東京国立博物館HPの展示作品リストで確認したところ、列品番号:K-25648、K-38653、K-38655の3点だとわかった。
※展示作品リスト:
https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=5424 (2021/12/24 確認)
〔図書〕
①当館OPACでそれぞれの列品番号から検索したが、いずれもヒットしなかった。
②『明治期万国博覧会美術品出品目録』(当館請求番号:103-82)をみたが、アットゥシについての記載はなかった。
・明治期万国博覧会美術品出品目録 / 東京国立文化財研究所美術部編. -- 東京国立文化財研究所, 1997.5.
③『東京国立博物館図版目録;アイヌ民族資料篇』(当館請求番号:000-261)をみたところ、P.xiiiにコレクション形成の経緯が記載されており、その中で「北海道で主として収集にあたったのは開拓使出仕の織田賢治氏である」との記載があった。(別紙①)
また図版目録にはK-25648のみP3に写真が掲載されていた。
・東京国立博物館図版目録 / 東京国立博物館編 ; アイヌ民族資料篇. -- 東京国立博物館, 1992.1.
〔ColBase:2021/12/27 確認〕
④ColBaseで3点を調べたところ、K-38653とK-38655については、解説に「福井県三国町の北前船関係の旧家に伝来していたものである」との記載があったことから、この2点についてはウィーン万国博覧会とは関連がないことが分かった。
K-25648については「ウィーン万国博覧会事務局引継」となっていた。
※K-25648:
https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/K-25648?locale=ja※K-38653:
https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/K-38653?locale=ja※K-38655:
https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/K-38655?locale=ja〔雑誌〕
⑤③の図版目録より開拓使が収集に関係していたことから、「開拓使△博覧会」で検索したところ、
「ウィーン万国博覧会と開拓使・北海道 / 三浦 泰之」という論文が見つかり、当館でも所蔵していたので確認した。
『北海道開拓記念館研究紀要』Vol.29 2001年 (当館請求番号:005-165-1)
「ウィーン万国博覧会と開拓使・北海道 / 三浦 泰之」pp.177-206 (別紙②)
ここで出品されたものの表などが記載されていた。
上記の論文に掲載の表の出典として、「澳国博覧会出品目録8:北海道開拓使ヨリ差送ノ品」(当館請求番号:H1873-146、マイクロフィルム番号:M2065)と「区外蝦夷朝鮮物品目録」(館資083、マイクロフィルム番号:M1800)が挙げられていたのでそれぞれ確認をしたが、希望のものかどうかの特定はできなかった。また出品理由もわからなかった。(別紙③、④)
論文の参考文献として、「東京国立博物館のアイヌ民族資料(上・下) / 佐々木利和」とあり、当館でも所蔵していたので確認したが、万国博覧会についてよりもコレクションについての論文だった。
『北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要』vol.3,4(当館請求番号:305-59)