レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/01/23
- 登録日時
- 2015/03/15 00:30
- 更新日時
- 2015/03/17 09:05
- 管理番号
- 千県東-2014-0026
- 質問
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解決
明治15年頃、印旛沼干拓に携わったとされる、大橋精次という人物について知りたい。出身が八日市場とのことだが、それが八日市場市なのか、八日市場、もしくは八日市という地名なのかは不明。
- 回答
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次の資料に記載があった。
・大橋精次訂の『水産小学』を国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能。
『水産小学 上』(河原田盛美[他]著 錦森閣 明15)【資料1】(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/842629) ※巻頭には「大橋精次参訂」、見返しには「大橋清次参訂」とあり。
『水産小学 下』(河原田盛美[他]著 錦森閣 明15)¥(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/842630)【資料2】
・『織田完之伝』(栗原東洋著 印旛沼開発史刊行会 1973)【資料3】
p260-269「試掘から試験開削へ」の項中に「大橋精次と印旛沼開削計画」あり。
※出典は『印旛沼経緯記』
・『印旛沼経緯記』(織田完之著 金原明善 1893)【資料4】
p46-83に工事の概算、予算書の他、織田完之と大橋精次間の書簡あり。
p65「八日市場 大橋精次殿」
p74「東京大橋精次義父土屋信八 八日市場にありて病気―」という記載もあり。
・『印旛沼開発史 第1部 下巻 印旛沼開発事業の展開』(栗原東洋著 印旛沼開発史刊行会 1973)【資料5】
p9「除雪」
p260-271 「大橋精次と印旛沼開削計画」「古川筋の開削試験」中
p288 『印旛沼経緯記』p100より明治21年1月18日の記述を引用。
『明治期の印旛沼開疏計画 研究資料抄録』(杉浦淳三編 2006)【資料6】
p74-「明治期の印旛沼開疏計画」
p84「印旛沼経緯記内編 目次」二十年丁亥に「大橋印旛沼ノ形成ヲ論ス」
なお「八日市場」については、『小見川町史』p646の記載から明治22年の市町村制の施行に伴い、小見川、本郷、下小川、羽根川、新々田、野田、八日市場、中沼、南原地新田が合併し、「小見川町」になっていることが分かる。また、『角川日本地名大辞典』の「八日市場」を確認すると「八日市場村」から「八日市場市」への変遷が分かる。【資料4】で織田完之から大橋精次への手紙の日付は、「19年2月25日」となっているところから江戸期から明治22年までの「八日市場村」と読み取るのが自然ではないかと思われる。
- 回答プロセス
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1 データベースを「大橋精次」で検索。新聞記事データベース「聞蔵IIビジュアル」、「ヨミダス歴史館」等や、「CiNii Books」、「成田山仏教図書館」、「菜の花ライブラリー」で検索したが、ヒットなし。
「国会図書館サーチ」で【資料1】【資料2】がヒット。
2 県立中央図書館千葉県資料室に依頼して、千葉県の郷土資料を探す。【資料3】~【資料6】がヒット。
以下の資料は記載なし。
『房総人名辞書』(千葉毎日新聞社編 国書刊行会 1987)
『角川日本地名大辞典 12 千葉県』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1984)
『千葉県歴史』(渡辺雅重編輯 千葉県歴史刊行会 1929)
『房総町村と人物』(多田屋書店編纂部編 千葉県立東部図書館 2009)
『歴史のなかの印旛沼』(房総風土記の丘 [1977])
『房総紳士録』(多田屋支店 1908)
『房総紳士録』(多田屋書店 1915)
『房総紳士録 大正11年版』(多田屋書店 1922)
『千葉県紳士名鑑』(五十嵐重郎編 1902)
『千葉県紳士名鑑 第2版』(千葉日報社編 1979)
『房総人名辞書』(千葉毎日新聞社 1909)
『房総町村と人物』(多田屋書店編纂部編 1918)
『千葉県職員録』 ※明治12年、明治19年、明治22年
『千葉県の歴史 通史編近現代1』(千葉県史料研究財団編 千葉県 2002)
※事業については、p397-401に記載されているが、大橋精次、織田完之などの人物には触れていない。
『千葉県の歴史 資料編近現代4 産業・経済1』(千葉県史料研究財団編 千葉県 1997)
『大利根用水事業史 上』(大利根用水事業史編纂委員会[編] 大利根用水事業史刊行会 1958)
『大利根用水史』(大利根用水史編集委員会編 大利根用水運営委員会 1992)
『設計図集 印旛沼開発事業』(水資源開発公団印旛沼建設所 1969)
『千葉県土木史』(千葉県県土整備部県土整備政策課 2007)
『利根川治水史』(栗原良輔著 崙書房 1973)
『職員録 明治19年甲 復刻版』(雄松堂出版 1990)
※関連個所(p37 土木局及び 第1区土木監督署千葉県東葛郡関宿向町下岸)と地域外も通覧
3 一般の資料から探す。
以下の資料は記載なし。
『国立国会図書館著者名典拠録 第1分冊 明治以降日本人名 ア~オ』(国立国会図書館図書部編集 国立国会図書館 1991)
『日本人名大事典 1 ア-オ』(平凡社 1979)
『人物レファレンス事典 郷土人物編あ~せ』(日外アソシエーツ編集部編 日外アソシエーツ 2008)
『人物レファレンス事典 科学技術篇』(日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2011)
『人物レファレンス事典 4‐1 日本人名典拠録』(日外アソシエーツ株式会社編集 日外アソシエーツ 1983)
『人物レファレンス事典 明治・大正・昭和<戦前>編2<2000-2009>あ~す』(日外アソシエーツ編集部編 日外アソシエーツ 2010)
『現代物故者事典 総索引1 政治・経済・社会篇』(日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2012)
『現代物故者事典 総索引2 学術・文芸・芸術篇』(日外アソシエーツ株式会社編集 日外アソシエーツ 2012)
『近代日本土木人物事典』(高橋裕共著 鹿島出版会 2013)
『川の百科事典』(高橋裕編 丸善 2009)
『建設人物史 上巻』(津田誠一著 建設人社 1992)
※巻末の「主要人物の略譜」には該当なし。
『明治大正昭和東京人名録 上巻』(日本図書センター 1989)
『明治前日本土木史』(日本学士院日本科学史刊行会編 野間科学医学研究資料館 1981)
※巻末の「人名索引」には該当なし。
『江戸東京市井人物事典』(北村一夫[著] 新人物往来社 1976)
※「東京の部|を、お之部(大)」には該当なし。
『明治人物逸話辞典 上巻』(森銑三編 東京堂出版 1965)
『大衆人事録』(帝国秘密探偵社 1930)
『旧藩と新人物』(横山健堂著 敬文館書店 1911)
※「三.房総」の目次には該当なし。
『大日本人名辞書』(経済雑誌社[編] 経済雑誌社 1909)
『当代紳士伝』(帝都交進社 1909)
『大日本人名辞書 上巻 従ア至ソ』(経済雑誌社 1896)
『日本博士全伝』(花房吉太郎編 博文舘 1892)
(インターネット最終アクセス:2015年1月20日)
- 事前調査事項
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香取市にも旧小見川や佐原にも八日市場という地名があるので、市史、町史等調べたが、該当する人物の名前は出ていない。
- NDC
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- 中部地方 (215 9版)
- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『水産小学 上』(河原田盛美[他]著 錦森閣 明15(1882))(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/842629)
- 【資料2】『水産小学 下』(河原田盛美[他]著 錦森閣 明15(1882))(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/842630)
- 【資料3】『織田完之伝』(栗原東洋著 印旛沼開発史刊行会 1973)(9200070197)
- 【資料4】『印旛沼経緯記』(織田完之編 金原明善 1893)(9200132923)
- 【資料5】『印旛沼開発史 第1部 下巻 印旛沼開発事業の展開』(栗原東洋著 印旛沼開発史刊行会 1973)(1100210844)
- 【資料6】『明治期の印旛沼開疏計画 研究資料抄録』(杉浦淳三編 2006)(2101980057)
- キーワード
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- 大橋 精次(オオハシ セイジ)
- 印旛沼(インバヌマ)
- 千葉県-匝瑳市(チバケン ソウサシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土,人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000169014