レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年07月31日
- 登録日時
- 2017/03/30 14:22
- 更新日時
- 2017/03/31 13:10
- 管理番号
- 横浜市中央2482
- 質問
-
解決
神奈川県埋蔵文化財センター(横浜市南区中村町3-191-1)は神奈川県衛生研究所の跡地に建てられたらしいが、そのことがわかる資料はあるか。
- 回答
-
以下の資料から確認できました。
1『横浜近代史総合年表』松信太助/編 有隣堂 1989
索引より、次の事項が確認できました。
1913(大正2)年3月25日 県第二衛生試験場を翁町五丁目149番地に設定。
1920(大正9)年9月17日 県第二衛生試験場、中村町の県揮発物貯庫敷地内に移転。10.23開場式挙行。
1937(昭和12)年3月31日 県第一・第二衛生試験場合併、中村町に県中央衛生試験所設置。6.11開所式。
1982(昭和57)年4月22日 県立埋蔵文化財センター、南区中村町の旧県衛生研究所跡地に完成、落成式。
2 住宅地図
埋蔵文化財センターの開所が昭和57年4月のため、その前後の住宅地図で中村町3-191を
確認したところ、昭和55年版では「県衛生所」となっていた建物が、
昭和57年版では「神奈川県埋蔵文化財センター(仮称)」となっていました。
確認した住宅地図は次のものです。
『南区明細地図(東) 昭和55年版』経済地図社/編 経済地図社 1980
『横浜市住宅 地図 南区 昭和57年版 (横浜市) No.1』刊広社 1981
3 新聞記事
以下のような記事がありました。
「埋蔵文化財センター 首都圏で初 旧衛研跡地に建設
(「毎日新聞」1980年2月19日朝刊 横浜 p.16)
「県内出土の埋蔵資料を一堂に収蔵し、展示しようという埋蔵文化財センターが横浜市内に建設される。
(略)建設場所は横浜市南区中村町の旧衛生研究所跡地。(略)」
「先祖の文化に”安住の地” 情報バンクの役割も 県立埋蔵文化財センター」
(「神奈川新聞」1982年4月21日朝刊 県内 p.10)
「県教育庁が横浜市南区中村町の旧県衛生研究所跡地に建設していた県立埋蔵文化財保護センター(略)
が完成。二十二日に落成式を行う。(略)」
以下の記事は埋蔵文化財センター完成に関する写真記事ですが、建設場所が衛生研究所跡地であることは
記載されていません。住所は南区中村町3-191-1とあります。
「県立埋蔵文化財センタ-、全国一の規模で完成、(写真特集)」
(「神奈川新聞」1982年5月3日朝刊 地域 p.5)
4 『日本近代建築総覧 各地に遺る明治大正昭和の建物』 日本建築学会/編 技報堂出版 1983.11
p.169 「県埋蔵文化財資料保存整理館(旧中央衛生試験場)」という建築名で掲載されています。
所在地は「横浜市南区中村町3-191」、建築年は昭和2年、設計者は「神奈川県営繕課」となっています。
それぞれの施設の沿革や設立経緯等に関する資料も参考までにご紹介します。
5『神奈川県衛生誌』桑島弥太郎/著 神奈川県衛生課 1928
p.53~「第一節 神奈川県第二衛生試験場」
大正9年9月に中村町の神奈川県揮発物貯蔵庫敷地内に衛生研究所が
移設したことなどが掲載されています。
6『神奈川県衛生研究所年報』神奈川県衛生研究所/編
当館所蔵号:第1~5、7~11、41集(1952~1956、1958~1962、1992)
沿革に、大正9年に南区中村町に移築し、昭和2年4月に鉄筋コンクリート建で
再建築されたことなどの記述があります。
また、第1集等、巻頭に「神奈川県衛生研究所建物平面図」が収録されている号もあります。
7『神奈川県埋蔵文化財センター年報(神奈川県立埋蔵文化財センター年報)26号』
神奈川県教育委員会教育局生涯学習部文化遺産課中村町駐在事務所(埋蔵文化財センター)/編 2015
p.2 「埋蔵文化財センターの沿革」より一部抜粋。
1980(昭和55)年1月 新神奈川改訂実施計画において「埋蔵文化財センター」の設置が決定。
1982(昭和57)年4月 県立埋蔵文化財センター開所。
8 『新神奈川計画改定実施計画』神奈川県 1980
p.66 この計画において「「埋蔵文化財センター・歴史民俗資料館(仮称)」を設置する。」とあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 8版)
- 日本 (291 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000213561