レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/04/28
- 登録日時
- 2016/05/24 14:18
- 更新日時
- 2016/07/06 16:10
- 管理番号
- 埼熊-2016-008
- 質問
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解決
どれだけ地盤が動いたか矢印で示したGPSを用いた地図があるが、熊谷市周辺の詳細が分かる地図のその入手方法を知りたい。企業立地の際、案内に使えるのではないかと考えている。
- 回答
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GPSを用いた地盤の変動が分かる地殻変動地図(矢印の地図)について、熊谷市周辺の詳細な地図を見つけることはできなかったが、関東・中部地方の範囲であれば該当する地図があったため、以下のとおり紹介した。
1 GPSを用いた地盤の変動が分かる地図の入手方法
《国土地理院》(http://www.gsi.go.jp/ 国土地理院)
国土地理院では、全国に展開している電子基準点等のGNSS連続観測システム(GEONET)の観測結果から求めた地殻変動をウェブサイトにて公表している。解説によると、「GNSS連続観測システム(GEONET: GNSS Earth Observation Network System)とは、全国約1,300ヶ所に設置された電子基準点とGEONET中央局(茨城県つくば市)からなる、高密度かつ高精度な測量網の構築と広域の地殻変動の監視を目的とした国土地理院によるGNSS連続観測システムです。」とのこと。以下のページで地図データが公表されている。
「日本列島の地殻変動」-「地殻変動に関する報道発表等」(http://www.gsi.go.jp/kanshi/press_release.html)
このうち、「平成○年○月の地殻変動について」という項目が、月ごとの地図データとなっている。
(例)「平成28年3月の地殻変動について」
「別紙4 関東・中部地方」が埼玉県を含む地図。
※このページの下部に「別紙18 全国の地殻変動(水平)1年間」が掲載されており、一年間の地殻変動の地図を閲覧できる。ただし全国地図のみ。
また、「地殻変動に関する報道発表等」のページの下部に「地殻変動に関する過去の報道発表資料」の項目があり、2015年以前の分を同様に閲覧できる。
《電子基準点データ提供サービス》(http://terras.gsi.go.jp/ 国土地理院)
各電子基準点のデータをダウンロードすることができる。熊谷地域の電子基準点は「江南」。利用には登録が必要。
埼玉県内にある電子基準点については、「地理院地図」-「基準点成果等閲覧サービス」(http://sokuseikagis1.gsi.go.jp/)内の「基準点検索入口」から検索できる。
関係機関への問い合わせで得た情報
国土交通省国土地理院 測地観測センター(2016/04/15電話による確認)
問い合わせ先は《GPS連続観測から得られた電子基準点の地殻変動》(http://www.gsi.go.jp/chibankansi/chikakukansi40005.html 国土地理院)の下部に記載されている。
埼玉県のみの地殻変動の地図(矢印の)の有無について問い合わせたところ、前述の「別紙4 関東・中部地方」しかないとのこと。
2 参考情報 電子基準点データの入手について
《GPS地殻変動観測と地震予測》(http://www.jisinyosoku.com/ GPS地殻変動観測と地震予測)
各電子基準点のデータを1年分まで指定して、地殻変動のグラフとデータを表示させることができる。
※矢印の図ではないが、地殻変動の様子を知ることができる。
ウェブサイト・データベースの最終アクセスは2016年4月23日。
- 回答プロセス
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1 インターネット情報の確認
(1)《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈GPS & 地殻変動〉で検索する。
《GPS連続観測から得られた電子基準点の地殻変動》(http://www.gsi.go.jp/chibankansi/chikakukansi40005.html 国土地理院)
3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0)の地殻変動の様子が矢印で示された東日本の地図あり。また、東日本の市町村ごとの地殻変動量(暫定)(http://www.gsi.go.jp/common/000059961.pdf)に、埼玉県の電子基準点及び、水平・高さの変化量のデータあり。
(2)上記により国土地理院のウェブサイトを確認(回答記載情報)
(3)その他GPSによる地殻変動関連の情報がないかインターネット情報を検索する。
《GPS地殻変動観測と地震予測》(回答記載情報)
2 雑誌論文記事の調査
《CiNii Articles》(http://ci.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)を〈GPS & 地盤変動〉で検索し以下の論文がヒットするが埼玉県に関係する論文なし。
《J-STAGE》
井口正人[ほか]著「GPS連続観測による口永良部島火山の2014年噴火 10年前からの地盤変動」(「地質調査研究報告 66(5-6)」p103-141 国立研究開発法人産業技術総合研究所地質調査総合センター 2015)(https://www.jstage.jst.go.jp/article/bullgsj/66/5-6/66_103/_article/-char/ja/ 科学技術振興機構)
加藤晶子[ほか]著「GPS測距による千葉湾岸地域における地盤変動の観測」(「日本地質学会学術大会講演要旨 2011」p305 日本地質学会 2011)
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosocabst/2011/0/2011_0_305/_article/-char/ja/ 科学技術振興機構)
阿部郁男、今村文彦著「地殻変動即時推定と津波浸水予測データベースの併用による高精度津波浸水予測の検討」(「土木学会論文集B2(海岸工学) 71(2)」pI_1705-I_1710 Japan Society of Civil Engineers 2015)(https://www.jstage.jst.go.jp/article/kaigan/71/2/71_I_1705/_article/-char/ja/ 科学技術振興機構)購読会員のみ閲覧可能。
山下俊彦、前原向一著「北海道東部地域の地盤変動特性と沿岸域への影響」(「土木学会論文集B2(海岸工学) 68(2)」pI_611-I_615 Japan Society of Civil Engineers 2012)(https://www.jstage.jst.go.jp/article/kaigan/68/2/68_I_611/_article/-char/ja/ 科学技術振興機構)
《国会図書館サーチ》(http://iss.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)《Google ブックス》(http://books.google.co.jp/ Google)を〈GEONET or GNSS連続観測システム & 埼玉 or 熊谷〉で検索したが該当する資料はヒットせず。
3 関連機関に問い合わせ
国土交通省国土地理院 測地観測センター(回答記載情報)
ウェブサイト・データベースの最終アクセスは2016年4月23日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 地質学 (455 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 地殻変動
- GPS
- 全地球無線測位システム
- Global Positioning System
- GEONET
- GNSS連続観測システム
- 熊谷市
- 照会先
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- 国土交通省国土地理院 測地観測センター
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- ビジネス 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000192611