レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年11月16日
- 登録日時
- 2021/09/13 16:35
- 更新日時
- 2021/12/15 16:45
- 管理番号
- 水戸中2021-023
- 質問
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解決
戦前から戦後占領期にかけての図書館の事務文書類や日誌などの記録は残っているか。
戦前・戦中・戦後の検閲制度と図書館との関係について調査をしている。
- 回答
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戦前から戦後にかけての事務文書類は、当館では残されていない。
- 回答プロセス
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『水戸市立図書館要覧』(令和元年) p1 水戸市立図書館のあゆみ の記載
「昭和19年10月1日 茨城県知事より設置許可、水戸市柵町1丁目に開館
昭和20年8月2日 戦災により図書館焼失」
この昭和20年8月2日の戦災とは水戸空襲のことで、水戸市街地の大部分が爆撃された。
『水戸市立図書館50年誌』(平成7年)p10の記載
「この水戸の大空襲により、市内の約8割は灰燼に帰したが、市立図書館でも疎開させた1500余冊を除き、すべての蔵書を焼失してしまった。」
疎開させたのは蔵書が主で、事務文書等はこのとき焼失したものと思われる。
公文書館等へおさめたという記録もなく、保存している図書館運営事務文書や業務日誌等は見つけることができなかった。
※所蔵データがある中で古いものは『図書館報』(昭和46年)
『水戸市立図書館50年誌』p12~13
「翌21年1月に焼け残った県立水戸商業高校の校舎の一部を間借りして移り、2月には疎開先から図書や書架を引き取って整理をして、5月1日に再開した。(中略)ところが、再開後まもなくGHQの指示により、軍国主義及び超国家主義的図書575冊を焼却したと記録されている。」
「GHQの対日占領政策の一環として、茨城軍政部民間情報教育局(CIE)読書室が、昭和22年7月16日に、戦後建てられた茨城県商工会議所2階に設置され、水戸市が運営することとなった。(中略)GHQの廃止によって東京アメリカ文化センター水戸分館と改称され、31年には水戸市立図書館に合併された。」
昭和48年にも建物の移転をしており、今の所在地である水戸市大町に設置されたのは昭和55年7月1日である。度重なる移転や統合の中で、古い事務文書は保存されなかったものと思われる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 図書.書誌学 (020)
- 図書館.図書館情報学 (010)
- 日本史 (210)
- 参考資料
- キーワード
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- 図書館
- 検閲
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000304637