レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/05/31
- 登録日時
- 2022/07/13 00:30
- 更新日時
- 2022/07/14 00:30
- 管理番号
- 6001056253
- 質問
-
解決
親鸞上人が、斬首されそうになったとき雷が刀に落ちて命拾いしたという説話が載った資料を探している。
- 回答
-
以下の資料を確認したが、該当箇所は見当たらなかった。
・『親鸞(少年少女新伝記文庫13)』(永井明/著 金子書房 1976)
・『親鸞全集:現代語訳 第4集 伝記』(結城令聞/監修 講談社 1975)
・『信の念仏者親鸞(日本の名僧8)』(草野顕之/編 吉川弘文館 2004.2)
「雷光」「刀」等のキーワードでネット検索すると、日蓮聖人の「龍口法難」が酷似していることが分かったため、以下の資料を確認した。
・『日本奇談逸話伝説大事典』(志村有弘/編 勉誠社 1994.2)
p.700-701「日蓮」の項のp.701に、「竜の口で日蓮を斬ろうとすると、光り物が空を照らしたため、太刀取りは目がくらみ、兵士たちは逃げまどったと云う(「種々御振舞御書」・「妙法尼御返事」)。」の一文あり。
「種々御振舞御書」については、以下を確認した。
・『高僧名著全集 第7巻 日蓮聖人篇』(山本勇夫/編著 日蓮/著 平凡社 1930)
「種々御振舞御書」(p.668-691所収)p.675に「・・・江の島の方より月の如くなる光りもの、鞠のやうにて、辰巳の方より戌亥の方へ光りわたる。・・・太刀取り目くらみ倒れ臥し、兵士共おじ恐れ・・・」の一文あり。
「妙法尼御返事」については以下を確認した。
・『日蓮聖人遺文 : 昭和定本. 第2巻』(立正大学宗学研究所/編 総本山身延久遠寺 1953)
国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)(2022/5/31現在)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2970987/319
「妙法比丘尼御返事」(p.1551-1571所収)p.1562に「・・・月の如くにをはせし物江ノ島より飛ヒ出でて使の頭へかかり候しかば、使おそれてきらず・・・」の一文あり。
・『日蓮宗辞典 復刻版』(日蓮宗新聞社 1999.3)
p.742「龍口法難」の項には、こうした逸話の記載なし。
親鸞ではなく日蓮であり、「雷が刀に落ちた」という記述は見つからなかった旨を説明のうえ紹介。
[事例作成日:2022年5月31日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 各宗 (188 10版)
- 参考資料
-
- 親鸞 永井/明∥著 金子書房 1976
- 親鸞全集 第4集 親鸞∥著 講談社 1975
- 信の念仏者親鸞 草野/顕之∥編 吉川弘文館 2004.2
- 日本奇談逸話伝説大事典 志村/有弘∥編 勉誠社 1994.2 (701)
- 高僧名著全集 第7巻 山本/勇夫∥[編]著 平凡社 1930 (675)
- 日蓮宗事典 復刻版 日蓮宗事典刊行委員会∥編集 日蓮宗新聞社 1999.3 (742)
- https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2970987/319 (国立国会図書館デジタルコレクション『日蓮聖人遺文 : 昭和定本. 第2巻』(立正大学宗学研究所/編 総本山身延久遠寺 1953)(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)(2022/5/31現在))
- キーワード
-
- 伝記(デンキ)
- 光(ヒカリ)
- 日蓮(ニチレン)
- 法難(ホウナン)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物・団体,その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000318698