ISBN 433600174X -
T.C.マジュプリア 著 , 西岡直樹 訳 , Majupuria, Trilok Chandra , 西岡, 直樹, 1946-. ネパール・インドの聖なる植物事典. 八坂書房, 2013.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025082537-00 , ISBN 9784896941654
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中村元 編著 , 中村, 元, 1912-1999. 仏教植物散策. 東京書籍, 1986. (東書選書 ; 101)
- キーワード
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- 優曇華(うどんげ)
- 仏教
- 植物
- インド
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000301331