レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2022/06/14 09:36
- 更新日時
- 2022/06/15 09:28
- 管理番号
- 科学院22061401
- 質問
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解決
感染対策のためのマスクの歴史、主に日本におけるスペイン風邪流行時についての資料が欲しい。
どうやって一般の日本人に“マスク”という単語や、その利用が広まっていったのかなど。写真等、画像があると、なお良い。
- 回答
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大正8年(1919年)10月配布の「流行性感冒予防心得」には、太字で“呼吸保護器”と書かれ、(「レスピレーター」、又は「ガーゼマスク」ともいふ)と補記されている。
「ヨミダス歴史館」で記事範囲を1919/1/1-1920/12/31にし、マスク OR 呼吸器 OR 呼吸保護器 で検索した結果、29件がヒットした。見出しに「呼吸器」とあるのが1件(1919年2月)、「呼吸器(マスク)」が1件(1920年1月)、「マスク(呼吸器)」が2件(1920年2月)、感染対策の意味の「マスク」が10件(1919年1月~1920年2月)だった。
参考資料
1.『大日本私立衛生会雑誌』430号 1919年(大正8年2月)
p50-51「流行性感冒に対する家庭の心得」に「呼吸保護器(レスヒラート)」
p52 「軽便呼吸保護器(レスヒラート)」の作成方法が図解入りで解説されている
2.『大日本私立衛生会雑誌』1920年(大正9年2月)
(前後の巻号から、441号は誤植で、実際は442号と思われる)
口絵にマスク着用を促すポスター
「流行性感冒予防ノ儀ニ付建議」にマスクの使用
「広告」
3.『大阪衛生百年史 : 大阪府衛生会・健康の里の軌跡』大阪府衛生会, 1993.2
流行性感冒を「マスクデー」で駆逐 p426-429(大正9年)
婦人ホームでマスク制作中(白黒写真)
大阪婦人矯風会の林会長のマスク売り(白黒写真)
4.『流行性感冒』内務省衛生局, 1922.3
https://www.niph.go.jp/toshokan/koten/Statistics/10008882.html (アクセス日:2022/6/14)
- 回答プロセス
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利用したデータベース等
・ヨミダス歴史館
・NDLオンライン
・NDLデジタルコレクション
・自館OPAC
参考資料4冊は、他の関連レファレンスで利用したものを提供した。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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大日本私立衛生会 [編] , 大日本私立衛生会. 大日本私立衛生会雑誌 37(2月號)(430). 大日本私立衛生会, 1919-02.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I000057716-00 -
大日本私立衛生会 [編] , 大日本私立衛生会. 大日本私立衛生会雑誌 38(441). 大日本私立衛生会, 1920-02.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I000292701-00
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大日本私立衛生会 [編] , 大日本私立衛生会. 大日本私立衛生会雑誌 37(2月號)(430). 大日本私立衛生会, 1919-02.
- キーワード
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- マスク
- レスピレーター
- 呼吸保護器
- スペイン風邪
- 流行性感冒
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000317253