レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20010801
- 登録日時
- 2005/02/04 02:11
- 更新日時
- 2005/11/16 10:21
- 管理番号
- K2001F3190
- 質問
-
未解決
メートル法の単位の漢字(米、粁、粍、瓦、瓩、立、等)がいつ作られたかを調べている。ついては、
1.明治15年に「英仏度目採排取調委員会」が内務省に上申するための基礎になったと思われる委員会の審議録(議事録)や審議資料の所蔵または所蔵機関を知りたい。
2.同委員会がいつ設置され、いつ廃止になったかを記述している文献の所蔵について教えてほしい。
- 回答
-
1について
明治15年の英仏度目採排取調委員会の審議録については、当館では所蔵していません。
国の各行政機関の文書を所蔵している機関としては、「太政類典」「公文録」「公文類聚」等を所蔵している国立公文書館(〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園3番2号 ホームページアドレスhttp://www8.cao.go.jp/koubunsho/index.html)があります。
国立公文書館のホームページ上で国立公文書館目録データベースが検索でき、簿冊標題または件名の項に、「度目」を入れて検索すると、下記の文書が見つかりました。
〔薄冊標題〕公文録・明治十五年・第三十九巻・明治十五年六月・内務省一
件名:気象観測上仏国度目ヲ用ユル件
件名番号:13
作成部局:太政官
作成年月日:明治15年06月
請求番号:l-2A-O10-00・公-03247-100
マイクロフィルム番号:公-436-0149
2について
英仏度目採排取調委員会について、当館蔵書では詳述している資料は確認できませんでした。また、国立公文書館目録データベースで「英仏度目採排取調委員会」で検索してもありませんでした。
なお、メートル法の単位の漢字がいつ作られたかについては、事前調査の文献のほかに、下記の資料(1)、(2)があります。
(1)『度量衡の歴史』 小泉袈裟勝著 中央計量検定所編 工業技術院中央計量検定所創立50周年記念刊行事業委員会 1961 263p 図版 26cm 「中央計量検定所50年史」の附録編 <609-Ko539d>
p.62 「気象観測にメートル法を採用」
「また『米』、『糎』、『瓦』などのメートル法単位の漢字による略字は、明治24年気象台が考案したものである(典拠「現代日本文明史、科学史(石原純)」)」
(2)『現代日本文明史 第1-18巻』 東洋経済新報社 1940-1944 14冊 23cm
第13巻 科学史(石原純) 昭和17 <210.6-G29>
p.125「メートル法の単位記号としては、今日『耗』、『糎』、『粉』、『粁』、『竰』、『立』、『瓱』、『甅』、『瓩』が普通に用ひられてゐる。これは明治二十四年七月一日から、中央気象台が制定、使用し始めたものである。その理由は、メートル法が法律化した以上、従前のやうに 『佛里』、『佛尺』等の文字を用ひるのは穏當ではなく、さりとて『メートル』、『ミリメートル』等では長過ぎて不便であるからといふのであった。」
< >内は当館請求記号
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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「英仏度目採排取調委員会」が気象観測上メートル法を採用すべき意見書を明治15年に内務省へ上申したことは、『法規分類大全 第3巻』(原書房)、『気象百年史』(日本気象学会)、『メートル法沿革史』(日本計量協会)などに記されている。
- NDC
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- 度量衡.計量法 (609 9版)
- 参考資料
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- 度量衡の歴史 小泉袈裟勝著 中央計量検定所編 工業技術院中央計量検定所創立50周年記念刊行事業委員会 1961 263p 「中央計量検定所50年史」の附録編 <609-Ko539d>
- 現代日本文明史 第1-18巻 東京 東洋経済新報社 1940-1944 14冊 <210.6-G29>
- キーワード
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- メートル法
- 単位
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000014281