レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年10月19日
- 登録日時
- 2007/11/13 17:44
- 更新日時
- 2007/11/13 17:44
- 管理番号
- 福井県図-2007-1019
- 質問
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解決
江戸時代に越前国、若狭国だった地域で、現在は福井県ではないところはどこか。
また現在の自治体名は?平成の合併以前の地名も知りたい。
- 回答
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現、石川県白山市のうち旧白峰村の全域、現白山市のうち旧尾口村の一部、現小松市のうち旧新丸村の全域は越前国大野郡。
現、岐阜県郡上市のうち旧白鳥町の一部(旧石徹白村の一部)が越前国大野郡。
- 回答プロセス
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福井県に隣接するのは石川・岐阜・滋賀・京都の4府県。
平凡社の日本歴史地名大系には巻末に「行政区画変遷・石高一覧」があり、旧郡名の記載もあることから4冊をみてみる。
これによると旧越前国・若狭国でありながら、現在は福井県ではない地域は大きくわけて2箇所(若狭国だった地域は全て福井県に。越前国の一部が石川県と岐阜県になった)。
1.明治5(1872)年、足羽県大野郡の白山麓16ヶ村が石川県となった件
『石川県の地名』p246-7「白山麓十八ヶ村」の項によると、加賀・越前の狭間にあった白山麓十八ヶ村は、中世から帰属争いがあり、加越両国の間を揺れ動いたが、明治4年に大野郡所属の16ヶ村が福井県(後に足羽県)になり、能美郡所属の2ヶ村が金沢県(後に石川県)となる。しかし明治5年には16ヶ村をあわせた18ヶ村全てが石川県能美郡所属となった(足羽県越前国大野郡→石川県加賀国能美郡)。その後の詳細は下記。
・旧大野郡の牛首村、風嵐村、島村、下田原村の4村は合併し、明治22年石川県能美郡白峰村に、昭和24年石川郡白峰村に、平成17年白山市に合併。
・旧大野郡の二口村、五味島村、釜谷村、鴇ヶ谷村、深瀬村、女原村、瀬戸村の7村と能美郡の荒谷村、尾添村の2村が合併し明治22年に石川県能美郡尾口村に、昭和24年石川郡尾口村に、平成17年白山市に合併。
・旧大野郡の杖村、小原村、丸山村、須納谷村、新保村の5村が明治22年石川県能美郡新丸村に合併し、昭和31年小松市に合併。
2.昭和33(1958)年、福井県大野郡石徹白村の一部が岐阜県となった件
『岐阜県の地名』p663-4、石徹白に関する記載によると、上石徹白村、中石徹白村、下石徹白村は越前国大野郡に属し、明治19年に3村が合併し福井県大野郡石徹白村となり、明治22年大野郡14ヶ村と合併し大野郡下穴馬村となったが、明治29年再び石徹白地区のみ分村して大野郡石徹白村に。昭和33年越県の形で石徹白村の大部分が岐阜県郡上市白鳥町に合併された。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 8版)
- 参考資料
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- 『石川県の地名』1991年、平凡社 (291.03/N4/17)
- 『岐阜県の地名』1989年、平凡社 (291.03/N4/21)
- キーワード
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- 白山麓十八ヶ村
- 石徹白
- 合併
- 岐阜県郡上市
- 石川県白山市
- 越前国大野郡
- 福井県大野市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000039391