レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/08/18
- 登録日時
- 2011/09/03 02:00
- 更新日時
- 2011/09/03 02:00
- 管理番号
- 相-110005
- 質問
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解決
文久三(1863)年頃の銃器(ドライゼ銃などの小銃や拳銃)と弾薬の価格を知るための参考資料があれば知りたい
- 回答
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「幕末に於ける西洋火器の輸入」有馬成甫著 『日本歴史』昭和33(1958)年6月号(通巻120号) 吉川弘文館<Z21005/3 常置>
『トーマス・B・グラバー始末 明治建国の洋商』 内藤初穂著 アテネ書房 2001年<289.3KK/1490>(21355201)
p.114、p.117
『大村益次郎史料』内田伸編 マツノ書店 2000年<289.1/3896>(21281860)
「七 長州征伐対応の武器等の購入」
『明治維新とイギリス商人 トマス・グラバ-の生涯』 杉山伸也著 岩波書店(岩波新書) 1993年<289.3BB/1196>(20602439)
「4 武器類の輸入」p.96~p.99~100
『鉄砲伝来の日本史 火縄銃からライフル銃まで』 国立歴史民俗博物館編 吉川弘文館 2007年<559.1SS/118>(22107486)
p.195~200、p.205~
p.213~に参考文献一覧がありますので、それらもご確認ください。
- 回答プロセス
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(1)「銃器 価格 幕末」でインターネット検索。ヒットした個人ブログの中に大村益次郎が購入した銃器の価格が記載されており、出典は『大村益次郎史料』とあり。またトーマスグラバーが銃を日本人に売っていた旨の記載あり。
(2)当館opacで『大村益次郎史料』を検索。所蔵があり確認したところ、「七 長州征伐対応の武器等の購入」に、長州藩の買い付けの文書が活字に起こされていた。1865年頃の取引のようで、ピストルを含む様々な銃・弾薬などの金額が記載されている。
(3)当館opacで「トーマス グラバー」に関する資料を検索。ヒットした資料を確認したところ、次のような記載があった。
『トーマス・B・グラバー始末 明治建国の洋商』内藤初穂著 アテネ書房 2001年<289.3KK/1490>(21355201)P.117に、施条銃7300挺の代金9万2400両とあり。内訳は、p.114の記述ではゲーペル施条銃3000挺、ミニエー施条銃4300挺。前後の記述から1865年の取引と思われる。
『明治維新とイギリス商人 トマス・グラバ-の生涯』杉山伸也著 岩波書店(岩波新書) 1993年<289.3BB/1196>(20602439)
「4 武器類の輸入」p.96~ に1965年~70年の間に何万挺(総額何万ドル)という大まかな数字があり、p.99~100には、(前述の『トーマス・B・グラバー始末 明治建国の洋商』の記述と同じものと思われる)1865年のミニー銃4300挺ゲヴェール銃3000挺を9万2400両で購入とあり。
(4)「幕末 火器 輸入」で再度インターネット検索。ヒットした「幕末に於ける西洋火器の輸入」有馬成甫著 『日本歴史』昭和33(1958)年6月号(通巻120号) 吉川弘文館<Z21005/3 常置>を確認。
いくつかの藩での銃の購入状況(価格、数)が掲載されていだが、弾薬、拳銃の価格は記載されていない。この資料によると有馬成甫は、慶應4(1868)年の秋田藩の購入価格を当時の相場の標準と認めている。
(5)グラバーと同時期の武器商人として、スネル兄弟の名が記載されているブログがあったので、GeNiiで検索。ヒットした『鉄砲伝来の日本史』国立歴史民俗博物館編 吉川弘文館 2007刊 <559.1SS/118> (22107486) を確認したところ、p.195~200に庄内藩、p.205~に相馬中村藩の購入状況(価格、数)が掲載されていた。p.213~に参考文献一覧があり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 兵器.軍事工学 (559 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 銃器
- 幕末
- 価格
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000090743