レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年05月18日
- 登録日時
- 2017/02/20 11:13
- 更新日時
- 2017/02/24 11:55
- 管理番号
- 千県東-2016-0007
- 質問
-
解決
幕末に外国奉行として活躍した柴田剛中(しばたたけなか、しばたごうちゅう)は隠居後、上総国山辺郡に隠遁したというが、山辺郡のどのあたりに隠遁したのか。具体的な土地の名前が分かれば訪問してみたい。
- 回答
-
【資料1】に柴田剛中が山辺郡富田幸谷に退休したという記述がありました。
【資料2】に「富田高野村 現 成東町富田幸谷」という記述があり、「とみだこうや」とふりがながついていました。成東町が近隣の町と合併された後に出版された【資料3】を確認すると山武市内に富田幸谷という地名が記載されていました。富田幸谷の歴史的変遷については【資料2】【資料4】に記述があります。
【資料1】『墓碑史蹟研究 第5巻』(磯ケ谷紫江 著 後苑荘 1927)
p541-547「中西子彦墓と柴田日向守剛中墓」
p545 「上総国山辺郡富田幸谷邨於是携家退休」という記述があります。
この資料は国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されています。
(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1242811/96)
【資料2】『千葉県の地名 日本歴史地名大系12』(平凡社 1996)
p743「富田高野村」
【資料3】『ゼンリン住宅地図 山武市1 成東』(ゼンリン 2012)
p28-29「富田高野」
【資料4】『角川日本地名大辞典 12 千葉県』(角川書店 1984)
p598「富田高野」
- 回答プロセス
-
・Googleで「柴田剛中」と様々な言葉を掛け合わせて検索していく中で、「柴田剛中×墓」と検索すると【資料1】がヒットした。
以下の資料では、柴田剛中についての記述はありますが、山辺郡より詳しい地名については書かれていませんでした。
『徳川社会と日本の近代化』(笠谷和比古編 思文閣出版 2015)
p681-704「神戸開港に臨んだ外国奉行柴田剛中」
p699「維新政権発足後の柴田は、上総山辺郡に閑居し、たびたび東京に赴き明治政府から外交問題について諮問を受けていたという」
(※詳しい地名についての記述はありませんでしたが、柴田剛中についての先行研究、関連資料について詳細に述べられていました。)
『西洋見聞集 日本思想体系66』(岩波書店 1974)
p565-578 君塚進「[改題]柴田剛中とその日載」
p578「四月隠居、家督相続すみ、維新後は上総国山辺郡に退休、「未嘗談時事」の日を送る。のち東京淡路町に家宅を購入し、明治十年八月二十四日、寓居に病死、享年五十五歳であった。」
『海を越えた日本人名事典』(富田仁編 日外アソシエーツ 2005)
p346「柴田剛中」
「慶応4年1月に職を免ぜられ、4月に隠居を願い出て上総山辺郡に退く」
『徳川昭武幕末滞欧日記』(徳川昭武著 山川出版社 1999)
p125「一八六八年免職。のち上総に退き隠居」
『幕末の外交官 森山栄之助』(江越弘人著 弦書房 2008)
p157「柴田剛中も、四月には隠居願いを出して田舎に引っ込み、二度と新政府に仕えることがなかった。」
神戸市文書館「柴田剛中文書改題」
http://www.city.kobe.lg.jp/information/institution/institution/document/shiryou/komonzyo01_02.html
「依願隠居したあとは上総国に退き、明治政府に出仕しなかったが、政府から外交上の問題についてたびたび諮問をうけ、上京してこれに答えたという。」
以下は、隠居後についての記述はありませんでした。
『寛政譜以降旗本家百科事典 第3巻』(小川 恭一編著 東洋書林 1997)
p1347-1348「柴田貞太郎剛中」
『大日本近世史料 [7-6] 柳営補任』(東京大学史料編纂所編 東京大学出版会 1983)
p32「柴田日向守剛中」
『兵庫県大百科事典 上巻』(神戸新聞出版センター 1983)
p1207「柴田剛中」
以下資料の目次等を見ましたが、柴田剛中に関する記述は確認できませんでした。
『成東町史料集 特別編1 郷土史』(成東町社会教育課 2004)
『成東町史料集 特別編2 郷土史』(成東町社会教育課 2005)
『図説成東町のあゆみ』(成東町 2005)
『山武町史 通史編』(山武町 1988)
『山武町史 史料集 近現代編』(山武町 1986)
『山武地方誌』(山武郡町村会事務局編 山武郡町村会 1955)
- 事前調査事項
-
『千葉大百科事典』(千葉日報社編 千葉日報社 1982)
『明治維新人名辞典』(日本歴史学会編 吉川弘文館 1981)
- NDC
-
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
-
- 【資料1】『墓碑史蹟研究. 第5巻』(磯ケ谷紫江著 後苑荘 1927)|国立国会図書館デジタルコレクション インターネット公開
- 【資料2】『千葉県の地名 日本歴史地名大系12』(平凡社 1996)| 2100572193
- 【資料3】『ゼンリン住宅地図 山武市1 成東』(ゼンリン 2012)|2102510583
- 【資料4】『角川日本地名大辞典 12 千葉県』(角川書店 1984)|2100519919
- キーワード
-
- 柴田剛中
- 千葉県-山武市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000210295