レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年01月08日
- 登録日時
- 2022/01/08 13:57
- 更新日時
- 2022/04/26 14:43
- 管理番号
- 3487
- 質問
-
解決
兵庫県西宮市にある甲子園球場の「甲子園」ということばの由来
- 回答
-
球場が造成され開場した大正13(1924)年の干支「甲子(きのえね)」に因んでいます。
「甲子」は十干と十二支それぞれの第一番を組み合わせたもので
六十でひとめぐりする干支の第一に当たることからものごとのはじまりとして重んじられます。
- 回答プロセス
-
1.「甲子園」をキーワードとして所蔵資料を検索
・『甲子園球場物語』(玉置 通夫/著 文芸春秋 2004年)783.7
p.27-28
「大正13年のエトである甲子にちなんだことは、球場を設計した野田が
電鉄の社史『輸送奉仕の五十年』(昭和30年刊)で明言している」
2.甲子園球場の所在地である西宮市の市史を調査
・『西宮市史』(武藤誠/編集 有坂隆道/編集 西宮市役所 1967年)216.4
第3巻に甲子園一帯の開発や球場の設置に関する記述がある。
p.281-282
「大正13年(1924)8月1日開場式をおこなった。(中略)
この年の干支が甲子にあたるので、甲子園球場と命名された」
3.上記資料の参考資料を調査
・『輸送奉仕の50年』(阪神電気鉄道株式会社臨時社史編纂室/編修 阪神電気鉄道 1955年)686.0
p.160
「大正13年が甲子の年だった。甲子とは、十干、十二支のおのおのの初めの
甲(きのえ)と子(ね)で、これは61年目に還ってくるのですが、
ちょうどその年でしたので「甲子園」と命名されたのです」
4.「干支」について
・『暦大全』(山道 帰一/著 河出書房新社 2019年)148.5
p.23-
十干に関する解説がある。
十干に対応する順番・音読み・訓読みの一覧表を掲載する。
・『世界大百科事典 6』(平凡社 2007年)031
p.362-p.363「干支」
十干十二支に関する解説。
干支60番までの一覧(干支番号表)を掲載。
・『広辞苑』第7版(新村出/編 岩波書店 2018年)813.1
p.726「きのえね」
「干支の第一で、十干の「きのえ」と十二支の「ね」とに当たる年、または日」
・『日本国語大辞典 第4巻』第2版(小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001年)813.1
p.227「きのえね」
「十干と十二支を組み合わせたものの第一番目。
物事のはじまりとして重んじられ、この日にはさまざまな行事が行なわれた」
- 事前調査事項
- NDC
-
- 近畿地方 (216 10版)
- 鉄道運輸 (686 10版)
- 球技 (783 10版)
- 参考資料
-
-
『西宮市史 第3巻』216.4
(武藤 誠・有坂 隆道/編集 西宮市役所 1967年) (p.281-282) -
『輸送奉仕の50年』
(阪神電気鉄道株式会社臨時社史編纂室/編修 阪神電気鉄道 1955年)686.0 (p.160) -
『甲子園球場物語』
(玉置 通夫/著 文芸春秋 2004年)783.7 (p.27-28) -
『世界大百科事典 6』改訂新版
(平凡社 2007年)031 (p.362-p.363) -
『暦大全』
(山道 帰一/著 河出書房新社 2019年)148.5 (p.23-) -
『日本国語大辞典 第4巻』第2版
(小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001年)813.1 (p.227)
-
『西宮市史 第3巻』216.4
- キーワード
-
- 甲子園
- 甲子
- 十干十二支
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査 文献紹介
- 内容種別
- 言葉 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000310213