レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2009/11/09 17:00
- 更新日時
- 2014/09/01 11:37
- 管理番号
- 09-037
- 質問
-
解決
琉球処分について分かる資料が見たい
- 回答
-
回答プロセス参照のこと
- 回答プロセス
-
【インタヴュー経緯】
当初、学生は「沖縄の文化が分かる本」を探しているという質問だったが、
座ってもらって話を聞いたところ、どうやら「沖縄の歴史」がテーマのレポートらしい。
↓
持参していたレポートの内容を見せてもらったところ幾つかの項目が並んでおり、
この学生の担当は「琉球処分」について調べることであるという。
幾つかの文献にあたりまとめる必要があるとのこと。
↓
調査はまだ始めたばかりとのこと。
【調査】
①まずは「琉球処分」というものが何であり、何時の頃の話なのかについて大雑把に把握したい。
Japanknowledgeで検索したところ、高良倉吉氏によって「背景」「経過」「評価」として詳細な説明がある。
以下、イントロダクションの部分を抜粋する。
「1879年(明治12)に明治政府の手で行われた沖縄の廃藩置県のことで、これにより琉球王国は崩壊
し沖縄県が設置された。なお後述のように、1872年の琉球藩設置から80年の中国(清(しん)国)と明
治政府の外交問題である分島問題までの一連の過程(いわゆる琉球帰属問題)をさして広義に使う場
合もある。」
”琉球処分”, 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledgeLib(オンラインデータベース),
↓
研究者の名前として高良倉吉氏の名前を記憶しておく。
②Japanknowledgeの「琉球処分」の執筆者として高良倉吉氏の名前が出てきたので、
・OPACで著者名検索すると、10件以上ヒット。
・OPACで“琉球処分”をキーワード検索すると10件程度ヒット。
・CiNiiで“高良倉吉”や“琉球処分”で検索。多数の関連文献がヒットする。
③沖縄のことなのなので、いわゆる「地方大百科」で調べてみる。
沖縄に関しては沖縄タイムス社の『沖縄大百科事典』を所蔵している。
↓
総索引の凡例を読むと説明の中に「ページ表示のl段は左段を、r段は右段を示す。」とある。
↓
「琉球処分」の項目は金城正篤氏が担当。冒頭を抜粋すると、
「明治政府のもとで、琉球が日本の近代国家のなかに強制的に組み込まれる一連の政治過程を
言う。この過程は1872年(明治5年)の琉球藩設置を始期とし、79年の廃藩置県をへて、分島問
題がおこる翌80年を終期とする前後9年間にまたがっており、また、明治政府の方針が強権をも
って一方的におしつけられる形で事が運ばれており、<処分>といわれるゆえんである。これによ
って琉球王国は滅び、沖縄県となった。」―以下略―
④歴史的な文脈で捉えるなら『国史大辞典』。索引で引くと複数の項目のなかで取り上げられており、
「沖縄」「沖縄県」「近代国際関係」「尚氏」「明治維新」「琉球帰属問題」などの関連項目の中で取
り上げられている。
以上の手順を学生と確認。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
-
- 沖縄大百科事典
- JapanKnowledgeLib
- 国史大辞典
- キーワード
-
- 沖縄
- 琉球
- 琉球処分
- JapanKnowledgeLib
- ジャパンナレッジ
- 高良倉吉
- 廃藩置県
- 琉球王国
- 琉球帰属問題
- 地方大百科
- 日本大百科全書
- 国史大辞典
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
■地方史について
千野信浩著『図書館を使い倒す!』51頁には、コラムとして「郷土百科事典の大ブーム」
について言及されている。
また、各地で発行されている「地方大百科」の一覧表も掲載されている。
■『琉球処分』の書誌情報
明治文化資料叢書 第四巻外交篇の解題の中に『琉球処分』の書誌情報あり、
ボール表紙 背黒布クロース
堅二一、四糎 横十四、五糎
全文五号活字 一頁 十一行
柱下部に頁附あり
各冊巻頭に目次あり、奥附なし
第一冊 例言二頁(頁付なし)、目次九頁
本文 四一七頁
第二冊 目次一○頁、本文四二八頁
第三冊 目次二四頁、本文七一二頁
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000059343