レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004/07/13
- 登録日時
- 2004/08/27 02:29
- 更新日時
- 2005/01/28 11:55
- 管理番号
- tr069
- 質問
-
解決
江戸期における和製糖業の発祥について調べています。栃木県史や
市町村史に何か記載はないでしょうか。
- 回答
-
質問者の史料『和製砂糖諸用留』(池上太郎左衛門)によると明和~
天明期に下野国の数個所をまわり、伝授したと記されているとのこと。
関連資料を調べてみると『先人を語る』(本庄榮治郎/編 龍吟社
1942)や『近代日本糖業史』(社団法人糖業協会/編 勁草書房 1962)
に下野にも伝授されたことが記載されている。
旧町村名の変遷を調べながら、市町村史にあたっていく。
都賀郡泉新田村(現小山市南和泉)→『小山市史』をみていくと、通史編2
近世に「文化十年に始まる砂糖製造法の領内への導入」との文章がある。
「古河藩は砂糖作りを希望する村を調べ、翌年の文化十一年に砂糖苗を
配布している。秋に収穫し、文化十二年には下泉村にて砂糖絞りが行わ
れた。藩は砂糖絞り人に褒美を与えている。」(小山市史より抜粋)という
ことがわかる。
史料編には関連史料「大倉徳兵衛砂糖製造法伝授につき廻達」「下泉
村砂糖絞人政七へ茶代差出につき廻達」(大川島 青木辰衛家文書)が
活字翻刻され掲載されています。
小山市史に記載された地域は質問者の史料の泉新田村とは別の地域
ですが、いずれも当時、古河藩領だったところです。
なお、栃木県史、宇都宮市史、鹿沼市史、市貝町史、小川町誌に記述を
見つけることはできませんでした。
後日、『栃木縣史 第九巻 産業編』(田代善吉/著 下野史談会 1937)
の第53章(p511~514)に、甘蔗栽培の項目を見つけました。
「明治十五、六年頃は、縣當局にても積極的に奬勵した樣である(略)
本縣にて主として甘蔗を栽培されたのは、下都賀郡、安蘇郡、河内郡の一
部と、上都賀郡の久野あたりであつた。」という記述があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 関東地方 (213 9版)
- 参考資料
-
-
小山市史 通史編2 近世 (小山市史編さん委員会/編 1986)
〃 史料編 近世Ⅱ ( 〃 1983)
-
小山市史 通史編2 近世 (小山市史編さん委員会/編 1986)
- キーワード
-
- 製糖業
- 製糖史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000011526