レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年08月29日
- 登録日時
- 2019/11/15 14:12
- 更新日時
- 2019/12/25 13:57
- 管理番号
- 広県図2019167
- 質問
-
解決
昭和20(1945)年の原爆投下前の広島市における軍関係者の人数が記載された資料があるか。
- 回答
-
このことについては,次のとおりです。
【 】内は,当館請求記号です。
1『広島県史 近代2』広島県/編,広島県,1981【H21/H73-3/7ア】
p.1034-1041 被爆直前の広島
p.1034-1036 在広陸軍諸部隊
各部隊の人数について記述があります。
p.1035 表346 在広陸軍諸機関人員概要
「(略)なんらかの形で人員が把握できる在広陸軍諸機関の人員を積算すれば、表三四六のように四万人をこえる。いっぽう、元広島師団動員関係者らの証言によれば、約四万人余の軍人が在広していたといわれている 『中国新聞』昭和二八・八・一(略)」
p.1036 「これらの陸軍諸機関のなかには、つぎのように軍属・学徒などを多数使用しているものがあった。」
機関ごとの軍属・学徒の人数の記載があります。
2『新修広島市史 第2巻 政治史編』広島市役所/編修,広島市役所,1958【H21.1/H73/2ア】
p.700-721 太平洋戦争
p.703-714 第二総軍司令部の設置
p.714 「当時の在広軍人・軍属の総数は明らかにすることができないが、推定(中部復員連絡局広島支部調べ)で原爆罹災直前約九万余名とされている(編成中の部隊・出動出広中の特設警備隊・通過部隊・当日の入隊者などを含む)。」
p.721-744 原子爆弾の被害とその対策
p.727-739 原子爆弾の被害
p.736 「(略)軍関係者数は約九万と推定されている(略)。」
3『広島原爆戦災誌 第1巻』広島市役所/編集,広島市役所,1971【H26.1/H73/1ア】
p.51-202 原子爆弾の惨禍
p.151-202 人的・物的被害
p.152 「軍事基地広島市には、当然軍関係者も多数いたことと考えられるが、広島市が新修広島市史の編集(略)にあたり、昭和二十八年七月三十日に元広島師団の動員関係者ら一六人を集めて調べたところ、第二総軍司令部(三〇〇人)・(略(以下,軍隊関係機関ごとに人数の記載あり。))・工兵隊(三、〇〇〇人)・陸軍病院関係(二、五〇〇人)以上計三万四、一〇〇人で、その他、被爆当時入営した一、〇〇〇人を加えても四万人を越えないと言われる(昭和二十八年七月三十一日付朝日新聞)。このほか宇品に陸軍船舶司令部があり、この隷下諸部隊のうち、広島市内に駐屯していた将兵は約五~六、〇〇〇人(斉藤義雄談)であったといわれるから、(略)」
4『図説広島市史』広島市/編集,広島市,1989【H21.1/ヒロシ89ア】
p.225-226 戦争の時代
p.226 原爆被災
「被爆時に在広した軍人の数は約四万人といわれ、そのうちの一万四〇〇〇~一万五〇〇〇人が死亡したと推定されている。」
また,次の資料の軍隊の被害状況について書かれた箇所に,関連の記述がありました。軍隊の被害状況については,このほかの資料にも記述がある可能性があります。
5『新修広島市史 第1巻 総説編』広島市役所/編修,広島市役所,1961【H21.1/H73/1ア】
p.588-659 原爆被害の実態
p.639-650 人的被害(その三)―特殊集団の場合
p.648-650 軍隊集団の災害
p.649 第31表 中国管区陸軍諸部隊の被災状況
この表について,p.648に「占領軍のRAFチームが把握した死傷者表」で「原爆投下後まもなくの八月十二日現在の数字に基づくものと推定される」とあります。死者・行方不明・負傷者・無傷の項目に分けて階級ごとに人数をまとめてあります。合計は8,650人(義勇隊を含む。)とあります。
p.649 第32表 陸軍管区司令部、第一歩兵補充隊、砲兵補充隊、工兵補充隊、通信補充隊、輸送補充隊の被災状況
この表について,p.648に「中国陸軍管区司令部・臨時動員隊について昭和二十年八月十二日現在で把握したもの」とあります。死者・行方不明・負傷者・無傷の項目に分けて階級ごとに人数をまとめてあります。合計は6,455人(義勇隊を含む。)とあります。
p.650 「もちろん上記の数字は、当時広島市内にあつた軍隊集団のすべての災害状況を示したものではない。なおそのほかに、たとえば第一二四独立混成部隊 基町所在、一九八名・第二二四師団 基町所在、四八二名・中国憲兵隊司令部 基町所在二一九名・他諸部隊(略)の総人員一万三六八三名が在広していたわけだが、その被災状況は残念なことに明確でない。」
6『広島師団史』陸上自衛隊第13師団広島師団史研究委員会/編,陸上自衛隊海田市駐とん部隊修親会,1969【H39/H733ア】
p.332-340 原爆投下と軍隊の救援活動
p.335-336 原子爆弾による在広島市諸部隊被害状況(「昭20.8.12軍官区司令部報告」による)(市史)
この表では,各部隊を戦死・負傷・生死不明・健康の区分に分けて人数をまとめてあります。軍人は計7,812人,軍属は計998人,合計8,810人とあります。また,注①には,「本表の数字は被害直後のもので、当時掌握された人員のみである。軍人は将校・准下士官兵の合計数である。(原文は区分してある)」とあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国地方 (217 9版)
- 参考資料
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広島県/編 , 広島県. 広島県史 近代2. 広島県, 1981.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I074406428-00 -
広島市役所/編修 , 広島市. 新修広島市史 第2巻. 広島市役所, 1958.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I021141347-00 -
広島市役所/編集 , 広島市. 広島原爆戦災誌 第1巻. 広島市役所, 1971.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005605938-00 -
広島市公文書館 編 , 広島市公文書館. 図説広島市史. 広島市, 1989.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002003527-00 -
広島市役所/編修 , 広島市. 新修広島市史 第1巻. 広島市役所, 1961.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I021141346-00 -
陸上自衛隊第13師団広島師団史研究委員会 編 , 陸上自衛隊第13師団広島師団史研究委員会. 広島師団史. 陸上自衛隊海田市駐とん部隊修親会, 1969.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001877227-00
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広島県/編 , 広島県. 広島県史 近代2. 広島県, 1981.
- キーワード
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- 広島市
- 軍関係者
- 原子爆弾
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000265287