レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年05月31日
- 登録日時
- 2011/09/13 11:21
- 更新日時
- 2012/07/03 18:59
- 管理番号
- 0000000030
- 質問
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1926年当時の万世橋付近に「シネマ・パーレース」という映画館があったかどうか知りたい。
その付近の地図資料はみられるか。
- 回答
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下記の資料によると、神田淡路町二丁目に「シネマパレス」という映画館があったことが確認できる。
・『神田区勢年鑑 1931』(神田公論社 1931)p364
・『神田区史』(神田公論社 1927)p263
・『火災保険特殊地図 1』神田区No.15
・『神田まちなみ沿革図集』(久保工務店 1996)p62
・『古地図・現代図で歩く 戦前昭和東京散歩』(人文社 2004年)p18
なお、下記の資料にもシネマパレスについて記載あり。
・『映画館のある風景 昭和30年代盛り場風土記・関東篇』(キネマ旬報社、2010年)pp38-41
(昭和30年代の外観写真も掲載。「戦災にもあわず」とあり、往時の外観を留める可能性大。)
・『写真集 失われた帝都東京』(柏書房、1991年) p20に、関東大震災直後に建設されたシネマパレスの建物外観・内観写真掲載。
- 回答プロセス
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・『火災保険特殊地図 1』(S10)や『神田まちなみ沿革図集』(「昭和10年頃の神田のまちなみ」)で万世橋付近を確認するが、「シネマパーレース」らしきものはなく、「神田館」という映画館しか見出せなかった。『地籍台帳・地籍地図』には、地図と台帳ともに記載なし。
・『神田区勢年鑑 1931』に「神田の民衆娯楽 神田のキネマ」の項があり、その中に「シネマパレス (所在地)淡路町二ノ三」とあった。また、『神田区史』p263にも同様と思われる記述あり。
・『火災保険特殊地図 1』(S10)や『神田まちなみ沿革図集』(「昭和10年頃の神田のまちなみ」)で再度、淡路町2丁目を確認すると、「シネマパレス」が記載されていた。
・『古地図・現代図で歩く 戦前昭和東京散歩』(人文社 2004年)にも該当住所に「シネマパレス」あり。上記地図より縮尺がやや小さいため万世橋駅界隈であることが分かりやすく、また現代地図と対照することができる。当時の神田区淡路町2丁目=現在の千代田区神田淡路町2丁目。
・KANDAアーカイブHP 神田資料室を検索すると、いくつかの記事がヒット。シネマパレスが淡路町にあり、トーキー設備を持っていたことなどがわかる。
・『コレクション・モダン都市文化 19 映画館』(ゆまに書房、2006年)は『昭和五年版 日本映画事業総覧』(国際映画通信社、1930年)の復刻である。p551映画館の名簿に「シネマパレス」掲載。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
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- 神田区
- 淡路町
- 建物
- 映画館
- 万世橋
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000090981