レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年9月7日
- 登録日時
- 2017/09/07 17:51
- 更新日時
- 2017/12/13 16:42
- 管理番号
- 秋田-1988
- 質問
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解決
『ライオン1頭』(ケイティ・コットン/文、BL出版、2016、726J/コラ)123560021 で、オオカミを「匹」と数えているが、数え方は「匹」と「頭」どちらが正しいのか。
- 回答
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一般的な用法として、動物一般は「匹」で数える。
以下の資料をご紹介した。
①『最新用字用語ブック』(時事通信社/編、時事通信社出版局、2010、816/ジサ)123071094
⇒p573 助数詞使用の基準
②『NHKことばのハンドブック』(NHK放送文化研究所/編、日本放送出版協会、2005、810.3/ニエ)122434459
⇒p367 助数詞のつかい
③『数え方の辞典』(飯田 朝子/著 町田 健/監修、小学館、2004、R815.2/イカ)122106420
⇒p210 動物 匹、頭、固体
⇒p211 コラム「匹」と「頭」の意外なルーツ
④『もののかぞえ方絵事典』(村越 正則/監修、PHP研究所、2010、815J/ムモ)129362943
⇒p66 もののかぞえ方の基本① 動物をかぞえるとき
- 回答プロセス
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・インターネットで「オオカミ」「数え方」で検索
⇒オオカミは「匹」か「頭」か:出版翻訳の舞台裏(http://tn-ura-column.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-0b1e.html)がヒット。(インターネット情報は2017年9月7日確認)
そこで紹介されていた①『最新用字用語ブック』を確認。
・「数え方」「助数詞」のキーワードで全項目検索
⇒ヒットした中から、②『数え方の辞典』③『NHK言葉のハンドブック』④『もののかぞえ方絵辞典』の内容を確認した。
・『ライオン1頭』の原書は『Counting Lions』
インターネット通販のアマゾンのなか見!検索で、原書のエチオピアオオカミの項を確認すると、「six Ethiopian wolves」とあり、訳者が一般的な用法に則って「匹」という日本語訳にしたと思われる。(インターネット情報は2017年9月7日確認)
ただし、その他の本の作者・訳者によっては、オオカミを表す際に「疋」や「頭」が使われていることもあった。
(例)
『水仙月の四日』宮沢賢治(定本:「宮沢賢治全集 8」ちくま文庫、筑摩書房 1986)
二疋(ひき)の雪狼(ゆきおいの)が、べろべろまっ赤な舌を吐はきながら、象の頭のかたちをした、雪丘の上の方をあるいていました。
『オオカミ王ロボ(シートン動物記)』(アーネスト・T.シートン/文・絵 今泉 吉晴/訳・解説、童心社、2009、480J/シオ)122957509
そして、強大な力をもってこの一帯を治める王が、一頭の経験をかさねたハイイロオオカミ、ロボでした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 文法.語法 (815 8版)
- 文章.文体.作文 (816 8版)
- 日本語 (810 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 数え方
- 匹
- 頭
- 助数詞
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 受付方法:口頭、8/4
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000221670