レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20201005
- 登録日時
- 2022/08/18 00:30
- 更新日時
- 2022/08/20 15:20
- 管理番号
- 中央-2022-11
- 質問
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解決
40年ほど前から売られていた、ガラナ植物を使った飲み物(清涼飲料水)について、具体的な商品名などがわかるか。
北海道のローカル商品「ガラナ」ではなく、一般的に売られていたものがあるらしい。
- 回答
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都立図書館蔵書検索をキーワード<飲料 事典><ガラナ>、件名<飲み物><清涼飲料>で検索し、ヒットした資料を中心に調査した。
Google Books(https://books.google.co.jp/)をキーワード<ガラナ飲料><ガラナ植物 飲み物>で検索し、ヒットした資料を調査した。
都立図書館で契約している以下の新聞データベースをキーワード<ガラナ>で検索した。
【調査したデータベース】
「朝日新聞クロスサーチ」(朝日新聞社)
「ヨミダス歴史館」(読売新聞社)
「毎索」(毎日新聞)
資料1
p.152-155「ガラナの不思議」
ガラナを使った飲料について、複数の商品に関する記載がある。
p.153「ガラナを使った飲料としては、カルピス製造が昭和7年に「567」(ゴロナ)という商品として発売したものの、普及せずに終わっていた。」
p.154「昭和32年にはコカ・コーラが国産化され、時間はなかった。そうして昭和35年、商品名「コアップガラナ」としてビン入りで発売したのであった。」
同「当初は全国的に製造販売していたものの、コーラ飲料が進出してきたために、北海道地区にて生き延びていたのである。コアップガラナの販売は、フランチャイズ方式を導入したものの、東京ではコクカ飲料(現・ホッピービバレッジ)が昭和38年5月に、東京清涼飲料協同組合の承認工場として製造販売を開始した。その他、北海道では小原などが製造販売している。このコアップガラナ以外にも、ガラナ飲料は他社からも色々と販売されている。例を挙げると、キリンガラナ(旧メッツガラナ)、タカラガラナ、チェリオガラナ、スワンガラナ、マルゼンガラナ、リボンガラナ等である。」
資料2
『読売新聞』2009年9月14日 東京朝刊 29面(縮刷版p.709)
「[東京の記憶]炭酸飲料ガラナ コーラ迎撃 中小の意地 統一商品開発 人気はじけた」(敬称略、伊藤史彦)
「コアップガラナ」について以下の記載がある。
「わずかな苦みと独特の甘みが特徴の炭酸飲料ガラナ。高度成長期に全国でブームを巻き起こしたこの飲み物も、最近では北海道を除いて、すっかり影を潜めてしまったが、実は東京生まれだった。(中略)「コアップ・ガラナ」の商品名で日本版ガラナ飲料が発売されたのは60年。コアップとは、コーオペレーション(協同)とアップ(高揚)を組み合わせた造語で、ビンのデザインは日本美の象徴である舞妓(まいこ)の立ち姿をイメージした。この年、80万本の生産量は、67年には3000万本まで伸びた。」
資料3
『朝日新聞』1970年9月1日 東京朝刊 9面(縮刷版p.9)
「商工経営 伸びる「コアップガラナ」 外資へ巻返しめざす 中小清涼飲料業者 まだ弱い販売網」
「コアップガラナ」が統一商標であった旨の記載がある。
「コカ・コーラなどの外資系清涼飲料に対抗するため、国内の中小清涼飲料業者が三十五年から統一商標で売出した「コアップガラナ」が地道な伸びをみせている。(中略)各地の清涼飲料業者から希望者を募集して、原液を卸し、業者は中央の指示通りの処方で、水、砂糖、炭酸を加えビン詰めにし、中身、ビン、商標、値段を全部統一するやり方。」
資料4
p.153-161「7 ガラナ飲料史」
ガラナ飲料の歴史について記載がある。
p.161「ガラナ年表」に、昭和7年7月から平成5年までに発売されたガラナ飲料の年表が掲載されている。
資料5
p.51-57「コーラ年表」
コーラに関する年表が掲載されている。
p.53「【昭和】37年 全清飲「コアップガラナコーラ」瓶発売」
同「【昭和】37年1月 森永乳業「スパークコーラ缶」発売、192ml40円、ガラナ入り」
同「【昭和】37年3月 森永乳業「スパークコーラ瓶」発売、ガラナ入り」
資料6
『読売新聞』1983年2月5日 朝刊 6面(縮刷版p.162)
「[ニュースこんてな]ガラナ入り「メッツ」全国で」
キリンビールの「メッツガラナ」について以下の記載がある。
「キリンビールは、新しい炭酸飲料「缶入りキリン メッツ・ガラナ」を、今月十五日から全国で発売する。」
資料7
『読売新聞』1963年12月11日 夕刊 1面(縮刷版p.293)
「カルピス会社の新製品 ガラナ飲料567(ゴロナ)」(広告)
なお、カルピス製造株式会社の「ガラナ飲料567(ゴロナ)」は、『読売新聞』1932年10月13日朝刊6面に「ゴロナ 567 日本で初めて出来た 秋の新飲料生る!」という広告も掲載されている。
資料8
『読売新聞』1962年4月22日 朝刊 9面(縮刷版p.477)
「強壮ガラナ入り新コーラ 192ml 40円」(広告)
森永製菓株式会社の「森永スパークコーラ」の広告が掲載されている。
資料9
p.2-11「年表(前史・本史) 本史」
全国清涼飲料工業会の年表が掲載されている。
p.2「昭和35年(1960年) 2.9 中小統一商品「コアップ・ガラナ」発売」
p.3「昭和40年(1965年) 6.25 外資系コーラ飲料に対抗し、日本コアップ・ガラナ(株)設立」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 食品工業 (588 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】昭和レトロ商店街 ロングセラー商品たちの知られざるヒストリー / 町田 忍/著 / 早川書房 / 2006.1 <675.1/5072/2006>
- 【資料2】読売新聞 縮刷版 52巻 9号 通巻613号(2009年9月) / 読売新聞社
- 【資料3】朝日新聞 縮刷版 591号(1970年9月) / 朝日新聞社
- 【資料4】ザ・飲みモノ大百科 / 串間 努 /共著, 久須美 雅士 /共著 / 扶桑社 / 1998.1<5884/3007/98>
- 【資料5】ザ・ジュース大図鑑 / 串間 努 /共著, 町田 忍 /共著 / 扶桑社 / 1997.2<5884/3005/97>
- 【資料6】読売新聞 縮刷版 26巻 2号 通巻294号(1983年2月) / 読売新聞社
- 【資料7】読売新聞 縮刷版 6巻 12号 通巻64号(1963年12月) / 読売新聞社
- 【資料8】読売新聞 縮刷版 5巻 4号 通巻44号(1962年4月) / 読売新聞社
- 【資料9】清涼飲料の50年 / 「清涼飲料の50年」編纂委員会/編纂 / 全国清涼飲料工業会 / 2005.7<D/588.4/5012/2005>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000320020