レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2018/11/14 18:43
- 更新日時
- 2021/02/04 13:52
- 管理番号
- 943
- 質問
-
解決
三十石船を人が曳いている絵が載っている資料はあるか。
- 回答
-
【】内は当館の資料コード
インターネット情報は、2021年1月14日確認
<資料1>
『日本の船 和船編』(安達裕之/著,日本海事科学振興財団船の科学館,1998)【1105447146】
p.134-135に「淀川を曳かれて上る三十石船とくらわんか船」がカラーで掲載されている。出典は『澱江風俗図巻(よどこうふうぞくずかん)』とあり。
日本財団図書館ホームページ内の成果物情報「船の科学館ものしりシート」No.24/36には「淀川を曳(ひ)かれてのぼる人乗せ三十石船とくらわんか船」あり。出典は『澱江風物図巻(よどこうふうぶつずかん)』とあり( https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2000/00200/contents/047.htm )。
<資料2>
『大阪淀川探訪 絵図でよみとく文化と景観』(西野由紀/編 他,人文書院,2012)【1110014287】
「淀川両岸一覧」の挿絵が収録。
p.110に「淀川を往来する三十石船は、京に上る際、水夫たちが堤に移って船曳きする箇所がいくつかあります」と記載があり、挿絵の「橋本」(p.111)では岸から人が船を曳いている様子もあり。
他の挿絵では「川崎桜宮 其二」(p.51)、「源八渡口」(p.58-59)、「木村堤樋之口」(p.62)、「木村堤樋之口 其二」(p.63)、「毛馬」(p.66)、「逆巻 橋寺 新川」(p.74-75)、「江口 歌墳 君堂」(p.78-79)、「三嶋江」(p.90)、「三嶋江渡口」(p.91)、「大塚」(p.102)、「前嶋」(p.103)で、岸から人が船を曳いている様子があり。
『淀川両岸一覧』(暁 晴翁/著 松川 半山/画)は国立国会図書館デジタルコレクションで参加館公開されている( https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9569867 )。
早稲田大学図書館の古典籍データベースからでも閲覧可能( https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/search.php?cndbn=%E6%B7%80%E5%B7%9D%E4%B8%A1%E5%B2%B8%E4%B8%80%E8%A6%A7&szlmt=30 )。
人が曳いている様子を描いたものがいくつか確認できる。
以下は三十石船については掲載されていたが、人が曳いている絵はなかった資料。
<資料3>
『淀川百年史』(建設省近畿地方建設局,1974)【1101125993】
p.73-74に「三十石船」の記載あり。
p.1745に「三十石船(過書船)」の記載あり。「八軒家を出発すると、まず、今の天満橋付近から造幣局の上1里まで、両岸を利用して引綱で「ヨイショ、ヨイショ」と引ずり上げ、今度は左岸ぞいに毛馬、赤川(いずれも大阪市都島区)まで200丁ものぼったという」と記載あり。
<資料4>
『図説和船史話』(石井謙治/著,至誠堂,1983)【1100080207】
p.229-232に三十石船の記載あり。「淀川の三十石船」(p.230)、「三十石船の発着で賑わう伏見」(p.231)、「大坂八軒屋に着いた三十石船」(p.231)、「三十石船とくらわんか船」(p.232)の図が掲載されている。
<資料5>
『都名所図会を読む』(宗政五十緒/編,東京堂出版,1997)【1106220773】
p.238-239「淀」に「都名所図会」の挿絵があり、「淀川を上る三十石船を描いたもの」と記載あり。
国際日本文化研究センターの「平安京都名所図会データベース」( http://www.nichibun.ac.jp/meisyozue/kyoto/?_ga=2.100401881.694345039.1587538053-1067610204.1586409250 )でインタ―ネット上で閲覧可能。
50音検索から「淀」で「都名所」をクリック、翻刻文、図絵あり( https://www.nichibun.ac.jp/meisyozue/kyoto/page7/km_01_386.html )。
<資料6>
『京都名所むかし案内 絵とき「都名所図会」』(本渡章/著,創元社,2008)【1108543461】
p.172-173に「都名所図会」の「淀」あり。「三十石船と売り船」に関する記載もあり(p.175)。
<資料7>
『京都鴨川探訪 絵図でよみとく文化と景観』(西野由紀/編 他,人文書院,2011)【1108680339】
p.117に「三十石船」のコラムあり。『都名所図会』第五淀の挿絵もあり。
- 回答プロセス
-
日本の古い船のため当館蔵書検索で「和船」というキーワードで検索。
<資料1>や<資料4>を確認する。
検索結果から「都名所図会」「淀川両岸一覧」に三十石船があるとわかり、キーワードにして検索。
<資料2>、<資料5>、<資料6>、<資料7>がヒットし確認する。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本 (291 8版)
- 河海工学.河川工学 (517 8版)
- 海洋工学.船舶工学 (550 8版)
- 参考資料
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<資料1>安達裕之 著 , 日本海事科学振興財団船の科学館 編 , 安達, 裕之, 1947- , 日本海事科学振興財団船の科学館. 日本の船 和船編. 日本海事科学振興財団船の科学館, 1998.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002754754-00 -
<資料2>西野由紀, 鈴木康久 編 , 西野, 由紀, 1971- , 鈴木, 康久, 1960-. 大阪淀川探訪 : 絵図でよみとく文化と景観. 人文書院, 2012.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023605965-00 , ISBN 9784409540800 -
<資料3>淀川百年史編集委員会 編 , 近畿地方建設局. 淀川百年史. 建設省近畿地方建設局, 1974.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001140681-00 -
<資料4>石井謙治 著 , 石井, 謙治, 1917-. 図説和船史話. 至誠堂, 1983. (図説日本海事史話叢書 ; 1)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001634157-00 -
<資料5>宗政五十緒 編 , 宗政, 五十緒, 1929-2003. 都名所図会を読む. 東京堂出版, 1997.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002577672-00 , ISBN 4490203020 -
<資料6>本渡章 著 , 本渡, 章, 1952-. 京都名所むかし案内 : 絵とき「都名所図会」. 創元社, 2008.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009357980-00 , ISBN 9784422250526 -
<資料7>西野由紀, 鈴木康久 編 , 西野, 由紀, 1971- , 鈴木, 康久, 1960-. 京都鴨川探訪 : 絵図でよみとく文化と景観. 人文書院, 2011.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011156632-00 , ISBN 9784409540794
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<資料1>安達裕之 著 , 日本海事科学振興財団船の科学館 編 , 安達, 裕之, 1947- , 日本海事科学振興財団船の科学館. 日本の船 和船編. 日本海事科学振興財団船の科学館, 1998.
- キーワード
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- 三十石船
- 淀川
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000245819