レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2021/04/30 14:38
- 更新日時
- 2021/04/30 14:44
- 管理番号
- 福参-1174
- 質問
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解決
引揚列車の時刻表はないか。当時は「引揚快速」などと呼ばれていた。博多から出ていたのではないか。
- 回答
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◆参考資料1『15歳の機関助士 』p.217に
「戦後の1年くらいは、引揚者専用列車も毎日、定期的に走っていた。中国大陸や南方からの引揚者や復員者が上陸する九州の港から東京までの列車で、列車番号は8000番代だった。」
の記述あり。
◆参考資料2『日本国有鉄道百年史』11 p.150-151に
「外地からの復員(中略)これに対する陸上輸送力は20年11月から数本の引揚列車を運転していたが,21年2月に,その後の配布計画において(中略)3月中旬から配船計画を変更した。21年4月からは名古屋港が揚陸地に指定され,西日本地区受け入れ分を移したが,満州からの引揚開始,浦賀港のコレラ指定港化に伴い,受入れの重点は再度九州地区に移った。21年2月以降の山陽・東海道線関係の復員・引揚列車には定期列車9往復,不定期および臨時列車19往復を充当した。」
の記述あり。
◆参考資料3『局史』p.149に
「列車は常時不定期臨時列車であり、客貨車混成であって、殊に無蓋車が多く、本土方面門司行二本(一日平均二千名)であった。長崎、佐世保方面は一般列車を使用した。発車時刻は殆ど夜半であったため、引揚者及び係員の苦労は想像以上であった。十一月に入り一般邦人の引揚が開始された。(中略)二十一年に入り臨時列車は定期となり、品川行一、大阪行一、門司行二本に増発され、鉄道輸送業務は、漸く軌道に乗った。(中略)四月には大阪行一、門司行二は廃止となり、新たに上野行が運行された。五月より品川行は廃止となり、東京行が配車になった。(中略)二十三年に入り引揚も愈々閑散となり現在では臨時列車の上野行一、東京行一の二本となっている。」
の記述あり。
◆参考資料3『局史』p.399に
「引揚業務が閑散期に入ったので、従来引揚列車として使用していた八〇一二列車(南風崎―上野)が昭和二十三年六月三十日列車ダイヤ改正により姿を消し、七月一日より二〇二四列車(長崎―東京)が引揚列車として指定されたが、同列車は準急で南風崎駅に停車しないので、船舶又は自動車で引揚者を早岐まで送り、早岐駅で二〇二四列車に乗せることとし、輸送人数に応じて車両を確保するために輸送計画表を長崎管理部、及び関係方面に提出することになった。二十四年八月、台湾引揚者輸送の時は、佐賀県下の風水害により佐世保線、長崎本線が不通になり、出発が延期された。二十四年九月十五日から、二〇二四列車は廃止され、新たに急行四四列車(長崎―東京)が設けられ、引揚者輸送も同列車によることになった。二十四年十二月一日から、四四列車は博多、東京間となり、長崎発東京ゆき急行は四列車となったが、四四列車、四列車ともに、引揚者の輸送方法は二〇二四列車の場合と同一であった。」
の記述あり。
◆参考資料4『鉄道ピクトリアル』2015年9月号 65巻9号 のp.33に「佐世保引揚援護局史」下巻を出典とした「佐世保引揚援護局 鉄道輸送変遷表」あり。
また、「南風崎駅は太平洋戦争終戦直後の1945(昭和20)年10月から約4年半にわたって、海外からの復員者や引揚者を故郷に運ぶ復員・引揚列車が発着していたことで知られており」の記述あり。
◆参考資料5『時刻表 復刻版 1947(昭和22)年6月 23巻6号(通巻255号)』p.109に、南風崎発上野、東京行臨時列車の記載あり。
◆参考資料6『時刻表 復刻版 1947(昭和22)年11月 23巻12号(通巻261号)』p.31に、南風崎発上野、東京行臨時列車の記載あり。
- 回答プロセス
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〇「引揚 鉄道」でグーグルブックス検索→参考文献1が見つかる
〇「引揚 博多 列車」でグーグルブックス検索→参考文献2,3が見つかる
○自館OPACで「戦後 鉄道」で雑誌検索、参考文献4,5が見つかる
- 事前調査事項
- NDC
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- 鉄道運輸 (686 10版)
- 参考資料
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- 川端 新二 /著. 15歳の機関助士. 交通新聞社, 2012.12. p. 217 (当館請求記号 536/1/46, 当館資料番号 1107836938)
- 日本国有鉄道 /[編]. 日本国有鉄道百年史 11. 日本国有鉄道, 1973. p. 150-151 (当館請求記号 /686/21/S6-11, 当館資料番号 1101672186)
- 佐世保引揚援護局局史係 /編集. 局史 上巻. ゆまに書房, 2002.1. p. 149,p.399 (当館請求記号 /369/37/S96-10, 当館資料番号 1105364832)
- 鉄道ピクトリアル 2015年9月号 65巻9号. 鉄道図書刊行会. p. 33 (当館請求記号 /M/T/ 1775, 当館資料番号 1207646761)
- 時刻表 復刻版 1947(昭和22)年6月 23巻6号(通巻255号). 日本交通公社. p. 109 (当館請求記号 /M/T/ 778, 当館資料番号 1203054897)
- 時刻表 復刻版 1947(昭和22)年11月 23巻12号(通巻261号). 日本交通公社. p. 31 (当館請求記号 /M/T/ 778, 当館資料番号 1203054911)
- キーワード
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- 引揚列車
- 列車
- 時刻表
- 戦後
- 鉄道
- 博多
- 南風崎
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000297727