レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年6月5日
- 登録日時
- 2010/06/05 12:28
- 更新日時
- 2010/08/27 13:28
- 管理番号
- 相橋-H22-026
- 質問
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未解決
ロンドンの事件「切り裂きジャック」の犯人が画家のゴッホであるという説に関する本を探している。(真犯人がゴッホだという説を聞いたことがある。)
- 回答
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①と②を提供したがゴッホが犯人であるという記述はなく、他の資料やウェブサイトでも見つからなかった。
- 回答プロセス
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まず切り裂きジャック事件について知るため市内OPACでキーワードを“犯罪”にし、対象を参考資料に絞って検索。
『世界犯罪百科全書』オリヴァー・サイリャックス/著 原書房 1996(自館請求記号:R368)
p138-142に「切り裂きジャック」(Jack the Ripper)について記述あり。
参照項目として、「リッパー学」p667-669があげられている。
p667-669「リッパー学」の項目には、「容疑者として、ときの皇太子を筆頭にさまざまな人物がやり玉に上がり、王室や政府、フリーメイソンを巻きこんだ陰謀説に、人々の関心はいやがうえにも高まった。」とあり、1888年イギリスのロンドンで起きた事件であることはわかったが、ゴッホの名前は出てこない。※1
市内OPACでキーワードを“切り裂きジャック”にして検索。
いくつか実際に質問者に見せたところ、次の資料を借りたいということだったので提供した。
①『真相 上』パトリシア・コーンウェル/著 講談社 2005(自館請求記号:B936)
②『真相 下』パトリシア・コーンウェル/著 講談社 2005(自館請求記号:B936)
しかし上記の資料にゴッホのことは書かれていなかった。
インターネット検索エンジンGoogleでキーワードを“切り裂きジャック ゴッホ”等にして検索するが、有力な情報は得られなかった。
“リッパー学”とキーワードを変えて検索すると、次のサイトが見つかった。
「ジャック・ザ・リッパーのDNA鑑定」
http://www3.kmu.ac.jp/legalmed/DNA/jtr.html(2010/6/5最終確認)
当時の研究者や後の研究者が容疑者とする人物、23名の名前があがっているが、ゴッホの名前はない。
Webcat Plusでキーワドを“切り裂きジャック ジャックザリッパー ゴッホ”にして検索し、その結果をもとに市内OPACで検索。
『切り裂きジャックの真相』ブルース・ペイリー/著 原書房 1997(相模原市立図書館請求記号:368)
→記述なし。
『切り裂きジャック・百年の孤独』島田荘司/著 集英社 1988(相模原市立図書館請求記号:F)
→フィクションの読み物で、記述なし。
追加調査(2010/5/25)
事件があったのは1888年イギリスのロンドン(※1)だが、このときゴッホはどこにいたのか調べてみる。
市内OPAC“ゴッホ”を検索し、次の資料を確認した。
『もっと知りたいゴッホ』圀府寺司/著 東京美術 2007(自館請求記号:723.359)
p33の年表によると、事件があった1888年にゴッホはフランスのアルルにいたとなっている。
ゴッホが犯人だという説の本は見つからなかった。
質問者には本が見つからなかったことと、1888年にゴッホがいた場所と事件現場との相違があることを伝えた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 社会病理 (368 9版)
- 参考資料
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- 『世界犯罪百科全書』オリヴァー・サイリャックス/著 原書房 1996 (自館請求記号:R368)
- 『真相 上』パトリシア・コーンウェル/著 講談社 2005 (自館請求記号:B936)
- 『真相 下』パトリシア・コーンウェル/著 講談社 2005 (自館請求記号:B936)
- 『切り裂きジャックの真相』ブルース・ペイリー/著 原書房 1997 (相模原市立図書館請求記号:368)
- 『切り裂きジャック・百年の孤独』島田荘司/著 集英社 1988 (相模原市立図書館請求記号:F)
- キーワード
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- 切り裂きジャック
- ゴッホ
- リッパー学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000067507