レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年07月15日
- 登録日時
- 2022/07/23 11:46
- 更新日時
- 2022/10/23 09:52
- 管理番号
- 北九2022中央034
- 質問
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解決
九州で産業鉄道が最初に走ったのは どの炭鉱から、いつ(明治〇年〇月〇日)、その線路名、発送先、機関車型式、石炭車の型式など
- 回答
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九州で最初の鉄道は九州鉄道ですが、産業鉄道としては筑豊炭(主に嘉飯山地区)を若松港まで搬出するために設立された「筑豊興業鉄道」が最初のようです(「北部九州における産業鉄道の史的比較」)。
「筑豊石炭礦業史年表」には、「(明治24)8.30 筑豊興業鉄道、水害による復旧工事も完成し若松・直方間が開通」とあります。
開業後の停車駅は「直方、中間、折尾、若松の四駅」で「直方本洞石炭を輸送」したようです(「福岡県史 近代史料編[18]」P76 )。
明治24年8月時点の機関車及び石炭車の型式が明記されている資料は見つけることができませんでしたが、
「鉄輪の轟き」P61の一覧で九州鉄道が筑豊興業鉄道から引き継いだ機関車の型式が確認できます。
また、「筑豊石炭礦業史年表」では
「(明治26年)2.- 筑豊興業鉄道、ロンドンのランソムラビヤ商会に炭車160台、ニューヨークのフレザー商会へ炭車100台注文」
等の記述が確認できます。
「福岡県史 近代史料編[18]」には、設立から明治30年に九州鉄道との合併までの営業報告書が収録されており、機関車等の所有状況が確認できます。
例えば、明治26年9月30日時点で、機関車(タンクエンジン)6、機関車(テンダーエンジン)3、五噸積炭車92、六噸積炭車151、六噸積鉄製開底炭車150を所有していたことが確認できます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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九州旅客鉄道株式会社. 鉄輪の轟き : 九州の鉄道100年記念誌. 九州旅客鉄道, 1989.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002066060-00 -
西日本文化協会 編纂 , 西日本文化協会 , 福岡県. 福岡県史 近代史料編 [18]. 福岡県, 1991.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002141725-00 -
筑豊石炭鉱業史年表編纂委員会 編. 筑豊石炭鉱業史年表. 西日本文化協会, 1973.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001342740-00 -
田中 邦博 , 長弘 雄次 , 野田 知子. 北部九州における産業鉄道の史的比較. 1999. 土木史研究 19 p. 425-430
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000016-I002118171-00 -
田中 邦博 , 長弘 雄次. 北部九州における筑豊興業鉄道に関する史的研究. 1997. 土木史研究 17 p. 475-486
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000016-I002118044-00 -
畑岡 寛 , 田中 邦博 , 市川 紀一 , 亀田 伸裕. 筑豊炭の運炭機構の形成に関する史的研究. 2002. 土木史研究 22 p. 149-159
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000016-I002118232-00
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九州旅客鉄道株式会社. 鉄輪の轟き : 九州の鉄道100年記念誌. 九州旅客鉄道, 1989.
- キーワード
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- 筑豊興業鉄道
- 産業鉄道
- 筑豊 石炭
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000319098