レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年01月28日
- 登録日時
- 2017/03/17 16:29
- 更新日時
- 2017/06/21 13:15
- 管理番号
- 埼熊-2016-174
- 質問
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解決
太平洋戦争中、埼玉県の上福岡にあった「参謀本部八課別班」に関する資料があるか知りたい。
- 回答
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地域資料を中心に調査したが、「参謀本部八課別班」に関する記述のある資料は見つからなかった。
下記の、質問に関連していると思われる記述のある資料を紹介した。
『福岡受信所の歴史 無線塔がそびえていたまち(上福岡市史調査報告書 第14集)』(上福岡市教育委員会 1998)
p377-378「戦時中の福岡受信所」
参謀本部という言葉はないが、「戦時中も福岡受信所は多くの回線により海外からの伝播を受信する業務を行っていた。」とあり。
『上福岡市史 通史編 下巻 近代・現代・民俗』(上福岡市教育委員会[ほか]編 上福岡市 2002)
p67-68「9 参謀本部要員の駐在」の項目あり。
「昭和17年頃(太平洋戦争開戦直後)、アメリカの国内放送傍受のための軍関係の施設が造られた」
「20局近い英語放送を200人の二世が連日傍受して、タイプした情報を本部に届けたようであった。」などの記述あり。
(注)「八課別班」との語は見あたらず。
- 回答プロセス
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1 上福岡市史を調査する
『上福岡市史 通史編 下巻 近代・現代・民俗』(前掲)
2 自館目録を〈福岡受信所〉で検索する
『福岡受信所の歴史 無線塔がそびえていたまち(上福岡市史調査報告書 第14集)』(前掲)
『KDD社史』(林雅和[ほか]監修 KDD社史編纂委員会編纂 KDDIクリエイティブ 2001)
太平洋戦争中の記述はほとんどなし。
3 《Google ブックス》(http://books.google.co.jp/ Google)を〈参謀本部八課別班〉で検索する
『沖縄戦下の米日心理作戦』(大田昌秀著 岩波書店 2004)
p119「(五)米国内放送の傍受活動」
「米本土向けの放送とは別に、米国内の放送を日本側が傍受するため、約二〇〇名の日系二世兵士を参謀本部嘱託として徴用し、昼夜三交代で受信に当たらせた。(中略)ちなみにこれらの傍受グループは、参謀本部第八課別班と呼ばれたという。」
上福岡に関する記述はなし。
やや該当記述から外れるが、注記があり、参考文献として「秘録・謀略宣伝ビラ 太平洋戦争の“紙の爆弾”」が挙げられている。
『秘録・謀略宣伝ビラ 太平洋戦争の“紙の爆弾”』(鈴木明[ほか]編著 講談社 1977)
質問に該当する記述なし。
4 自館目録を〈参謀本部八課別班〉で検索するも該当なし。
5 自館目録を〈上福岡 & 戦〉で検索し、関連しそうな資料を調査する。
『上福岡市立図書館蔵書戦争関係図書目録』(上福岡市立図書館編 上福岡市立図書館 1988)
郷土資料の目録ではなく、戦争関係資料をテーマごとにまとめたもの。
『軍靴の音はもう聞きたくない! 戦争を知らない子どもたちのために 平和を願う戦争体験集 第2集』(上福岡市企画財政部広報広聴課編 上福岡市 1990)
関連する記述見つからず。
『元兵士が語る戦史にない戦争の話』(曽根一夫著 恒友出版 1991)
索引なし。目次を見たところ関連しそうな内容なし。
『私の戦争体験 平和のために』(上福岡市企画財政部広報広聴課編 上福岡市 1985)
関連する記述見つからず。
ウェブサイトの最終アクセス日は2017年1月28日。
- 事前調査事項
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質問者によると、恒石重嗣(つねいし・しげつぐ)著「心理作戦の回想」(東宣出版 1978)に次の記述があったとのこと。
「これ[質問者注:米国内の中波放送をキャッチできる受信機]を上福岡(東上線)の参[謀]本[部]八課別班に運び込み、たくさんの二世たちが聞いていたが[以下略]」(p.260)
- NDC
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- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 軍事施設.軍需品 (395 9版)
- 参考資料
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- 『福岡受信所の歴史 無線塔がそびえていたまち(上福岡市史調査報告書 第14集)』(上福岡市教育委員会 1998)
- 『上福岡市史 通史編 下巻 近代・現代・民俗』(上福岡市教育委員会[ほか]編 上福岡市 2002)
- キーワード
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- 参謀本部八課別班
- 上福岡市(埼玉県)
- 軍事施設
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000212179