銀座の比較的近くにあった江戸屋敷は、常磐橋(現・大手町)の上屋敷、霊岸島(現・新川)の下屋敷。
銀座の歴史に関する資料にあたるがなし。
『中央区沿革図集 京橋篇』(東京都中央区立京橋図書館 1996 291.3/トウキ)のp162明治6年第一大区沽券図 銀座4丁目交差点近く現在の銀座大通り沿い尾張町新地に「林笛右エ門」(所有者)とあり。
また、同書p199大正元年京橋区地籍地図では、銀座1丁目に「林屋商店」とあり。
『明治・大正・昭和東京写真大集成』(新潮社 2001 213.6/メイシ)p207~ 各時代の銀座通り各所の写真あり。尾張町から銀座4丁目を写したものに上記「林笛右エ門」あたりが写っていると思われるが、柳の木で建物がはっきり見えない。
行き詰ったため、調査を一時中断。
【後日再調査】
後日、下記資料により、場所と時期が判明。
『おもだか:ジロー木工50年別冊』林二郎著(八宝堂1975)に旅館があった場所(銀座大通りの東側)や時期(明治42年頃)の記載あり。
当時の東京の旅行案内や、名所案内にあたってみる。
国会図書館デジタルコレクション『東京案内』(森集画堂 1909)の「東京旅館一覧」に「林家 林佐治衛 尾張町1丁目2番地」とあり。
上記『中央区沿革図集 京橋篇』のp201大正元年京橋区地籍地図で該当番地にあたると、追加資料に書かれた場所とほぼ一致した。
上記の『明治・大正・昭和東京写真大集成』の該当する写真はなかった。