レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/04/05
- 登録日時
- 2021/04/09 00:30
- 更新日時
- 2021/04/09 00:30
- 管理番号
- 6001008822
- 質問
-
解決
大正から昭和時代にかけての歌人、柳原 白蓮の読み方は
「やなぎわら びゃくれん」、「やなぎはら びゃくれん」のどちらでしょか?
- 回答
-
ご照会の件についてお答えいたします。
書名や人名事典などには、「やなぎはら」と「やなぎわら」が混在して存在しています。
『新訂増補 人物レファレンス事典 明治・大正・昭和(戦前)編Ⅱせ~わ』(日外アソシエーツ)
によれば、両方の読みで掲載されています。それで、以下の通り出典が記されて、「やなぎはら」
「やなぎわら」の両方の読みが存在することが記されています。
『岩波現代短歌辞典』(岩波書店、1999年) やなぎわら
『岩波日本史辞典』(岩波書店、1999年) やなぎわら
『近現代日本女性人名事典』(ドメス出版、2001年) やなぎわら
『コンサイス日本人名事典第5版』(三省堂) やなぎわら
『20世紀日本人名事典』(日外アソシエーツ、2004年) やなぎわら
『日本近現代人物履歴事典』(東京大学出版会、2005年) やなぎはら
『日本近現代人名辞典』(吉川弘文館、2001年) やなぎわら
『日本史人物辞典』(山川出版、2000年) やなぎわら
『日本女性人名事典 普及版』(日本図書センター、1998年) やなぎわら
『日本女性文学大事典』(日本図書センター、2006年) やなぎわら
柳原白蓮の父になる柳原前光やその柳原家関連人物についても、人名事典では「やなぎはら」
「やなぎわら」が混在しています。また両方の読みで掲載されているものもあります。
このような状況で、読み方には「やなぎはら」と「やなぎわら」の両方が存在していて、どちらが
正しいという特定には至りませんでした。
参考までに、『平成新修 旧華族家系大成 下巻』(霞会館、1996年)に掲載されている白蓮の家
になる「柳原」家の項目には、「ヤナギワラ」のふり仮名がつけられています。これは、霞会館より
の照会に柳原家が回答したデータに基づいて作成されていますので、同家では現在「やなぎわら」を
称しているようです。
このように名字の読みが混在することは、少なからずみられます。
例えば、日本のビール王と呼ばれた馬越恭平の「馬越」の読みなど、読み方が多数混在しています。
出身地井原市では「うまこし」、関連会社であるサッポロビール社内では「まごし」、馬越氏先祖の
地になる今治市馬越では「うまごえ」、馬越恭平が寄贈した橋の名は「うまごしばし」、子孫の家で
は「まこし」を名乗るなどと様々な読みがなされています。(参考:山陽新聞朝刊2007年10月5日、
デスクノート「馬越恭平」の読み方は?)
以上、不十分ではありますが回答とさせていただきます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
ネットでは「ヤナギワラ」が多いのですが、
図書館の検索では、書名・著者名には、「ヤナギワラ」、「ヤナギハラ」が混在しています。
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000296804