レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20181217
- 登録日時
- 2018/12/18 00:30
- 更新日時
- 2019/02/25 16:11
- 管理番号
- 0401000445
- 質問
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解決
ヨーロッパのエレベーターは2階が「first floor(1階)」と表示されている。建物の階数の数え方が日本と違って2階を「first floor(1階)」と表すのはなぜか?
- 回答
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国立国会図書館のレファレンス協同データベースに類似の事例が登録されており、それと併せて自館所蔵資料の中から関連する資料を調査して回答した。
【レファ協の事例】
「建物の階数を表現する言い方で、アメリカでは1階を“first floor”、2階を“second floor”というが、イギリスでは1階を“ground floor”、2階を“first floor”という。それはなぜか」
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000127750
【自館資料での回答】
『面白くて眠れなくなる数学プレミアム』桜井進/著,PHPエディターズ・グループ,2013年
p.65~「日本に「0階」は存在しない」の中に
・建物の階の数え方は国によって異なる
・日本は「1階・2階・3階」と数え、これはアメリカも同じ
・英語では「first floor,second floor,third floor」といい、一番目、二番目、三番目という意味
・しかし、イギリスでは「地面と同じ高さの地上階を「ground floor」とよぶ。その上が「first floor」と
なる
・日本やアメリカでの「1階」がイギリスでは「グラウンドフロア(0階)」にあたる
というようなことが書かれていたが、その中でも
★これは数のはじまりを「0」とするか「1」とするかの違いといえる
★漢字の「一」を「はじめ」とよぶ日本は「1」を基準にして一階がはじまりになる
という記述があったので、これをもって「数の始まりがヨーロッパでは「0」、日本では「1」とそれぞれ違うことが影響していると考えられる」として回答とした。
【その他の資料】
Googleブックスで「階数」「ヨーロッパ」で検索したところ自館所蔵はないが
『やさしくわかる数学のはなし77』岡部恒治/監修,学研教育出版,2010年のp.17に
「0がないもの」→日本の階の数え方に0階はない/西暦0年はなく、1からはじまる、などの記述が載っていることが、本の内容としてあがっていたためそちらも併せてご案内した。
- 回答プロセス
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参考にしたレファ協の事例回答に「理由がはっきり書いてある資料はみつけられませんでした」とあったため、自館資料でも何か調べられないかと、得た情報を手がかりに「英語」や「建築」や「文化の違い」などをキーワードにして調査したが見つからなかったため、「数」や「数字」をキーワードに資料を調査した。
また、自館には所蔵のない資料にも情報がないか、Googleブックスでも調査し併せて回答した。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 面白くて眠れなくなる数学プレミアム|桜井 進/著|PHPエディターズ・グループ|2013.7 (p.65|0141342717|/410.4/サ/)
- 図説数の文化史|K.メニンガー/著|八坂書房|2001.4 (p.329-331 第4章西欧の数字 4.西ヨーロッパのインド数字 に「0ゼロ」の概論についての記述あり|0118093434|/410.2/メ/)
- 現代英米情報辞典|飛田 茂雄/編|研究社出版|2000.7 (p.406 英(イギリス)でfirst floorは2階と記述あり|0117496752|R/833/ト/)
- イギリス/アメリカ英語対照辞典|ノーマン・W.シュール/著|研究社出版|1996.8 (レファ協の回答例よりp.199-200|0116355256|R/833/シ/)
- 数の本|J.H.コンウェイ/著|シュプリンガー・フェアラーク東京|2001.11 (p.285「0から数える」|0118133024|/410/コ/)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000248635