レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/03/09
- 登録日時
- 2020/04/01 00:30
- 更新日時
- 2020/04/01 00:30
- 管理番号
- 6001043259
- 質問
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解決
上田秋成の「諸道聴耳世間猿」の現代語訳もしくはあらすじが載っている資料はあるか。なければ翻刻や注釈、解題が載っている資料でもよい。
- 回答
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次の資料に、『諸道聴耳世間猿』5巻15篇の一部の現代語訳が収録されていました。
・『石川淳全集 第17巻』(石川淳/著 筑摩書房 1990.10)
p.433-475に石川淳による『諸道聴耳世間猿』の現代語訳が収録されています。訳されているのは、15篇のうち、次の6篇です。
要害は間にあはぬ町人の城郭(p.435-441)※原書「一之巻 一回」
孝行は力ありたけの相撲取(p.442-447)※原書「二之巻 一回」
器量は見るに煩悩の雨舎(p.448-454)※原書「三之巻 一回」
身過はあぶない軽業の口上(p.455-461)※原書「三之巻 二回」
昔は抹香烟たからぬ夜咄(p.462-468)※原書「五之巻 一回」
浮気は一花嵯峨野の片折戸(p.469-475)※原書「五之巻 三回」
(原書の情報は、『上田秋成全集 第7巻 小説篇』(上田秋成/[著] 中央公論社 1990.8)による)
巻末に「解題」があり(p.565-590)、『諸道聴耳世間猿』については次の記載があります。
「昭和十七年、小学館版『現代譯日本古典 秋成・綾足集』に「序」及び六篇が発表された。昭和三十一年、講談社版ミリオン・ブックス『新釋雨月物語』に収録された。その際、「序」が除かれ、さらに表記表現、句読点に手入れがなされた。底本には、講談社版ミリオン・ブックス『新釋雨月物語』所収のものを用いた。」(p.574)
p.578には、小学館版『現代譯日本古典 秋成・綾足集』に収録された『諸道聴耳世間猿』の「序」が掲載されています。
・『日本古典鑑賞講座 第24巻 秋成』(角川書店 1966)
p.31-51に『諸道聴耳世間猿』について記載されており、二巻の一「孝行は力ありたけの相撲取」の翻刻と注釈、口訳が掲載されています。(p.34-50)
また、次の資料には全篇の「あらすじ」が記載されています。
・『研究資料日本古典文学 第4巻 近世小説』(大曽根章介[ほか]/編 明治書院 1983.10)
近世の主要な古典文学作品と作家の詳細な解題、参考文献や翻刻等を掲載した資料です。
p.238-241に『諸道聴耳世間猿』15篇の各篇について梗概が記載されています。
次の資料には『諸道聴耳世間猿』の翻刻、注釈や解題等が掲載されていました。
・『上田秋成初期浮世草子評釈』(森山重雄/著 国書刊行会 1977)
p.23‐176に『諸道聴耳世間猿』の注釈付き翻刻と評釈が収録されています。
・『上田秋成集 有朋堂文庫』(上田秋成/[著] 有朋堂書店 1926)
p.1-116に『諸道聴耳世間猿』の注釈付き翻刻が収録されています。
・『上田秋成全集 第7巻 小説篇』(上田秋成/[著] 中央公論社 1990.8)
p.15-119に『新板絵入 諸道聴耳世間狙』の翻刻が収録されています。
また、収録作品の解題が掲載されており、『新板絵入 諸道聴耳世間狙』の解題はp.355-370に掲載されています。
・『珍本全集 前編 帝国文庫』(藤村作/校訂 博文館 1928)
p.609‐677に『諸道聴耳世間猿』が収録されています。
収録作品の解題が掲載されており、『諸道聴耳世間猿』の解題はp.11-12に掲載されています。
・『江戸文学輪講 輪講双書』(三田村鳶魚/編 青蛙房 1959)
p.47-84に『諸道聴耳世間猿』の一巻の翻刻と三村竹清らの輪講が収録されています。
〔事例作成日:2020年3月9日〕
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 小説.物語 (913 10版)
- 参考資料
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- 石川淳全集 第17巻 石川/淳∥著 筑摩書房 1990.10
- 上田秋成全集 第7巻 上田/秋成∥[著] 中央公論社 1990.8
- 日本古典鑑賞講座 第24巻 角川書店 1966
- 研究資料日本古典文学 第4巻 大曽根/章介∥[ほか]編 明治書院 1983.10
- 上田秋成初期浮世草子評釈 森山/重雄∥著 国書刊行会 1977
- 上田秋成集 上田/秋成∥[著] 有朋堂書店 1926
- 珍本全集 前編 藤村/作∥校訂 博文館 1928
- 江戸文学輪講 三田村鳶魚編 青蛙房 1959
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 大阪,出版情報
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000279941