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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
千葉県立東部図書館 (2110047)管理番号
(Control number)
千県東-2018-0016
事例作成日
(Creation date)
2019/02/07登録日時
(Registration date)
2019年03月29日 00時30分更新日時
(Last update)
2019年03月31日 09時13分
質問
(Question)
中大兄皇子の「中」はどういう意味か
回答
(Answer)
以下の資料により「二番目」の意味だと思われる。

【資料1】『天智天皇 人物叢書 新装版 通巻287』(森公章 吉川弘文館 2016)
p16に「「中」には二番目の意味があるから、田村皇子と蘇我法提郎媛所生の古人大兄皇子に次ぐ、二番目の大兄の含意であったと見なされる。」という記載があった。

【資料2】『中西進著作集 25 天智伝/聖武天皇』(中西進 四季社 2010)
p49に「中大兄とは第二の大兄という意味である」という記載があった。根拠となる参考文献等は記されていなかった。

【資料3】大平聡「「中皇子」と「仲天皇」」(『日本古代の国家と村落』吉田晶 塙書房 1998)
p268に「人名表記中にしばしば見られる「中」については、本居宣長が『続日本紀』神護景雲三年(七六九)十月乙未朔条所収の宣命(第四五詔)に見える「中都天皇」を注釈して、「第二にあたるを、中の君といへる」と述べている。(中略)人名に用いられる「中」は「二番目」と解するのが妥当である」という記載があった。記載の根拠としている本居宣長の文献については、【資料4】の通り。
また、p280に「「中」は日本だけで「二番め」の意で用いられたのではなさそうである。諸橋轍次『大漢和辞典』は「第二番目の子。次子。」を意味する「中子」の用例を『史記』『漢書』から引いているが、百済においても同様に用いられていた可能性がある。欽明紀七年是歳条に引用される『百済本記』の「正婦人、中婦人、小婦人」という記述、また『続日本紀』延暦九年(七九〇)七月辛巳条に引かれる百済王仁貞等の表の「長子味沙、仲子辰尓、季子麻呂」という記述は、「二番め」としての「中」の用例と見てよかろう」という日本以外での用例についての記載もあった。こちらで紹介されている資料の詳細については【資料5】【資料6】【資料7】の通り。

【資料4】本居宣長「続紀歴朝詔詞解」(『本居宣長全集 7』本居宣長[著] 大野晋編集校訂 筑摩書房 1971)
 p423「中都天皇は、元正天皇也、平城は、元明天皇より宮敷坐して、元正天皇は、第二世に、坐ますが故に、中都とは申し給へる也、中昔に、人の女子あまたある中にも、第二にあたるを、中の君といへると同じ」

【資料5】『大漢和辞典 巻一』(諸橋轍次著 大修館書店 1989)
 p299「中子」という単語の説明で「第二番目の子。次子。〔史記、楚世家〕中子紅、爲二鄂王一。〔史記、伯夷伝〕国人立二其中子一。〔漢書、蘇建伝〕中子武、最知二名一。」という記載あり。

【資料6】『国史大系 第一巻下 日本書紀』(黒板勝美編輯 吉川弘文館 2008)
 p72に「百済本記云、高麗以二正月丙午一、立二中夫人子一為レ王。年八歳。狛王有二三夫人一。正夫人無レ子。中夫人生二世子一。其舅氏麁群也。小夫人生レ子。」という記載があり。

【資料7】『国史大系 第二巻 続日本紀』(黒板勝美編輯 吉川弘文館 2000)
 p546「午定君三男ヲ生メリ。長子ハ味沙。仲子辰尓。季子麻呂ナリ。」
回答プロセス
(Answering process)
まず、当館で所蔵している日本史関係と皇室関係の主な事典である『国史大辞典 9』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1988)、『日本史大事典 4』(平凡社 1993)、『天皇皇族歴史伝説大事典』(志村有弘編 勉誠出版 2008)、『歴代天皇・年号事典』(米田雄介編 平凡社 2003)で「天智天皇」の項目を調べたが、「中大兄皇子」だった頃の説明はあっても「中」についての説明は載っていなかった。「中大兄皇子」の項目はなかった。
次に千葉県立図書館蔵書検索システムで「天智天皇」「中大兄皇子」を検索語として当館の所蔵検索を全項目でしたところ数冊所蔵があり、その内【資料1】と【資料2】に「中」の意味について記述があった。また、【資料1】が記述の根拠として挙げていた参考文献【資料3】及び【資料3】が参考文献として挙げていた【資料4】~【資料7】も併せて内容を確認した。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
系譜.家史.皇室  (288 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『天智天皇』(森公章著 吉川弘文館 2016)(2102762455)
【資料2】『中西進著作集 25 天智伝/聖武天皇』(中西進著 四季社 2010)(2102302704)
【資料3】大平聡「「中皇子」と「仲天皇」」(『日本古代の国家と村落』吉田晶編 塙書房 1998)(2100873910)
【資料4】本居宣長「続紀歴朝詔詞解」『本居宣長全集 7』(本居宣長[著] 大野晋編集校訂 筑摩書房 1971)(2100531501)
【資料5】『大漢和辞典 巻一』(諸橋轍次著 大修館書店 1989)(2100809454)
【資料6】『国史大系 第一巻下 日本書紀』(黒板勝美編輯 吉川弘文館 2008)(2101228255)
【資料7】『国史大系 第二巻 続日本紀』(黒板勝美編輯 吉川弘文館 2000)(2101251763)
キーワード
(Keywords)
天智天皇(テンジテンノウ)
中大兄皇子(ナカノオオエノオウジ)
人名(ジンメイ)
漢字(カンジ)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
人物
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000254124解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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