レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2022/11/11 17:40
- 更新日時
- 2023/03/25 14:35
- 管理番号
- 愛知県図-03775
- 質問
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現在名古屋市中区役所が建っている辺りは、明治時代には「南久屋町」といい、愛知県庁舎等の公的施設が集まっていたと聞いたが、1.どのような建物がどのように並んでいたか、2.それらはいつ頃建てられたのか知りたい。
- 回答
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1 明治時代、南久屋町にあった愛知県庁舎等の建物について
明治時代、南久屋町には愛知県庁舎があり、左に県会議事堂、右には警察部の建物があったことがわかりました。(愛知県公式Webサイト「愛知県庁舎の歴史」【資料1】~『愛知県警察史 第1巻』【資料9】より)。
また、当時の地図(『古地図で見る名古屋』【資料10】~「なごやコレクション(名古屋市図書館デジタルアーカイブ)」『名古屋及熱田市街実測図 明治29年』【資料12】)からも、広小路から県庁舎を見て、向かって左から「議事堂、県庁、警察」という並びになっていることが見て取れます。
なお、現在の建物との位置の比較については、Network2010HP「アーカイブス(名古屋の歴史)」【資料13】が参考になります。
2 1の建物の建てられた時期について
愛知県庁舎は、明治10年6月19日に新築移転により南久屋町に開庁しました。(『愛知県議会史 第1巻(明治篇 上 自明治維新至明治二十三年上半期)』【資料7】等より)
県会議事堂は明治15年建設です。(【資料7】、愛知県議会HP「議事堂の移り変わり」【資料8】より)
警察部(第四課又は警察本署、警察本部)については、建築年についての情報は確認できませんでした。
なお、これらの建物はその後、南武平町に移っています。愛知県庁舎は明治33年4月1日に新庁舎に移転開庁、県会議事堂は明治34年に竣工、同年11月16日の臨時県会から使用されています。(【資料1】、『都道府県庁舎 その建築史的考察』【資料5】、【資料7】~【資料9】より)(※【資料5】の出典が【資料7】)
- 回答プロセス
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1 明治時代の愛知県庁舎について、愛知県公式HPや当館地域資料を調査。
【資料1】「名古屋駅から東に伸びる広小路通の終点(栄町筋の突き当たり)に西向きの庁舎が建設され、明治10年6月19日に開庁しました。左に県会議事堂、右には警察部の建物が置かれました。」、『愛知県聖蹟誌 巻2』【資料2】p.3-4「愛知県庁はもと久屋町、広小路筋の突当りに在りて、正門西面せり。」「愛知県会議事堂はもと県庁々舎の一部にして、玄関左手を其所とす。」、『尾張名所図絵』【資料6】p.20-21「警察本部は愛知県庁の構内に在り」等にて、愛知県庁が明治10年6月19日に南久屋町に開庁し、左に県会議事堂、右には警察部の建物があったことを確認。
2 県会議事堂と警察部について調査。
【資料7】p.50「これが費額二萬円にして県庁舎の左側に、建坪二百三十七坪八合五勺の新議事堂が同十五年(一八八二)五月に出来あがり」、【資料8】「明治15年、名古屋区南久屋町(現在の地下鉄久屋大通駅南)に県庁舎と並んで初めての愛知県会議事堂が建築されました。」等にて、県会議事堂の建築年を確認。
警察部の建築年についての情報は確認できず。
3 当時の地図(【資料10】~【資料12】)にて建物の並びを確認。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中部地方 (215)
- 日本 (291)
- 地方自治.地方行政 (318)
- 参考資料
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【資料1】「愛知県庁舎の歴史」愛知県総務局財産部財産管理課(愛知県公式Webサイト)
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/zaisan/0000022202.html (最終アクセス 2022/11/23) -
【資料2】『愛知県聖蹟誌 巻2』. 愛知県庁, 1919.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I057827619-00 (・p.3「附録 聖蹟地方別略誌」「名古屋市」「愛知県庁」
・p.3-4「附録 聖蹟地方別略誌」「名古屋市」「愛知県会議事堂」
(資料コード:1103271692)(請求記号:B A280/ア5/1-2)
※国立国会図書館デジタルコレクション(インターネット公開)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1239811/107 (107-108コマ)(最終アクセス 2022/11/23)) -
【資料3】愛知県郷土資料刊行会.『 愛知県史 第3巻』. 愛知県郷土資料刊行会, 1981.(愛知県昭和14年刊の複製)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001516621-00 (・p.132「第二章 県政の整理」、「第一節行政」「庁舎の移動」
(資料コード:1103173127)(請求記号:A201/ア/9-3)
※国立国会図書館デジタルコレクション(インターネット公開)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1230051 (76コマ)(最終アクセス 2022/11/23)) -
【資料4】愛知県公文書館 .『 愛知県公文書館企画展 県庁舎の歴史』,愛知県公文書館, 1987
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I096637603-00 (・p.3「県庁舎の沿革」
・p.6-7「過去の愛知県庁舎」
(資料コード:1107099897)(請求記号:B A526/アイ/709989)) -
【資料5】石田潤一郎 著 , 石田, 潤一郎, 1952-. 『都道府県庁舎 : その建築史的考察』. 思文閣出版, 1993.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002319630-00 , ISBN 4784207759 (・p.111-115「第2章 中央集権体制と地方庁舎」「(21)愛知県」
・p.275-277「第4章 近代的地方庁舎の模索と確率」「(3)愛知県」
(資料コード:1106524422)(請求記号:526.31/イシ/652442)) -
【資料6】宮戸松斎 著 , 宮戸, 松斎. 『尾張名所図絵』. [出版者不明], 19??.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I071655267-00 (・p.20-21
(資料コード:1101538499)(請求記号:B A294/ミ)
※国立国会図書館デジタルコレクション(インターネット公開)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/764893 (14コマ)(最終アクセス 2022/11/23)) -
【資料7】愛知県議会史編纂委員会 編纂 , 愛知県議会. 愛知県議会史 第1巻 明治篇 : 自明治維新 至明治二十三年上半期. 上. 愛知県議会, 1953.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I104391088-00 (・p.40-42「第一章 総説」「第七節 愛知県庁舎」「初期時代の仮庁舎」
・p.49-50「第一章 総説」「第九節 愛知県会議事堂の移動」「最初の議事場」
(資料コード:1101507670)(請求記号:A314/ア4/1-1)
※国立国会図書館デジタルコレクション(図書館/個人送信)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3026820 (85-86、89-90コマ)(最終アクセス 2022/11/23)) -
【資料8】「議事堂の移り変わり」議会事務局調査課(「愛知県議会」HP)
https://www.pref.aichi.jp/gikai/hiastory/index.html (最終アクセス 2022/11/23) -
【資料9】愛知県警察史編集委員会 編 , 愛知県警察本部. 愛知県警察史 第1巻. 愛知県警察本部, 1971.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001204723-00 (・p.241-242「近代警察制度と愛知県警察の発展」「警務・総務」「本部庁舎の移りかわり」
(資料コード:1101507877)(請求記号:A319/ア6)
※国立国会図書館デジタルコレクション(図書館/個人送信)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9768744 (139-140コマ)(最終アクセス 2022/11/23)) -
【資料10】溝口常俊 監修 , 溝口, 常俊, 1948-. 古地図で見る名古屋. 樹林舎, 2008.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009816407-00 , ISBN 9784902731200 (・「名古屋明細全図 明治26年」
(資料コード:1109540546)(請求記号:M A295/コチ/954054)) -
【資料11】『名古屋明細全図(改正実測 名古屋市全図)』植田銀次郎(一盛堂 (発売) , [1895])(国際日本文化研究センター「所蔵地図データベース」)
https://lapis.nichibun.ac.jp/chizu/map_detail.php?id=002466746 (最終アクセス 2022/11/23) (『名古屋明細全図(改正実測 名古屋市全図)』植田銀次郎(一盛堂 (発売) , [1895])
https://lapis.nichibun.ac.jp/chizu/map_detail.php?id=002466746 (最終アクセス 2022/11/23)) -
【資料12】『名古屋及熱田市街実測図 明治29年』鈴木藤一郎/校、伴野辰次郎/製図(片野東四郎 1896)(なごやコレクション(名古屋市図書館デジタルアーカイブ))
http://e-library2.gprime.jp/lib_city_nagoya/da/detail?tilcod=0000000006-00002029 (最終アクセス 2022/11/23) -
【資料13】「アーカイブス(名古屋の歴史)」(Network2010.org)
http://network2010.org/ (最終アクセス 2022/11/23) (・「明治時代の名古屋「愛知県庁 (南久屋町時代)」」http://network2010.org/article/572
・「明治時代の名古屋「栄町官庁街」」(南武平町時代)http://network2010.org/article/63) -
【参考1】瀬口哲夫 著 , 瀬口, 哲夫, 1945-. 官庁建築家・愛知県営繕課の人々. C&D出版, 2006.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008138165-00 , ISBN 4931454410 (・p.12-14「第一部 設計組織としての愛知県営繕部」、「第一章」、「第四節」「2 地方官庁の洋風官庁/愛知県庁」
・p.75-77「第二部 愛知県営繕課の関連の建物」「第二章」「第二節 初期の木造洋風警察庁舎/濃尾地震まで(第一期)」
・p.156「第二部 愛知県営繕課の関連の建物」「第九章 愛知県営繕課の主要建築/愛知県庁舎、消防署、測候所、昭和塾堂など」「第一節 明治初年の愛知県庁舎」
(資料コード:1108888775)(請求記号:A520/セク/888877)) -
【参考2】愛知県警察本部警務部教養課/[編] , 愛知県警察本部. 愛知県警察風土誌. 愛知県警察本部警務部教養課, 1970-00.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I110733745-00 (・p.27-31「愛知県警察百年の歩み」「愛知県警察の黎明と明治の警察」
・p.445-462「愛知県警察年表」
(資料コード:1103157885)(請求記号:B A319/ア3/3))
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【資料1】「愛知県庁舎の歴史」愛知県総務局財産部財産管理課(愛知県公式Webサイト)
- キーワード
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- 愛知県庁舎
- 県会議事堂
- 警察部
- 明治時代
- 南久屋町
- 広小路
- 名古屋市中区役所
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000323958