レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/07/21
- 登録日時
- 2013/08/01 00:30
- 更新日時
- 2013/08/08 10:49
- 管理番号
- 6000012221
- 質問
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解決
百日紅(さるすべり)の別名を九州では「くすぐり」というそうだが、なぜか。
- 回答
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『日本国語大辞典 4』によると、木肌をこすると枝葉ともに揺れ動くところから、鹿児島県の方言で、サルスベリのことを「擽木(くすぐりのき)」というとのこと。
- 回答プロセス
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470(植物)627(園芸)386(歳時記)818(方言)の書架を探す。
『図説 草木辞苑』(柏書房)p213「さるすべり」には、猿滑(さるなめり)猿日紅(さるじつこう)千日花(せんにちばな)盆花(ぼんばな)笑木(わらいのき)とともに、別名に「擽木」が挙げられているが、名の由来は「樹皮が滑らかなため猿さえも滑り落ちる」という「さるすべり」の由来のみ。
『園芸植物大事典 2 キク-スイ』(小学館)p485「サルスベリ属」には「くすぐりの木」のほか、百日紅(ひゃくじつこう)紫薇(しび)怕痒樹(はくようじゅ)が別名として挙げられているが、由来はなし。仲夏の季語とのこと。
『カラー図説日本大歳時記 夏』(講談社)p345「百日紅」には、古くインドから中国を経て渡来した鑑賞樹で、盛夏から初秋にかけて花期が長いため「百日紅」木肌のつるりとした姿が「さるすべり」とあるが、くすぐりの木については記載がない。
九州の方言とのことで、『日本方言辞典 標準語引き』(小学館)でサルスベリを調べるが、項目なし。
『日本国語大辞典 4 きかく-けんう』(小学館)で「くすぐりのき」を調べたところ、上記の記載があった。埼玉県の方言では「くすぐりっき」ともいうとのこと。なお、「さるすべり」の項には、擽木についての記載はなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 植物学 (470 9版)
- 方言.訛語 (818 9版)
- 参考資料
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- 『図説草木辞苑』(柏書房)
- 『園芸植物大事典2』塚本 洋太郎/総監修(小学館)
- 『カラー図説 日本大歳時記夏』(講談社)
- 『日本国語大辞典第4巻』小学館国語辞典編集部/編集(小学館)
- キーワード
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- 百日紅(サルスベリ)
- 擽木(クスグリノキ)
- 植物名(ショクブツメイ)
- 方言(ホウゲン)
- 鹿児島県(カゴシマケン)
- 日本語(ニホンゴ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000134879