レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/05/11
- 登録日時
- 2008/12/11 02:11
- 更新日時
- 2009/01/06 14:36
- 管理番号
- 埼熊-2008-031
- 質問
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解決
「逃亡失調症」について、その原因、症状、治療法等を知りたい。
- 回答
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正しくは、「逃亡失踪症」といい、「社会福祉法人浦河べてるの家」の施設長、荻野仁(ヒトシ)氏が自分の病気につけた造語。
「べてるの家」に関する、以下の資料を提供した。
『降りていく生き方 「べてるの家」が歩む、もうひとつの道』『悩む力 べてるの家の人びと』『とても普通の人たち 北海道浦河べてるの家から』『現代のエスプリ 473、487、489』『論座 2004.6』『臨床心理学研究 44(2)、45(1)』『新世紀の精神科治療 1 統合失調症の診療学』『よくわかる最新医学 統合失調症』
「べてるの家の「当事者研究」 シリーズケアをひらく」「安心して絶望出来る人生」「べてるの家の「非」援助論」(左記3件は県内公共図蔵)
- 回答プロセス
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《Google》 を〈逃亡失調症〉で検索すると、「社会福祉法人浦河べてるの家」(北海道浦河郡浦河)に関するサイトがあり。
次に、〈浦河べてるの家〉で検索すると、臨床心理士による個人運営ブログに、「当事者研究(自己研究)を通じて、べてるの人は、自分の病気や症状や問題や悩みをセルフアセスメントします。その結果,自分に合った病名を自分でつけるようになります。「逃亡失調症」はべてるの施設長の荻野さんの自己病名。」という記述があった。
《社会福祉法人浦河べてるの家》のWebサイトでは、「ビデオシリーズ当事者研究 8巻「逃亡失踪症の研究」」と紹介あり。また、ビデオの解説の中でも「統合失調症ならぬ、逃亡失踪症の」と記載されており、発行所からの情報としては、「逃亡失調症」という表記は確認できなかった。
《NDL-OPAC(雑策)》の論題名で〈逃亡失踪症〉を検索すると、荻野仁ほか「当事者研究(10)統合失調症から「逃亡失踪症」へ」(「精神看護 6(4)」 医学書院 2003.7)という論文あり。また、著者〈荻野仁〉を検索すると、荻野仁「当事者研究(13)逃亡の研究(2)安心して逃亡できる職場づくり」(「精神看護 7(2)」 医学書院 2004.3)という論文あり。
《Google》を〈逃亡失踪症〉で検索すると、「当事者研究(13)」の記事が医学書院の医学・看護関連雑誌記事閲覧サイト《MJ-finder》に収載されていて、記事の一部を無料で閲覧できる。当該記事に「荻野氏が「逃亡失踪症」という病名を仲間からもらった」という記述があるので、造語ではないかと思われる。
*《MJ-finder》は2008年6月3日より《Medical Finder》に名称変更した。
自館目録や《埼玉県公共図書館横断検索システム》を〈べてるの家〉で検索。該当資料を提供する。該当資料のひとつ『臨床心理学研究 45(1)』所収の論文「統合失調症看護の新たな展望-病気を語ることの意味、べてるの家の取り組みより」のキーワードに〈統合失調症〉があり、統合失調症の一般的な資料も提供する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 内科学 (493 9版)
- 社会福祉 (369 9版)
- 臨床心理学.精神分析学 (146 9版)
- 参考資料
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- 『降りていく生き方「べてるの家」が歩む、もうひとつの道』(横川和夫 太郎次郎社 2003)
- 『悩む力 べてるの家の人びと』(斉藤道雄 みすず書房 2002)
- 『とても普通の人たち 北海道浦河べてるの家から』(四宮鉄男 北海道新聞社 2002)
- 『現代のエスプリ 487』(至文堂 2008)
- 『現代のエスプリ 473』(2006)
- 『現代のエスプリ 489』(2008)
- 『論座 2004.6』(朝日新聞社)
- 『臨床心理学研究 44(2)』(日本臨床心理学会 2006)
- 『臨床心理学研究 45(1)』(2007)
- 『新世紀の精神科治療 1 統合失調症の診療学』(中山書店 2002)
- 『よくわかる最新医学 統合失調症』(主婦の友社 2005)
- 「べてるの家の「当事者研究」 シリーズケアをひらく」(医学書院 2005:県内公共図蔵)
- 「安心して絶望出来る人生」(日本放送出版協会 2006: 県内公共図蔵)
- 「べてるの家の「非」援助」(医学書院 2002:県内公共図蔵)
- キーワード
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- 臨床心理学
- 精神障害者福祉
- 統合失調症-逃亡失踪症
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000049644