レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月03日
- 登録日時
- 2017/03/30 16:38
- 更新日時
- 2017/11/28 14:54
- 管理番号
- tr494
- 質問
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解決
栃木県や北関東地方では古くから、三日月神社や三日月を祀る習俗が各地に存在すると聞いた。どこでどのようなことがいつごろ行われていたのかなど、可能な限り詳細なことが知りたい。
- 回答
-
当館で所蔵する栃木県の地域資料からは、「ミカヅキサマ」「三日月信仰」等を主題に編纂された資料を確認できませんでした。
民俗関係の資料、県内の市町村史誌等から、関連する記述が多数確認できました。
記載が確認できた資料は次のとおりです。
なお、市町村史誌には、信仰や通過儀礼等の民俗関係の情報をまとめているものが多くあります。
今回情報をいただいた論文に掲載された県南地域を中心に確認しました。
・『日本の神仏の辞典』(大島建彦/〔ほか〕編 大修館書店 2001)
p.1194に三日月神社の項目あり。「栃木県には家の神も含め、月読命を祀る三日月神社が多数ある。(中略)栃木市川原田町、鹿沼市上殿町の神社が有名。」と記述あり。(※出典は、以下の『関東の民間信仰』とのこと。)
・『栃木県神社誌』(栃木県神社庁/編・発行 2006)
目次から、三日月神社は4社掲載あり。(芳賀郡二宮町大字大根田、鹿沼市上殿町、栃木市川原田町、佐野市豊代町)
神社ごとに項目を設けて、主祭神、由緒沿革等の記述あり。
・『栃木県民俗事典』(尾島利雄/著,下野民俗研究会/編 下野新聞社 1990)
p.355に「ミカヅキサマ(三日月様)」の項目あり。
・『関東の民間信仰』(日向野徳久/〔ほか〕著 明玄書房 1973)
p.65に「月待ちといって、三日月を拝む風習もあり」とあり。
・『南河内町史 民俗編6』(南河内町史編さん委員会/編 南河内町 1995)
p.557に正月に供えるお供え餅の1つとして「ミカヅキサマ」の記述あり。
p.777「第九章 家の神と仏」の「第一節 住まいのなかの神と仏」にお供え餅として「ミカヅキサマ」の記述が複数あり。
・『田沼町史 第1巻(自然・民俗編)』(田沼町/編・発行 1982)
p.405「三 各種神道的民間信仰」の項に「三日月信仰」の項目あり。
・『壬生町史 民俗編』(壬生町史編さん委員会/編 壬生町 1985)
p.270に「三日月さま」の項目あり。
・『栃木県河内郡南河内町谷地賀の民俗』(成城大学民俗学研究会/編・発行
1989)
p.65に「三日月さま」の項目あり。p.96「正月の餅」の項にも記述あり。
・『史談 第22号』(安蘇史談会/編・発行 2006)
p.39に廣木雅子著の記事「唐沢山添景(序説)佐野市の寺社のことなど~三日月さまをめぐって~」あり。
・『三日月さまは西にある』(国井和子/著 文芸社 2011)
p.36に「三日月さまは西にある」の章あり。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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「ミカヅキサマを祀る習俗」(松崎かおり著)という論文に三日月信仰が北関東で盛んであるという記述がみられた。
- NDC
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- 民間信仰.迷信[俗信] (387)
- 参考資料
- キーワード
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- 三日月信仰
- 民間信仰
- 栃木県
- 民俗学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000213585