レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2011/05/24 13:15
- 更新日時
- 2018/01/10 15:00
- 管理番号
- 瑞浪005
- 質問
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解決
下田歌子の生年月日が「安政元年8月9日」となっている本がある。安政元年は11月に嘉永7年を改元したのだから、嘉永7年と表記するのが正しいのではないか?
- 回答
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改元方法には4種類ある。
1:改元が布告された時点で、その年の元旦に遡って元年とみなす
2:改元の布告された日からあとを、新年号の元年とする(即日改元)
3:布告の翌日から後を新年号の元年とする(踰年改元)
4:布告の都市の年末までの旧年号とし、翌年の元日から新年号を用いる
時代によって時間の観念が異なる(明治5年12月3日のグレゴリオ暦(太陽暦)を導入など。旧暦と新暦では最大で2ヶ月ほどの差ができる)ため、一概には言えないが、日本の改元は主に、1か2の方法を用いられる。災異改元の場合は1であることが多い。
よって、「安政元年8月9日」という表記は間違いではないと思われる。
- 回答プロセス
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グレゴリオ暦導入時に差ができたかと思い、『日本暦西暦月日対照表』などで確認したが違った。改元自体に何か原因があるのではないかと思い、各種文献とwebを調べたところウィキペディアの「改元」の項目で、改元方法が4種あることが判明。上記1の改元方法が用いられたとすれば、質問されているような状態になることが分かった。webでの情報だけでは典拠として弱いため、国史大辞典で改元を調べたところ、1の改元方法が主流であったと言う記述があったので、これらを参考資料として、レファレンス回答とした。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『国史大辞典 11』(国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1990年)
- キーワード
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- 暦
- 改元
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 歴史
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000086584