レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年2月12日
- 登録日時
- 2014/06/10 16:07
- 更新日時
- 2021/01/10 00:30
- 管理番号
- PML20090212-01
- 質問
-
未解決
○×△などが評価を表す記号として日本で使われだしたのはいつ頃からか
- 回答
-
当館の資料では明解な回答は出てこなかった。
『日本国語大辞典 第二版』(小学館 2001年)
×(ばつ)→(ばってん 罰点)とのことで、
p.1236 「ばってん(罰点)」の項には、
「①不良・あやまり・消去などの意味を表す「×」の印。
*西洋学校軌範(1870)<小幡甚三郎訳>「コロンビヤ」大学校の規則「規則に違背したる時は罰点を掲ぐるなり」(後略)」
とあるので、明治初期には少なくともあったと思われるが、いつからかは不明。
同書の[語誌]に、「「×」の印をいう語は、現在、全国的にはバツ(またはバッテン)が一般的かと思われるが、東海地方から近畿・中国・四国にかけてはペケ(ジルシ)が優勢。」「(2)(前略)ペケは中国語の「不可」からの転、あるいはマレー語からとする説もある。」
もしも中国語の「不可」からだとすると、もっと古くから使われている可能性もある。
また、「まる」の見出しの項はあったが、「さんかく」の項は無かった。
当館ではここまでしかわからなかったので、
日本記号学会 (http://jassweb.jp/)
を紹介。
- 回答プロセス
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記号関連の書籍から、日本人が著・編集した資料を中心に探した。
関連記述が見られなかった資料
『句読点、記号・符号活用辞典。』(小学館 2007年)
巻末の携帯索引で該当ページを見つけやすい。
○×△は「目印・装飾類」に分類されている。
(○ p.188、△p.182、×p.200)
意味や使い方が書かれているが、いつから、は無し。
『記号学大事典』(柏書房 2002年) ○×△がどの項に該当するのか見つけられなかった。
『記号の事典』(三省堂 1985年 および セレクト版第3版 1995年)
「図記号索引」があるので該当ページは見つけやすかったが、必要な記述は見られず。
『「しるし」の百科』(荒又宏 河出書房新社 1994年)
『マーク・記号の大百科』1~6巻(学習研究社 2005年)
『世界大百科事典』(平凡社)
- 事前調査事項
- NDC
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- 言語学 (801 9版)
- 参考資料
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日本国語大辞典第二版編集委員会 , 小学館国語辞典編集部 , 北原, 保雄 , 日本国語大辞典第二版編集委員会 , 小学館国語辞典編集部 , 北原, 保雄. 日本国語大辞典 第10巻. 小学館, 2000.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I045555523-00 , ISBN 4095210109
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日本国語大辞典第二版編集委員会 , 小学館国語辞典編集部 , 北原, 保雄 , 日本国語大辞典第二版編集委員会 , 小学館国語辞典編集部 , 北原, 保雄. 日本国語大辞典 第10巻. 小学館, 2000.
- キーワード
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- 記号
- ○×△
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
当館では判明しませんでした。
後学のためにも、載っている資料をご存知の方、ご教示いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000154122