レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2003/5/21
- 登録日時
- 2011/02/21 02:02
- 更新日時
- 2015/02/25 10:41
- 管理番号
- 愛知県図-01221
- 質問
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大学の卒業式などに学生が着るガウンは何と呼ばれているか?また、起源についても知りたい。
- 回答
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アカデミック(アカデミカル)・ドレスやアカデミック(アカデミカル)・ガウンなどと呼ばれ、中世の大学での服装がもとになっているようである。
- 回答プロセス
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1.百科事典で調査
資料1「ガウン」の項にガウンの歴史等、資料2「ガウン」の項にガウンの歴史等と「大学の式服のアカデミック・ガウン」とあり。
2.服飾の事典で調査
資料3「ガウン」の項に「アカデミカル・ガウンacademical gown(大学の卒業式や学位授与式などに着る外衣)」、「ケープ」の項にケープの歴史と「大学の卒業式などの式日に着るガウンすなわちアカデミカル・ドレスacademical dress」とあり。
資料4「アカデミック・コスチューム」の項に、アメリカのデザインと採択の歴史について記載あり。別名「アカデミック・リゲーリアacademic regalia」。また、別項目でアカデミック・フード、バチェラーとドクター、マスターのガウンとフードについての項がある。
3.OPACで「卒業」&「ガウン」で検索
資料5に「アカデミカル・ガウンまたはアカデミカル・ドレスと呼ぶ」「ローマ時代の末期に用いられはじめ、中世期全般を通して用いられたダルマチカから来ている(中略)これから出来たのが聖職者の祭服であるクレリカル・ガウンである(中略)中世期はあらゆる技術(中略)を修道院や教会で教えていた。(中略)そのようなことから学校が出来上がることになった(中略)そこに集る人たちは、クレリカル・ガウンを着るようになった。その後、大学などの出現によってアカデミカル・ガウンを用いるようになったが、特に16世紀の後半ごろから各学校とも卒業の時にのみ着られるようになり」とあり。
4.インターネットで調べる
レファレンス共同データベースを「卒業」&「ガウン」で検索すると、資料6がヒット。そこに書かれていた参考文献を調査すると、資料7に「中世ヨーロッパの大学の成員が着た日常着の名残である。中世の学者の多くは聖職者あるいはその候補だったから、その服装は彼らが教えたり研究したりする大学によって厳しく制限されていた。ヨーロッパのどこでも平常着は長い、cappa、すなわち標準的な聖職衣であるマントだった。」とあり。
資料8には「アカデミックドレスの起源は、アル=アズハル大学を卒業するイスラム学者たちのゆったりとしたローブといわれている」とあり、典拠は資料9。
- 事前調査事項
- NDC
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- その他の雑工業 (589 9版)
- 参考資料
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- 資料1 『世界大百科事典 5』 (1105097249)
- 資料2 『日本大百科全書 4』 (1105305234)
- 資料3 『服装大百科事典 上』被服文化協会/編纂 文化服装学院出版局 1969(1101399420)
- 資料4 『フェアチャイルドファッション辞典』 C.キャラシベッタ/著,千村 典生/[ほか]訳編集 鎌倉書房 1977 (1101381514)
- 資料5 『ざ・ゆにふぉーむ ファッション・デザインの原点』 日本ユニホームセンター 1991 p.192-193(1105673778)
- 資料6 レファレンス事例集「日本における大学の角帽の起源について知りたい。」https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000027541(2015.2.10最終確認)
- 資料7 『アメリカ風俗・慣習・伝統事典』タッド・トレジャ/著,北村 弘文/訳 北星堂書店 1992 (1105907760) p.48-49
- 資料8 ウィキペディア「アカデミックドレス」 http://ja.wikipedia.org/wiki/アカデミックドレス(2015.2.10最終確認)
- 資料9 エジプト観光庁(ETA) http://ja.egypt.travel/mobile/attraction/index/al-azhar-mosque(2015.2.10最終確認)
- キーワード
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- ガウン
- 卒業式
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000078770