レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年06月03日
- 登録日時
- 2012/07/13 12:07
- 更新日時
- 2018/08/31 19:18
- 管理番号
- 県立I2012-27
- 質問
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解決
「人生は一行のボオドレエルにも若かない」とは芥川龍之介の言葉だったと思うが、なぜそんなことを言ったのか?
(本1冊程度でよいので分かりやすいものを紹介してほしい)
- 回答
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※ 高知県立図書館・高知市民図書館合築に伴い、資料に関する情報が現在の情報とは異なる場合があります。 ※
『芥川龍之介大事典』および『芥川龍之介新辞典』の「ボオドレエル(ボードレール)」の項目において、「人生は一行のボオドレエルにも若かない」という一節についての解説があります。遺作である『或阿呆の一生』の「一 時代」部分に出てくる、芥川の芸術観や人生観が表された有名な一節であるとして、解説がなされています。芥川がなぜ、いかにボードレールに魅惑され、自らの起源を見出したかについての解釈がなされています。
また、芥川龍之介が残した言葉について多数とりあげて各々について解釈している『人間・芥川のことば』という本にも、当該の言葉が取り上げられて解釈されていますので、参考にご覧下さい。
- 回答プロセス
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1)芥川龍之介に関する事典の索引から「ボードレール」を引き、該当の言葉について確認する
→『芥川龍之介大事典』pp.287-288に「ボオドレエル」の項目があり、当該の言葉が遺稿『或阿呆の一生』の「一 時代」部分にあることと、言葉についての解説あり。
→『芥川龍之介新辞典』pp.556-557にも「ボードレール」の項目があり、当該の言葉についても解説あり。
2)芥川龍之介についての本/「或阿呆の一生」についての解釈本等を調べる
→『人間・芥川のことば』pp.162-163に「人生は一行のボオドレエルにも若かない」(或阿呆の一生)として言葉の解説がある。
→そのほか『芥川龍之介 新文芸読本』(pp119-126「芥川における死のイメージ」(柄谷行人/著)中のp.124に該当の言葉への言及あり)、『芥川龍之介 群像日本の作家11』(pp.49-59「風景と自然―芥川龍之介」(桶谷秀昭/著)にて『或阿呆の一生』を解釈、pp.90-99に「生原稿で作品を読む 『或阿呆の一生』」として生原稿の全写真あり)などを紹介する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910 9版)
- 参考資料
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- 『芥川竜之介大事典』(志村 有弘/編 勉誠出版 2002年)(R/910.268/アク 自館ID1104297484)
- 『芥川竜之介新辞典』(関口 安義/編 翰林書房 2003年)(R/910.268/アク 自館ID1104390560)
- 『人間・芥川のことば』(近代文学研究会/編 新文学書房 1977年)(910.28/A 自館ID1101019071)
- 『芥川龍之介 新文芸読本』(河出書房新社 1990年)(910.28/A 自館ID1101019121)
- 『芥川竜之介 群像日本の作家11』(小学館 1991年)(910.28/A 自館ID1101019303)
- キーワード
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- 芥川龍之介
- ボオドレエル
- ボードレール
- 或阿呆の一生
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000108523