レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年12月15日
- 登録日時
- 2016/03/16 16:26
- 更新日時
- 2016/06/30 13:35
- 管理番号
- ASN2015-15
- 質問
-
解決
「春星会」の意味が知りたい。
【利用者からの情報】
・尾崎紅葉に関係しているらしい。
・俳句関係の語であるらしい。
・明治時代に使われた言葉らしい。
・読み方は不明。
・『俳文学大辞典』(尾形仂[ほか]編 角川書店 1995.10 9113/O23-5)は確認済み。
→「春星(しゅんせい)」昭和21年広島県三原市で創刊の俳誌。地域的にこれではないように思える。
【関連質問】
ASN2015-16 「成珠者」の意味が知りたい。
ASN2015-17 「月並会」の意味が知りたい。
ASN2015-18 川上眉山と春星会の関係性と具体的な活動内容がわかる資料がみたい。
ASN2015-19 山岸荷葉と成珠会の関係性と具体的な活動内容がわかる資料がみたい。
ASN2015-20 月並会→二五日会→万丈会(ばんじょうかい)→藻社。
これらについて具体的な活動を知ることができる資料が知りたい。
あるいはこれらの会の内容について知りたい。
ASN2015-21 尾崎紅葉の作品で大学病院が出てくる作品を知りたい。
ASN2015-22 明治時代の大学病院の位置づけについて知りたい。
- 回答
-
明確な用語の定義は見つけられなかった。
該当語が出現した文章については回答プロセスを参照。
尾崎紅葉の年譜も参考になるかもしれない。
(2015/12/24追記)
次の関連質問で「春星会」についての回答を得られた。下記関連質問も参照のこと。
ASN2015-18 川上眉山と春星会の関係性と具体的な活動内容がわかる資料がみたい。
- 回答プロセス
-
1.基本事項を調べる
1-1.『JapanKnowlede』【契約データベース】
<キーワード:春星会>
掲載なし。
1-2.レファレンス資料で調べる (日本文学(分類:91*))
次の資料には「しゅんせいかい」の掲載はなかった。
・『現代俳句大事典』(山下一海[ほか]編集委員 三省堂 2005.11 9113/Y44)
・『俳諧大辞典』(伊地知鐡男[ほか]編 明治書院 1957.7 9113/H159/A)
・『現代俳句大辞典』(安住敦[ほか]編集 明治書院 1980.9 91136/A99)
2.新聞記事から探す
2-1.【★1】『聞蔵Ⅱ(朝日新聞)』【契約データベース】
<キーワード:春星 春星会>
・"眉山氏追悼会" 1908年7月7日 東京 朝刊 4頁 →春星会の記載はあるが、内容には触れていない。
・"朝日俳壇/銅牛選" 1919年8月15日 東京 朝刊 9頁 →「春星」の名で俳句の紹介あり。
・"蕪村を追うて(5)河東碧梧桐" 1925年6月28日 東京 朝刊 3頁 →謝春星謝寅の記載あり。
2-2.『ヨミダス歴史館(読売新聞)』【契約データベース】
<キーワード:春星 春星会>
・"[投書]梅が軒端 匂ひ鳥は花嫁御/春星" 1890年2月17日 別刷 2頁 →春星の寄書。
・"よみうり抄" 1916年11月25日 朝刊 7頁 →春星吟社俳句大会の記載あり。
・"春星会詠草" 1922年4月11日 朝刊 4頁
3.[1-2]資料から手がかりを探す
3-1.[1-2]『現代俳句大事典』より
「秋声会(しゅうせいかい)」
明治28(1895)年に結成された俳句会派。第二、三回の句会には尾崎紅葉も出席。のちに「毎日派」と
呼ばれるようになった。
3-2.[1-2]『現代俳句大辞典』より
「秋声会(しゅうせいかい)」
"明治28年10月、角田竹冷宅に戸川残花・森無黄・大野酒竹・岡野知十らが集まり発会した。(中略)その後
紫吟社の尾崎紅葉・川上眉山(中略)といった多彩な顔ぶれが揃った。"
3-3.[1-2]『俳諧大辞典』より
人名索引「春星」より、p.678「蕪村」の項目へ。画家として春星などの号を用いている、との記載あり。
4.[3-3]より「春星(与謝蕪村)」について調べる
4-1.『JapanKnowlede』【契約データベース】
<キーワード:春星> ※見出し検索
・「春星(しゅんせい)」(『日本国語大辞典』収録)
"俳人与謝蕪村の号の一つ。→しゅんせいき(春星忌)"
・「春星忌(しゅんせいき)」(『デジタル大辞泉』収録)
"与謝蕪村の忌日。陰暦12月25日。春星は蕪村の画号。≪季 冬≫"
4-2.本学OPAC
<キーワード:与謝蕪村 蕪村>
次の資料には蕪村の句会についての記述はあるが、「春星会」についての記述は見つけられなかった。
・『蕪村』(藤田真一著 岩波書店 2000.12 (岩波新書 ; 新赤版 705) イワナミシン/アカ/705)
蕪村の句会(三菓社句会)についての記述あり。
→p.48「8「夜半亭蕪村」の誕生」、p.109「2創意の飛翔 (i)夜半亭の句会」など。
・『蕪村事典』(松尾靖秋[ほか]編 桜楓社 1990.8 91134/Y85-9)
蕪村が結成した会についての記述あり。
→p.36「三菓社結成、讃岐行」、p.68「写経社会結成」、p.85「檀村会結成」
5.『国語便覧』で近代の俳句の概要を確認
5-1.本学OPAC
<キーワード:国語便覧>
『常用国語便覧』(加藤道理他編著 浜島書店 2012.10 37584/KA86)
p.381「正岡子規」
"『蕪村句集』の客観性の高さから与謝蕪村を高く評価。"
5-2.正岡子規の著作から与謝蕪村について調べる
5-2-1.本学OPAC
<キーワード:正岡子規 蕪村>
『俳人蕪村』(正岡子規[著] 講談社 1999.10 (講談社文芸文庫) コウダンブン/まE1)
p.73"俳諧には蕪村又は夜半亭の雅名を用うれど画には寅、春星、三菓(以下略)"
→蕪村と「春星会」の関わりについての記述は見つけられなかった。
6.尾崎紅葉が参加した俳句の会から調べる
6-1.レファレンス資料 (日本文学(分類:91*))
『俳文学大辞典』(尾形仂[ほか]編 角川書店 1995.10 9113/O23-5)
p.126「尾崎紅葉」
"別号、十千万堂(十千万)・縁山・半可通人など。(中略)明治二三年八月の紫吟社の結成は"
p.898「紫吟社(むらさきぎんしゃ)」
"尾崎紅葉が明治二三年(1890)一〇月(中略)始めた俳句会。"
6-2.『JapanKnowlede』【契約データベース】
<キーワード:尾崎紅葉 俳句>
「十千万堂派(とちまんどうは)」(『日本国語大辞典』収録)
"明治二三年(一八九〇)頃、尾崎紅葉を中心に硯友社同人およびその門弟で結成された俳句の流派、
紫吟社一派の称。檀林風を基調としてこれを新時代化したもの。"
以 上
<Web最終確認日:2015/12/16>
(2015/12/24追記)
次の関連質問で「春星会」についての回答を得られた。下記関連質問も参照のこと。
ASN2015-18 川上眉山と春星会の関係性と具体的な活動内容がわかる資料がみたい。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本文学 (91 9版)
- 参考資料
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- 【★1】契約DB『聞蔵Ⅱビジュアル』(朝日新聞記事検索)
- キーワード
-
- 春星会
- 尾崎紅葉
- 俳句
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 日本文学
- 質問者区分
- 教員
- 登録番号
- 1000189370