レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年03月15日
- 登録日時
- 2022/08/25 14:04
- 更新日時
- 2022/09/12 15:04
- 管理番号
- 川図21-12
- 質問
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解決
「陸電」という技術領域がある。
港で船に電力を供給するシステムのことを言うが、これに関する入門的知識、業界の概観に関する資料があれば、業界紙誌、規格等を含め教えてほしい。
- 回答
-
[1]当館OPACで「キーワード:陸電」として検索し、(1)を確認した。
(1)『エネルギーのはなし 熱力学からスマートグリッドまで』(刑部真弘著、朝倉書店、2011)
p.64に「コラム4 陸電」の項目がある。東京海洋大学練習船「汐路丸」が紹介されており、陸電を行う様子の写真が掲載されている。
[2]CiNii articles(注:回答作成時。2022年4月からCiNii Researchに統合)で「陸電 船」で検索し、ヒットした資料から(2),(3),(4),(5),(6),(7)を紹介した。
(「陸電」のみでは、”北陸電力”などのノイズが多数ヒットしてしまう)
(2)中村浩司「停泊中の船舶への高圧陸電供給~ISO・IEC標準化の動き」『マリンエンジニアリング』45(2), p.166-169, 2010.2
高圧陸電供給設備の設備概要と、ISO・IECにおける規格標準化の動きについて記述がある。
J-STAGEで閲覧可能。(https://doi.org/10.5988/jime.45.166 2022年8月13日最終閲覧)
(3)山路泰伸「船舶への陸上電力供給システムの現状紹介」『マリンエンジニアリング』46(5), p.744-748, 2011.9
陸電システムの各湾港(北米・カリフォルニア州、ヨーロッパ、アジア、日本)の動向、規格動向、受電試験概要などが紹介されている。
J-STAGEで閲覧可能。(https://doi.org/10.5988/jime.46.744 2022年8月13日最終閲覧)
(4)吉田晋「陸上電力供給システム」『マリンエンジニアリング』48(5), p.594-598, 2013.5
国内外の動向、国際規格・船級協会の動向などについて紹介されている。
J-STAGEで閲覧可能。(https://doi.org/10.5988/jime.48.594 2022年8月13日最終閲覧)
(5)阿方基裕「高圧陸電受電システムの概要」『マリンエンジニアリング』56(2), p.190-193, 2021.2
国内外の設備導入の動向、国際規格の整備状況などについて紹介されており、発行年が新しい。
J-STAGEで閲覧可能。(https://doi.org/10.5988/jime.56.190 2022年8月13日最終閲覧)
(6)丹羽康之・佐藤公泰「陸上から船舶への給電設備に係る国際規格改訂への取り組み」『海上技術安全研究所報告』19(2), p.53-59, 2019
国内外の陸電システムの規格について記載がある。
海上技術安全研究所のWebサイトにて閲覧可能。(https://www.nmri.go.jp/service/repository_data/PNM21190207-00.pdf 2022年8月13日最終閲覧)
(7) 宮下勉、梅沢一喜、城市洋「港湾および造船所向け多機能陸電設備」『富士電機技報』88(1), p.62-65, 2015.3
富士電機が開発した陸電設備の構造や制御技術について書かれている。
富士電機のWebサイトで閲覧可能。(https://www.fujielectric.co.jp/about/company/gihou_2015/pdf/88-01/FEJ-88-01-0062-2015a.pdf 2022年8月13日最終閲覧)
[3]関連する規格について、上記(6)で得た情報から、「IEC/ISO/IEEE 80005-1」・「IEC/ISO/IEEE 80005-3」の所蔵を調査した。
当館では所蔵がない。
国立国会図書館オンラインで検索したところ、(8),(9)ともに国立国会図書館での所蔵が確認できた。
(8)「IEC/ISO/IEEE 80005-1 Utility Connections in Port--Part 1: High Voltage Shore Connection (HVSC) Systems--General requirements(港内のユーティリティ接続-第1部:高電圧陸上接続(HVSC)システム-一般要求事項)」
国立国会図書館関西館に2022年、2019年、2012年の所蔵がある。
(https://id.ndl.go.jp/bib/032050123 2022年8月13日最終閲覧)
(9)「IEC PAS 80005-3:2014 Utility connections in port - Part 3: Low Voltage Shore Connection (LVSC) Systems - General requirements(港内のユーティリティ接続-第3部:低電圧陸上接続(LVSC)システム-一般要求事項)」
国立国会図書館関西館に所蔵がある。
(https://id.ndl.go.jp/bib/025806790 2022年8月13日最終閲覧)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 海洋工学.船舶工学 (550)
- 船体艤装.船舶設備 (553)
- 参考資料
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刑部真弘 著 , 刑部, 真弘, 1955-. エネルギーのはなし : 熱力学からスマートグリッドまで. 朝倉書店, 2011.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011244456-00 , ISBN 9784254201468 -
中村 浩司. 停泊中の船舶への高圧陸電供給~ISO・IEC標準化の動き. 2010. マリンエンジニアリング 45(2) p. 166-169
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000016-I002361767-00 -
山路 泰伸. 船舶への陸上電力供給システムの現状紹介. 2011. マリンエンジニアリング 46(5) p. 744-748
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000016-I002361899-00 -
山路 泰伸. 船舶への陸上電力供給システムの現状紹介. 2011. マリンエンジニアリング 46(5) p. 744-748
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000016-I002361899-00 -
阿方 基裕. 高圧陸電受電システムの概要. 2021. マリンエンジニアリング 56(2) p. 190-193
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000016-I007202072-00 -
丹羽康之 , 佐藤公泰. 陸上から船舶への給電設備に係る国際規格改訂への取り組み. 海上技術安全研究所, 2019-10-18. 海上技術安全研究所報告 19(2)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000040-I001358549-00 -
宮下 勉 , 梅沢 一喜 , 城市 洋 , 宮下 勉 , 梅沢 一喜 , 城市 洋. 港湾および造船所向け多機能陸電設備. 2015-03. (特集 パワーエレクトロニクス機器) 富士電機技報 = Fuji Electric journal 88(1) (885) p. 62-65
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I026422719-00 -
[国際電気標準会議規格(IEC)].
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I032050123-00 -
[国際電気標準会議規格(IEC)].
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025806790-00 , ISBN 9782832218327
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刑部真弘 著 , 刑部, 真弘, 1955-. エネルギーのはなし : 熱力学からスマートグリッドまで. 朝倉書店, 2011.
- キーワード
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- 船舶
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000320261