レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年09月07日
- 登録日時
- 2019/08/13 09:48
- 更新日時
- 2019/09/22 11:56
- 管理番号
- 武蔵浦和-1-00114
- 質問
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解決
遠藤周作の小説で、前世で兄妹だったソウルメイトの2人が主人公の小説があるらしい。それを読みたい。
- 回答
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次の資料を提供した。
『ピアノ協奏曲二十一番』遠藤周作/著 文芸春秋 1987.5
・収録の短編「奇蹟」の内容が、質問内容と類似している。
・p.43 住職の言葉
「~おそらく前世では、あんたらはな、仲のよか夫婦だったか、兄妹だったんかもしれん」
・あらすじ:戦後間もないころ、ある男が寺の住職から「明日、貴方の前に現れる女が良い縁をもたらす。
貴方とその女性とは、前世で仲のいい夫婦か兄妹だったのだろう」と言われる。
男は翌日、ある女と逢う。男はその女が働く映画館や、女の実家である薬屋で働くことになり、
男の知恵もありどちらも繁盛する。やがて男と女は結婚するが、女は広島で被爆しており、
原爆病によって亡くなってしまう。
- 回答プロセス
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・『「深い河」をさぐる』記載事項の確認
初出一覧によると、本件の記事の初出は『プレジデント』1990年3月号。
その中で今度インドへ行くと話しており(P.157)、1990年2月に出かけている(P.232)。
そのため、それ以前に書かれた作品と思われる。
また、横尾氏がその作品を読んだのは、「チャネラー」と出会った後(1987年5月以降(P.160))。
・その他、生まれ変わりや輪廻転生を題材にした小説
『わが恋(おも)う人は』遠藤周作/著 講談社 1987.2
「呪いの雛人形」をめぐる話。その中で登場人物のうち一組の男女が、 自分たちが「呪いの雛人形」に
呪いをこめた女性(小西行長の娘)と、その夫(対馬の武将・宗義智)の生まれ変わりなのではないか、
と思いあうシーンが出てくる。
『その夜のコニャック』遠藤周作/著 文芸春秋 1988.8
収録の短編「あかるく、楽しい原宿」と「どこかで、見た、風景」の二編は輪廻転生を扱っているが、
「戦時中に亡くなった妹が自分の孫に転生したのではないか」
「自分が、大分県に住んでいた人物から輪廻転生したのではないか」という話
『深い河』遠藤周作/著 講談社 1993.6
- 事前調査事項
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遠藤周作の対談集『「深い河」をさぐる』文芸春秋 1994.12 にその旨の記載があり、読みたいとのこと。
記載部分p.160を抜粋(対談相手は、横尾忠則)
【対談相手】(前略)「これを読みなさい」と遠藤さんの小説を指定されたことがありました。
男女が一つのソールメイトで、前世にどこかの星の兄妹で、それが今生でそのまま恋愛していくという小説がありましたね。
【遠藤周作】はい。
- NDC
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- 小説.物語 (913)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000260129