レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/11/14
- 登録日時
- 2016/05/31 18:18
- 更新日時
- 2016/07/07 11:46
- 管理番号
- 埼久-2016-020
- 質問
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未解決
古来の日本の庶民は、草と木をどのように区別していたか知りたい。
- 回答
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古来の草木の分類法について書かれている資料は確認できなかった。
- 回答プロセス
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『古事類苑 植物部 1』(吉川弘文館 1985)
『古事類苑 植物部 2・金石部』(吉川弘文館 1985)
古代から慶応3年(1867)までの「草」、「木」及びそれらに分類される植物名の文献資料上での使用例が出典とともに列挙されているが分類法なし。
自館目録を〈日本人〉〈自然観〉で検索、またはNDC分類〈47〉(植物学)、〈499〉(薬学)を調査する。
『大場秀章著作選 1』(大場秀章著 八坂書房 2006)
p16 中世ギリシアのテオフラストスによって刊行された「植物史」で、草本と高木など、植物の分類について書かれているとあり。日本についての記述なし。
p121-138 江戸時代に書かれた植物に関する資料として、「大和本草」「廻国奇観」「怡顔斎桜品」などが挙げられている。
『江戸のくすりハンター小野蘭山 採薬を重視した本草学者がめざしたもの』(内藤記念くすり博物館 2012)
p8 『大和本草』は、貝原益軒が一般庶民に広く知らしめるため刊行したとあり。
『本草綱目啓蒙 1』(小野蘭山著 平凡社 1991)
草と木に分けられているが、分類法について記述なし。
『植物・植物学の本全情報 45/92』(日外アソシエーツ 1993)
p26-33 「植物と民俗」「エッセイ・紀行」の項目から所蔵資料を確認するも質問に関する記述なし。
『樹木大図説』1-3(上原敬二著 有明書房 1961)
「樹木」に限定されるが、各樹木の和名について、方言、古典上の表記を含めた名称が列挙されている。また、明治時代以前の文献上の記述の引用がある。
『図説植物用語事典』(清水建美著 八坂書房 2001)
p19-24 「習性によって分けた植物の用語」として木本と草本の区分が困難な例を挙げているが、現在の植物学の見解で、「庶民の視点」は伺えない。
『江戸の自然誌』(野村圭佑著 どうぶつ社 2002)
『日本本草学の世界』(杉本つとむ 八坂書房 2011)
『暮らしの中の植物 秩父地方の植物と民俗をたずねて』(守屋忠之著 みくに書房 1989)
『私の草木誌』(宇都宮貞子著 筑摩書房 1991)
『植物の世界 科学随筆文庫 22』(木原均〔ほか〕著 学生社 1978)
『江戸の植物学』(大場秀章著 東京大学出版会 1997)
『江戸時代の自然 外国人が見た日本の植物と風景』(青木宏一郎著 都市文化社 1999)
『環境の日本史 4 人々の営みと近世の自然』(東京 吉川弘文館 2013)
『本草図説 1』(高木春山著 リブロポート 1988)
『江戸の自然誌 『武江産物志』を読む』(野村圭佑著 どうぶつ社 2002)
《国会図書館デジタルコレクション》(http://dl.ndl.go.jp/ 国会図書館)を〈大和本草〉〈廻国奇観〉〈怡顔斎桜品〉で検索
「怡顔斎桜品」([松岡玄達] [撰][他] 安藤八左衞門 [ほか1名] 1758)
桜についての記述のみ。
(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2538743 国会図書館)
「大和本草. 巻1-10 【全号まとめ】」(貝原益軒他 宝永6・正徳5)
8-22コマ 大和本草の目次あり。「雑艸」「菌類」「果木類」「雑木」などに分けられている。
(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2606965 国会図書館)
ウェブサイト・データベースの最終アクセスは2015年11月14日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 植物学 (470 9版)
- 薬学 (499 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 草
- 木
- 植物
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000192837