レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 1996/07/13
- 登録日時
- 2005/02/11 02:33
- 更新日時
- 2010/01/27 09:26
- 管理番号
- 埼久-1996-065
- 質問
-
未解決
「serendipity」という言葉の由来となった話を探している。何の本で見たのかは不明。セレンディプ[セイロン=現在のスリランカの古い呼称]に三人の王子がいて、幸福を求めて旅に出ていろいろ経験をした。その後、思いがけないところに幸せがあった、という内容のもの。
- 回答
-
該当する資料は見つからず。数年前にも同じ質問を子ども室で受けていたが未解決だった。
- 回答プロセス
-
『ブルーワー英語故事成語大辞典』p1577に詳しい由来あり。
子ども室の資料『アジアの昔話』『インド南方アジアの民話』にはなし。
『日比谷図書館の目録』〈サンニンオウジ〉〈サンニンノオウジ〉で検索すると数冊掲載あり。調べるが内容違いのため該当せず。
『世界の民話』『世界神話伝記大系』『民話昔話全情報』『シンハラ民話』『アジアの民話』『世界の国々』にあたるがなし。
その他関連資料を検索するが資料見つからず。
数年前(90年代初頭か)にも同じ質問を子ども室で受けていたが未解決だった。
追記:備考欄コメントを受け、『セレンディピティ物語 : 幸せを招ぶ三人の王子』『セレンディップの三人の王子たち : ペルシアのおとぎ話』『セレンディップの三人の王子』の県立図書館子ども室での所蔵を確認する(2008/04/24)。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 英語 (830 9版)
- 参考資料
-
- 『ブルーワー英語故事成語大辞典』(E.C.ブルーワー 大修館書店 1994)
- キーワード
-
- 昔話-スリランカ-南アジア
- 語彙-英語
- 造語
- 「セレンディピティ」-「serendipity」
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
近畿大学中央図書館よりコメントをいただく(2008/04/22)。以下、資料・調査情報の本文。
下記文献に情報がありました。
『「脳」整理法』 茂木健一郎著 筑摩書房 , 2005 (ちくま新書 557) ISBN:4480062629
p.109-110
「 「セレンディピティ」は、「偶然の幸運に出会う能力」と訳されることが多く、もともとは、一八世紀のイギリスの作家、ホラス・ウォルポールが、一七五四年に友人への手紙の中ではじめて使った造語です。
ウォルポールは、イギリスの首相を務めたロバート・ウォルポールの末息子で、なかなか世知(せち)に長けた人物だったようです。(中略)
「セレンディピティ」という造語の元になったのは、『セレンディプの三人の王子』という童話でした。「セレンディプ」は、いまのスリランカを指す古語です。この童話で、三人の王子たちは、旅をする中で、自分たちが求めていたものではないものに出会います。そのような偶然の出会いが、結果として王子たちに幸運をもたらしました。そのような偶然の幸運に出会う能力を、ウォルポールは「セレンディピティ」と名づけたのです。」
下記の翻訳がありました。
『セレンディピティ物語 : 幸せを招ぶ三人の王子』 エリザベス・ジャミスン・ホッジス著 ; よしだみどり訳・画 藤原書店 , 2006 ISBN:4894345129
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABA76699210 (2008/04/22確認)
『セレンディップの三人の王子たち : ペルシアのおとぎ話』 竹内慶夫編訳 ; 増田幹生画 -- 偕成社, 2006 (偕成社文庫 3263) ISBN:4036526308
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABA79192215 (2008/04/22確認)
『セレンディップの三人の王子』 エリザベス・ジャミソン・ホッジズ著 ; 真由子・V.ブレシニャック, 中野泰子, 中野武重訳 バベル・プレス, 2004 ISBN:4894490307
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABA70961591 (2008/04/22確認)
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000016918