レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/10/26
- 登録日時
- 2017/10/27 11:49
- 更新日時
- 2017/12/06 10:20
- 管理番号
- 島根参2017-10-005
- 質問
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解決
正岡子規が明治33年に詠んだ短歌 「混沌ガ二ツニ分レ天トナリ土トナルソノ土ガタワレハ」 の解釈が書かれた本はないか。
- 回答
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当館所蔵 【資料1】 『和歌文学大系 25 竹乃里歌』 (明治書院) を紹介。 p326に、 「混沌ガ二ツニ分レ天トナリ土トナルソノ土ガタワレハ」 が掲載されており、 脚注に、 「混沌」 と 「土ガタワレハ」 の語釈が記載されている。
その他、参考になる資料として以下を紹介した。
【資料2】 『日本の詩歌 3』 (中央公論社)
p84 「我顔を鏡に写し其顔を土にかたどり土の坊主成る」 の歌あり。
脚注に “「土がたに」 の歌。 「秀真へ」 と前書きした五首中の第一首。 このころ粘土で人がたを作ったり、物をかたどったりして秀真の指導を受けたので、しばしばそれにもとづく歌があった。” と記述されている。
【資料3】 『子規 百首・百句』 (和泉書院)
p64 「常臥の病のひまのつれづれに土をつぐねて人をつくりぬ」 の解説に以下の記述あり。
“「土をつぐねて人をつくりぬ」 は、歌の方の弟子である鋳金家香取秀真の助けを借りて塑像を作り始めていた。 この時期二人の間に書簡の往来も多く、その経緯が知られる。 秀真による回想もある (「正岡先生の塑像」)。 この一首も、他の歌と共に秀真宛書簡にある。”
“「我顔ヲ鏡ニ写シ其顔ヲ土ニカタドリ土ノ坊主成ル」 「我顔ヲ見テカタトリシ竹ノ里人手ツクリノ像」 等あり、掲歌を除いて書簡中に埋没している。 ”
“外面的には事実の単なる記実、報告に徹しているごとき歌だが、そのさりげない淡々とした歌いぶりの中に人生の真卒が諧謔と隣接しながら味わいとなっている。”
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 8版)
- 日本文学 (910 8版)
- 参考資料
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【資料1】久保田淳 監修 , 久保田, 淳, 1933- , 村尾, 誠一, 1955-. 和歌文学大系 25. 明治書院, 2016.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I027285287-00 , ISBN 9784625424205 (p326 当館請求記号 911.1/ワ/25) -
【資料2】正岡‖子規. 日本の詩歌 3. 中央公論社, 1969.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000031197-00 (p84 当館請求記号 911.5/181/3 ※書庫資料) -
【資料3】今西幹一, 室岡和子 著 , 今西, 幹一, 1936-2009 , 室岡, 和子, 1948-. 子規百首・百句. 和泉書院, 1990. (和泉選書 ; 54)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002043014-00 , ISBN 4870884305 (p64 当館請求記号 911.1/イ90 ※書庫資料)
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【資料1】久保田淳 監修 , 久保田, 淳, 1933- , 村尾, 誠一, 1955-. 和歌文学大系 25. 明治書院, 2016.
- キーワード
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- 正岡子規
- 短歌
- 竹乃里歌
- 土像
- 塑像
- 香取秀真
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000223959