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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
横浜市中央図書館 (2210008)管理番号
(Control number)
横浜市中央2160
事例作成日
(Creation date)
2012/07/09登録日時
(Registration date)
2012年11月24日 02時00分更新日時
(Last update)
2012年11月24日 02時00分
質問
(Question)
不動産登記法第153条において、不動産登記簿等を「情報公開法」の適用対象外とした
趣旨及び経過を知りたい。

・不動産登記法第153条
「登記簿等及び筆界特定書等については、行政機関の保有する情報の公開に関する
法律(平成十一年法律第四十二号)の規定は、適用しない。」


回答
(Answer)
次のとおり、ご紹介します。

1 不動産登記法第153条についての解説

 (1) 現行の不動産登記法第153条に関する解説
   詳細に説明があるものはアの資料です。アの資料よりは記載が少ないですが、イ~エの
   資料にも記載がありましたので、ご紹介します。

   ア『不動産登記法』鎌田薫/編 寺田逸郎/編 日本評論社 2010
    「不動産登記法(平成16年6月18日法律第123号)」の逐条解説です。
    改正は平成19年法律第132号(借地借家法の一部を改正する法律による改正)までが
    織り込まれています。(viii「凡例」参照)

   p.388~「[第7章]雑則」で「(行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用
   除外)第153条」の「趣旨」、「背景」、「情報公開法との関係」について記載があります
   (p.390~)。
   また、「情報公開法との関係」に参照されている資料として次の資料が紹介されています。
   ・「情報公開法の制定経緯及び概要」(瀧上信光 「ジュリスト」1156号 p.17)
   当該資料を確認したところ、「ジュリスト」1156号では「情報公開法の制定」が特集されて
   いました。

  イ『新 不動産登記法 先例判例で読み解く』浦野雄幸/著 三省堂 2007
   p.416 「第10部雑則関係」の「3.行政手続法等の適用除外(法§152~§155)」

  ウ『一問一答 新不動産登記法』清水響/編著 商事法務 2005
   p.285 「Q180 行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用除外(第125条)
   の趣旨は何ですか。」
   不動産登記法等の一部を改正する法律の施行前のため、第125条が現行の第153条の
   内容となります。適用除外の理由について記載があります。

 (2)旧法の不動産登記法第151条ノ10に関する解説
   (1)アの資料で第153条が「旧法151条ノ10と同趣旨の規定」と記載がありましたので、
   旧法の解説も確認しました。

  ア『新編不動産登記法 別巻』浦野雄幸/編著 三省堂 2000送付
   p.428 「(12)情報公開法の制定に伴う改正(平成11年)」に「イ「行政機関の保有する
   情報の公開に関する法律」(平11年法律第42号)の制定」とあり、第151条ノ10(旧法に
   おける当該条項)が追加されることについて記載がありますが、趣旨、解説について記載は
   ありません。

 (3)当該条文の改正履歴について
   不動産登記法(平成16年6月18日法律第123号)の第153条について『現行日本法規
   16 10編 民事』(法務省大臣官房司法法制部/編 ぎょうせい 1949〔2011最新更
   新〕)(p.52)で改正履歴を確認し、オンラインデータベース「官報情報検索サービス」で内
   容を確認しました。

  ア 「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(平成11年法律第42号)
    「行政機関の保有する情報の公開に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に
    関する法律」(平成11年5月14日法律第43号)の第4条で
     「第百五十一条ノ十 登記簿(閉鎖登記簿ヲ含ム)及ビ其附属書類並ニ地図、
     建物所在図及ビ地図ニ準ズル図面ニ付テハ行政機関の保有する情報の公開に
     関する法律(平成十一年法律第四十二号)ノ規定ハ之ヲ適用セズ」を追加する
     ことが定められた。

  イ 【現行】「不動産登記法」(平成16年6月18日法律第123号)で
     (行政機関の保有する情報の公開に関する法律 の適用除外)として
     「第百二十五条  登記簿等については、行政機関の保有する情報の公開に関する
     法律 (平成十一年法律第四十二号)の規定は、適用しない。」
     と定められた。

  ウ 不動産登記法等の一部を改正する法律 (平成17年4月13日法律第29号)で
    「第百二十五条中「登記簿等」の下に「及び筆界特定書等」を加え、同条を第百五十
    三条とし、第百二十四条を第百五十二条とし、第百二十三条を第百五十一条とする。」
    とされ、内容が一部改正され、かつ125条から153条に繰下げられた。

 (4)国立国会図書館の「日本法令索引」のデータベースで(3)で判明した関係法律の審議
   経過を確認しました。
  ・「日本法令索引」 http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/index.jsp
   各ページの画面左側の【会議録一覧】 より、会議録索引情報の会議録の号数で各号の
   リンクをクリックすると画面右側に会議録の本文が表示され、閲覧できます。
   なお、各会議の記録は「国会会議録検索システム」( http://kokkai.ndl.go.jp/ )でも確認
   することができます。「簡単検索」もしくは「詳細検索」を選択し、会議の開催日、会議名等
   で検索すればヒットします。
  ア 行政機関の保有する情報の公開に関する法律
    (平成11年5月14日法律第42号)
     http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/viewShingi.do?i=114201102
  イ 「行政機関の保有する情報の公開に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に
    関する法律」(平成11年5月14日法律第43号)
     http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/viewShingi.do?i=114201103
    ア、イで各号数をクリックし「不動産」という単語で検索をかけたところ、ヒットするものもあり
    ましたが、不動産登記に関しての事項は確認できませんでした。

  ウ 【現行】「不動産登記法」平成16年6月18日法律第123号)
     http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/viewShingi.do?i=115901075

  エ 不動産登記法等の一部を改正する法律 (平成17年4月13日法律第29号)
     http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/viewShingi.do?i=116201034
    ウ、エの各号数をクリックし「適用除外」という単語で検索をかけましたが、ヒットしませんでした。

  オ 【旧法】「不動産登記法」明治32年2月24日法律第24号)
     http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/viewShingi.do?i=001312061
    参考までに旧法の審議経過のページです。旧法の制定時には当該条項はなかったため、
    会議録の本文は確認していません。

 (5)その他参考資料
  ア 『新不動産登記講座 第1巻 総論』鎌田薫/〔ほか〕編 日本評論社 1998
   p.185~「第9講 登記情報の公開 房村精一」
   不動産登記簿等が「情報公開法」の適用対象外であることについては記載はありま
   せんが、不動産登記法の改正前の従来の公開制度についてや、現行制度の問題点
   等、一般的な事項について記載されています。

  イ 『不動産登記法〈逐条詳解〉』安西弘康/著 プログレス 2006
   p.268 第153条の箇所に参照法令に「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」と
   あります。内容についての解説はありません。

  ウ 『資料 不動産表示登記改正基本通達&質疑応答・事項集 』
   東京法経学院出版部/編 東京法経学院 2009
   不動産登記法の改正について、基本通達、質疑応答・事項が掲載されています。
   関係ある内容としては次のものがあります。
   p.138~「第3部 平成13年改正(情報公開に伴う改正)」
   「第4 登記簿等についての行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用除外」
   (p.143~)がありますが趣旨等については記載がありません。「登記簿」について、土地や
   建物の登記簿の他にどのようなものが含まれるか、説明があります。
   p.165~「第4部 平成16年改正(不動産登記法の全部改正)」

  エ 『Q&A 表示に関する登記の実務 特別編 筆界特定制度一問一答と事例解説』
   荒堀稔穂/編 , 中村隆/監修 , 中込敏久/監修 日本加除出版 2008
   主として筆界特定制度に関する内容ですが、「第12節 筆界特定手続記録の保存及び
   公開」に次の項目があります。
    「Q156 筆界特定手続記録の公開について、情報公開法の適用はどうなるか。」(p.247~)
    不動産登記法第153条で筆界特定書等について情報公開法の適用が除外される
   ことについて記載があります。

  オ 『筆界特定完全実務ハンドブック』鈴木仁史/著 日本法令 2007
   主として筆界特定制度に関する内容ですが、次の項目で関係する記載があります。
   p.248 「6 行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用除外」

2 情報公開制度について(1に関係した内容のもの)
  当該条文の内容は「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」の制定に伴い追加
  された条文でもあるため、情報公開制度の資料で関係のあるものをご紹介します。

 (1)参考資料
  ア『市民のための情報公開法の使い方』畠基晃/著 中央経済社 2000
   p.36~「16 不開示情報とされない個人情報(公にされている情報)」
   「法令の規定により公にされている情報」の例として登記簿に登記されている法人の役員に
   関する情報や不動産の権利関係に関する情報があげられています。
   p.200~「89 情報公開法が全面的に適用除外となる制度」
   「図表89 情報公開法が適用除外となる法令」(p.202-203)も掲載されており、不動産
   登記法についても記載があります。
  
  イ『情報公開法の手引き 逐条分析と立法過程』三宅弘/著 花伝社 1999
   p.157~「整備法・民事訴訟法改正案」
   p.210~「関係法律との調整―民訴法改正・文書提出命令等との関係」
   不動産登記法、登記等の情報に関して情報公開法を適用しないことについて記載が
   あります。

  ウ『情報公開法解説』北沢義博/著 , 三宅弘/著 三省堂 2003
   p.172~「4 他の法令による開示の実施との調整」
   不動産登記法の情報に関して情報公開法を適用しないことについて記載があります。

  エ『ケースブック情報公開法』宇賀克也/著 有斐閣 2002送付
   不動産登記法の行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用除外について
   ではありませんが、不動産登記簿を閲覧することによって、ある不開示情報が誰のものか
   判明するから、個人識別情報にあたるとした判例について紹介されています。

  オ『新・ 情報公開法の逐条解説 行政機関情報公開法・独立行政法人等情報公開法』
   宇賀克也/著 有斐閣 2008
   不動産登記法第153条と関わりがある情報公開法の逐条解説です。
   情報公開法を全般的に知る資料として、ご参考ください。

  カ『情報公開訴訟執務資料』最高裁判所事務総局行政局/監修 法曹会 2001
   p.269~「情報公開に関する主要文献目録」が収録されています。

  キ 総務省のホームページ「情報公開・個人情報保護関係答申・判決データベース」
     http://koukai-hogo-db.soumu.go.jp/search/pck$index.pro$mainMenu

3 判例
  オンラインデータベース「LexisNexis JP」(日本法総合データベース)で当該条文に関係
  する判例を検索しました。
  また、裁判所ホームページ「判例検索システム」
  ( http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?hanreiSrchKbn=01 )でも判例は検索する
  ことが可能です。

  ア「行政文書不開示決定取消請求事件」(事件番号:平成19年(行ウ)第2号)

  イ「公文書非公開決定処分取消請求控訴事件」(事件番号:平成20(行コ)128]

  ウ「行政情報非公開決定取消請求控訴事件」(事件番号:平成19年(行コ)第369号)

  エ「行政文書非公開決定取消請求事件」(事件番号:平成19年(行ウ)第1号)

  オ「処分取消請求事件」(事件番号:平成18年(行ウ)第6号)

  カ「(※事件名なし)(平成5年(行ウ)第6号)」
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
民法.民事法  (324 8版)
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000114717解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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