レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年11月18日
- 登録日時
- 2021/01/08 14:17
- 更新日時
- 2021/01/08 14:22
- 管理番号
- 横浜市中央2611
- 質問
-
解決
慶長期の「かぶき者」のファッションについて知りたい。
かぶき踊りの衣装とは違ったのか。
- 回答
-
1 かぶき者が描かれている資料として、以下のものがあります。
(1)『歌舞伎図巻』 東京中日新聞出版局 1964
図巻の最後の場面で阿国のかぶき踊りの場面が描かれ、
周囲に同じような服装をしているかぶき者が描かれています。
(2)『日本屏風絵集成 第13巻 風俗画』 講談社 1978.11
p.58~59 女歌舞伎図(部分)
茶屋遊びの踊りの場面が描かれており、
阿国の衣装と似た服装の人物が右側に描かれています。
また、p.98にこの図の解説が書かれています。
(3)『洛中洛外図と南蛮屏風 新編名宝日本の美術』 奥平俊六/執筆 小学館 1991.12
p.60「62祇園社境内の「かぶき者」」、「63北野社頭の阿国歌舞伎」
62のかぶき者と63の阿国が同じファッションであることが確認できます。
p.99~100に図の解説が書かれています。
(4)『洛(みやこ)の衣裳模様 洛中洛外図による-江戸初期-』
橋本澄子/著 源流社 2004.2
洛中洛外図に描かれている人物の着物の柄を書いた資料です。
p.154~155にかぶき者の着物の柄が描かれています。
この他にも複数かぶき者が登場しています。
また、p.239から衣装模様一覧で人物の階級や着物の柄を確認することができます。
2 かぶき者について記載がある資料についてご紹介します。
(1)『「かぶき」の時代 季刊論叢日本文化』 守屋毅/著 角川書店 1976.6
慶長期のかぶきについて書かれた資料です。
p.123 「かぶき者」の風貌
かぶき者がどのような格好をしていたか書かれています。
(2)『桃山・江戸のファッションリーダー 塙選書』 森理恵/著 塙書房 2007.10
p.55~76 Ⅱ かぶき者と従者たち
かぶき者の服装や髪形について記載があります。
(3)『江戸のダンディズム・男の美学 大江戸カルチャーブックス』
河上繁樹/著 青幻舎 2007.5
p.59~80 二、傾きファッションの登場
かぶき者やかぶき踊りの服装について書かれています。
(4)『遊女歌舞伎』 高野敏夫/著 河出書房新社 2005.8
p.18「旧梅玉本『かふきのさうし』の詞書によれば、「お国がその日のいでたちには、
肌には紅梅の小袖を着、(中略)見えたりける」という華やかなものであったらしい。
出雲の阿国が舞台でまねたのは、そのような派手な衣装の「かぶき者」であった。」
とあります。
(5)「新出《北野社頭図屏風》(個人蔵)の近世初期風俗画史における位置づけについて :
かぶき者を手がかりに」村木桂子
(「同志社大学日本語・日本文化研究」16 同志社大学日本語・日本文化教育センター
2019.3)p.17~42
こちらの資料は「同志社大学学術リポジトリ」で閲覧可能です。
http://doi.org/10.14988/pa.2019.0000000075
※インターネット情報の最終確認日は2020年12月10日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 歌舞伎 (774 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000292052