レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/05/04
- 登録日時
- 2009/01/12 02:10
- 更新日時
- 2011/05/05 12:47
- 管理番号
- I0001
- 質問
-
解決
二千円札の裏に印刷されている歌について。
紫式部のものであるのはわかっているが、それがどの本にあるのか
- 回答
-
二千円札の裏の歌は全文が載っているわけではなく、上部を切り取ったような形で印刷されていることがわかった。
絵は「源氏物語絵巻」第38帖「鈴虫(2)」,歌は同じく第38帖「鈴虫(1)」の詞書(ことばがき)となっている。
インターネット:りゅうぎん(琉球銀行)/二千円札普及促進のサイトより
二千円札は、西暦2000年の沖縄サミット開催を記念して発行(平成12年7月19日)されました。そのデザインは、表面に沖縄を代表する首里城の「守礼の門」だ採用されています。
(中略)
〈二千円札の表・ミニ解説〉
紙幣右側に描かれている門は、首里城の「守礼の門」で、琉球国 尚清王(在位1527~55年)の時代に創建されました。
「守礼の門」は、透かしの中にも使われています。また、表面の印刷された「守礼門」と透かしの「守礼門」はそれぞれ別の角度からみた図柄になっています。
〈二千円札の裏・ミニ解説〉
紙幣左側には、「源氏物語絵巻」(平安時代後期=12世紀)第38帖「鈴虫」の絵と詞書が描かれています
紙幣右側下部の図柄は、「紫式部日記絵巻」(鎌倉時代前期=13世紀)に描かれた「源氏物語」作者の紫式部となっています。
インターネット:平成11年10月29日 大蔵省 新聞発表「二千円日本銀行券のの主な様式等について」より (2007/5/6)
1.図柄等
(1)表の図柄
左側に「弐千円」文字等を配し、右側に沖縄の守礼門を配したものとする
(2)すかし
沖縄の守礼門を表のものとは違った角度から見たものとする。
(3)裏の図柄
左側に、「源氏物語絵巻」第三十八帖(じょう)「鈴虫」その二の絵の一部分に、同帖の詞書(ことばがき)の冒頭部分を重ね合わせたもの(注1)を配し、右側に、源氏物語の作者である紫式部の絵(注2)を配したものとする。
(注1)「源氏物語絵巻」の「鈴虫」の絵及び詞書は、国宝で五島美術館所蔵。
(注2)「紫式部日記絵巻」の一場面(「紫式部の局(つぼね)を訪(と)う斉信(なりのぶ)と実成(さねしげ)」)の絵(国宝、五島美術館所蔵)に描かれている紫式部。
2.その他の主な様式
(1)寸法
縦76ミリメートル、横154ミリメートルとする。
(参考)現行日本銀行券の寸法 《新札 平成16年(2004)~》
一万円券:(旧札・肖像 福沢諭吉)縦76ミリメートル、横160ミリメートル (新札・肖像 福沢諭吉)縦 76ミリメートル、横160ミリメートル
五千円券:(旧札・新渡戸稲造)縦76ミリメートル、横155ミリメートル (新札・樋口一葉)縦76ミリメートル 横156ミリメートル
千円券:(旧札・夏目漱石)縦76ミリメートル、横150ミリメートル (新札・野口英世)縦76ミリメートル、横 150ミリメートル
(2)色調
緑色を基調としたものとする。
(3)識別マーク
目の不自由な方にとっても他の券種との識別が容易になるよう、識別マークを現行のものよりはっきりとしたものとするとともに、左下及び右下の二箇所に、印を3つ縦に並べたもの(点字の「に」を図案化したもの)を入れることとする。
なお、印の形状については、今後検討の上決定する。
(参考)現行の識別マーク 《新札 平成16年(2004)~》
一万円券:(旧札)左下一箇所、点字の「う」を図案化したもの (新札)表面左右下、
L字形ホログラムあり
五千円券:(旧札)左下一箇所、点字の「い」を図案化したもの (新札)表面左右下、
八角形 ホログラムあり
千円券:(旧札)左下一箇所、点字の「あ」を図案化したもの (新札)表面左右下、
横棒 ホログラムなし
(4)偽造防止
「すき入れ」、「凹版」、「微小文字」、「識別マーク」等の偽造防止技術を引き続き用いるほか、最新の偽造防止技術を可能な限り用いることとする。
(5)民間のATM・自動販売機等への対応
できる限り早期に機械による対応が可能となるよう、見本券の印刷が終了し次第業界に機器の開発のため提供するほか、見本券の印刷前においても、日本銀行及び印刷局より適宜説明会を行う等の措置を講じていくこととする。
新2,000円日本銀行券
(参考1)
○守礼門
・首里城第二の坊門(ぼうもん)。創建は、琉球国尚清(しょうせい)王(在位1527~55年)の時代。
・昭和8年に国宝に指定されたが、昭和20年の沖縄戦で焼失(四度目の焼失)。
・昭和33年に復元。
○源氏物語
・平安時代中期(11世紀初め頃)、紫式部の作。全54帖(じょう)。
○源氏物語絵巻
・源氏物語の各帖から一部を選び、物語本文をもとに作成した「詞(ことば)」と「絵」を交互に繰り返す形式の絵巻。
・現存の作例として最も古く芸術的に重要なものは、平安時代後期(12世紀)のものであり、現存の絵19面及び詞37面が国宝に指定されている。
○源氏物語絵巻第三十八帖「鈴虫」その二の絵(国宝、五島美術館所蔵、作者不詳)
・左側 冷泉院(れいぜいいん) 右側 光源氏
○紫式部
・平安時代中期の物語作家、歌人。
・出生は、970~973年あたりと推定される。没年は不詳。
・父は、藤原為時(ためとき)、母は、藤原為信(ためのぶ)の娘。
○紫式部日記
・平安時代中期(11世紀初め頃)、紫式部の作。
○紫式部日記絵巻
・鎌倉時代前期(13世紀の作)、作者不詳。
・「紫式部日記」を絵巻にしたものであり、もとは全10巻程度の巻物。現在、25場面(詞書23段、絵24段)が現存する。
(参考2)
「源氏物語絵巻}第三十八帖「鈴虫」詞書(国宝、五島美術館所蔵)
すヽむし
十五夜のゆふくれに仏のおまへ
に宮おはしてはしちかくなかめ
たまひつヽ念珠したまふわかき
あまきみたち二三人はなたてま
つるとてならすあかつきのおとみつ
のけはひなときこゆさまかはりたる
いとなみにいそきあへるいとあわれな
るにれいのわたりたまひてむしのね
○現代語訳(谷崎潤一郎「新々訳 源氏物語」第七(中央公論社)より)
十五夜の月がまだ影を隠している夕暮に、佛のお前にお宮がおいでになりまして、端近
くお眺めになりながら念誦(ねんじゅ)していらっしゃいます。若い尼たちが二三人、花を奉
ろうとして閼伽坏(あかつき)の音や水の音などをさせて、世間離れのした仕事を忙しそう
にしていますのも、たいそう哀れなのですが、例のお越しになりまして、「虫の音がしげく
鳴きみだれる夕ぐれですね」と、・・・
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910 9版)
- 参考資料
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①「源氏物語絵巻」保育社 910/O/C №210958773 P26~27
②「源氏物語 四」(日本古典文学全集)918/N/C15 №210958755 P368~
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①「源氏物語絵巻」保育社 910/O/C №210958773 P26~27
- キーワード
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- 二千円札
- 紫式部
- 源氏物語
- 照会先
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- インターネット:りゅうぎん(琉球銀行)/二千円札普及促進のサイトインターネット:平成11年10月29日 大蔵省 新聞発表「二千円日本銀行券のの主な様式等について」
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000050598