レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/09/08
- 登録日時
- 2021/09/09 00:30
- 更新日時
- 2021/10/06 13:59
- 管理番号
- R1001765
- 質問
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解決
島原市の天如塔(てんにょとう)にまつわる歴史を知りたい。
- 回答
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長崎県島原市の理性院大師堂の境内にあり、高さ約11メートル。当寺の開山・廣田言証がインドへの仏跡巡礼の旅で得た如来像を安置したもので1910(明治43)年に「からゆきさん」と呼ばれる女性たちの寄進で建立された。(読売新聞より)
彼女たちの多くは島原半島や熊本県天草地方の貧しい家の生まれで明治・大正・昭和初期の長きにわたり東南アジアを中心に外国へ売春目的で売られていた。(参考資料①『火の国 第45号』p96)
塔を囲む玉垣の一つ一つには192人の名前と居住地、金額が彫り込まれている。
言証はインドへの旅の途中、東南アジア各地で多くの日本人女性を目の当たりにし、無縁墓地に葬られた同胞のため施餓鬼供養を行った。これを恩義に感じた女性たちが「五円」「拾円」と送ったのである。(読売新聞より)
- 回答プロセス
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①図書館蔵書検索(OPAC)「天如塔」で検索。
→1件ヒット。建立されるまでの詳細な歴史と現在の塔の写真あり。
・『火の国 第45号』佐世保文化協会事務局 2015
②Google「天如塔」で検索。
→天如塔を特集した記事を新聞スクラップ中に発見。現在の天如塔と明治末期にミャンマーで撮影された日本人女性たちの写真あり。
・読売新聞 2020.7.4 25面
③上記の資料から「からゆきさん」が関係していることが判明したため女性史の棚を直接確認。
→下記の資料に建立されるまでの経緯が載っていた。
・『からゆきさん』未央佐希子 長崎文献社 2020
上記の資料を提供し調査終了。
- 事前調査事項
- NDC
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- 逐次刊行物 (905)
- 社会病理 (368)
- 参考資料
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- 火の国 第45号 佐世保文化協会事務局 2015.10 905 (p96-98)
- からゆきさん 未央佐希子/著 長崎文献社 2020.3 368.4 , ISBN 978-4-88851-336-4 (p135-138)
- 読売新聞 2020.7.4(25面)
- キーワード
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- 島原市
- 天如塔
- 歴史
- からゆきさん
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000304447