レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年10月18日
- 登録日時
- 2016/10/18 21:27
- 更新日時
- 2016/10/31 15:31
- 管理番号
- 1313
- 質問
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解決
ヘンリク・イプセンの『人形の家』の主人公ノラのモデルとされるラウラ・キェラア(Laura Kieler)が、1869年のクリスマスに「ブランの娘たち」という作品を匿名で出版したらしい。その原題とどこ(国、都市)で出版したかが知りたい。
- 回答
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デンマーク王立図書館の資料検索から、シカゴ大学がデジタル化したとされる同作品のデジタルデータが確認できる。
書誌データ及び資料画像(デジタルデータ)から
原題「Brands Døtre : et livsbillede」
発行は、Christiania(旧オスロ)
であると分かる。
- 回答プロセス
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質問者が調べた情報(『イプセンのリアリズム』毛利三彌:著)によると、上記質問項目の内容と、「ブランの娘たち」をドイツに住むイプセンに謹呈したことが分かる。
グーグルで「Laura Kieler」と検索するも、めぼしいものが何もヒットせず。
NDLで検索するも、めぼしいものがヒットせず。
デンマーク王立図書館の資料検索で「Laura Kieler」と検索したところ複数の資料がヒット。
発行年の古い順に表示すると、1869年に発行された「Brands Døtre : et livsbillede」という資料が見つかる。
デンマーク語辞典で単語を調べ、「ブランの娘たち」の原題であろうと当たりをつける。
同サイト内で「Brands Døtre」で検索したところ資料とデジタルデータの両方がヒットする。
デジタルデータを閲覧すると、表紙に「Christiania」「J.W.Cappelens Forlag」の表示が確認できる。
書誌データでは言語がデンマーク語(Danish)、発行が「Christiania、J.W.Cappelens Forlag、1969年」と書かれている。
グーグルでChristianiaを調べるとコペンハーゲンの一地区名であると分かる。
しかし地名辞典で調べるとオスロの旧称であると分かる。
グーグルで「J.W.Cappelens Forlag」を検索すると、ユネスコ内のページにてノルウェーの出版社(1829年設立)であることが分かったので、Christianiaはオスロのことだと分かる。
なお、デジタルデータの中表紙の次のページに「Henrik Ibsen tilegnet」とだけ書かれたページがあった。
イプセンの名前があったので、デンマーク語辞典で調べてみたところ「tilegnet」は「~に捧げる」という意味と分かり
求めている資料であると確証した。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 現代デンマーク語辞典(大学書林)
- キーワード
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- 他
- デンマーク
- イプセン
- ヘンリク・イプセン
- 人形の家
- ラウラ・キュラア
- ブランの娘たち
- Laura Kieler
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000198312