レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/06/02
- 登録日時
- 2016/02/25 00:30
- 更新日時
- 2017/02/24 09:46
- 管理番号
- 千県東-2015-0002
- 質問
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解決
渋川春海と関孝和の交流があったのか知りたい。
- 回答
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『江戸の天文学』【資料1】p34に、「孝和が改暦に取り組んでいたというような観測記録や春海との接点がうかがえるような史料はみあたらない。」という記述があった。そのほかの資料も調査したが、渋川春海と関孝和の交流があったという記述は見つからなかった。『天才の栄光と挫折』【資料2】には、p55「綱重に仕える孝和が、家綱に仕える同年齢の春海にライバル意識を燃やしたのも当然であろう。」p70「晩年の1704年には孝和の仕える甲府侯綱豊が、こともあろうに春海の仕える将軍綱吉の養子にまでなったのである。孝和と春海が運命の皮肉といおうか、共に幕府直属として顔を合わすことになった訳である。」とあるため、2人がごく近い距離にあったことは考えられる。
- 回答プロセス
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当館蔵書検索システムで「渋川春海」「関孝和」のキーワードで書名・件名検索し、ヒットした資料の内容を確認したところ『江戸の天文学』【資料1】に回答の記述があった。さらに、国立国会図書館サーチでキーワード「渋川春海」「関孝和」を組み合わせて検索し、『日本古書通信』の記事「本棚のスキマ(46)渋川春海(しぶかわはるみ)と関孝和(せきたかかず)」【資料3】を発見。記事の中で紹介されていた『天才と栄光の挫折』【資料2】の内容を確認し、回答の記述を見つけた。
●調査し、2人の交流についての記載が無かった資料
『和算史年表』(佐藤健一[ほか]編著 東洋書店 2002)
『解読・関孝和』(杉本敏夫著 海鳴社 2008)
『江戸の天才数学者』(鳴海風著 新潮社 2012)
『関孝和の人と業績』(関孝和三百年祭記念事業実行委員会監修 研究社 2008)
『関孝和の数学』(竹ノ内脩著 共立出版 2008)
『江戸の天文学者星空を翔ける』(中村士著 技術評論社 2008)
『日本の暦と和算』(中村士監修 青春出版社 2012)
『暦の語る日本の歴史』(内田正男著 吉川弘文館 2012)
- 事前調査事項
- NDC
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- 和算.中国算法 (419 9版)
- 時法.暦学 (449 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『江戸の天文学』(中村士著 角川学芸出版 2012)| 2102523545 ;
- 【資料2】『天才の栄光と挫折』(藤原正彦著 新潮社 2002)| 2101461546 ;
- 【資料3】池谷伊佐夫「本棚のスキマ(46)渋川春海(しぶかわはるみ)と関孝和(せきたかかず)」(『日本古書通信』vol.77 no.11 2012.11)| 1502609282 ;
- キーワード
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- 渋川春海(シブカワハルミ)
- 関孝和(セキタカカズ)
- 数学者(スウガクシャ)
- 数学‐歴史(スウガク-レキシ)
- 江戸時代(エドジダイ)
- 和算(ワザン)
- 天文学者(テンモンガクシャ)
- 天文学‐歴史(テンモンガク-レキシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000188514